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ヤラセや仕込みじゃなかった!本当にあった「ガチ盗撮AV」伝説

TABLO / 2015年1月30日 12時0分

ヤラセや仕込みじゃなかった!本当にあった「ガチ盗撮AV」伝説

 前回の記事では過去に起こった盗撮AV被害者による大型の集団訴訟について語ったが、今回は予告通りに「本当にあった伝説的なガチ盗撮AV」をいくつか紹介する。

 はじめに簡単に説明するが、AVとはファンタジーな物であり、ガチだの本物だのと掲げていたとしても、犯罪色が強かったり、リスクが大きすぎる内容に関しては、原則として作り物である。悪い言葉を使うならばヤラセや仕込みで当たり前なのだ。

 だがしかし、一部のジャンルには本当にガチを仕掛けてしまっている物もある。その代表格が『盗撮』と『痴漢』だ。痴漢についてはまたいつか機会があったら長ったらしく語ろうと思うが、今回のテーマはガチ盗撮である。

 作り物ではないガチ盗撮AVは、大まかに分けて『トイレ』『温泉・風呂』『パンチラ』の3つしかないと思っていい。 他にもラブホ盗撮や、医者による盗撮、青姦やカーセックス盗撮といったガチかもしれない内容もあるにはあるのだが、本物以上にヤラセが多いためここでは省いておく。 では順番に代表的な作品を紹介していこう。

●盗撮用にセットではなく店ごと作ったAVメーカー

 昔からトイレ盗撮用のセットはあちこちにあり、あまりに贅沢な2カメ3カメ使用の作品はほぼヤラセと見て間違いはないのだが、中には例外中の例外もある。なんせ本物のトイレ盗撮をしたいがために、海の家や喫茶店を開いてしまったメーカーがあるのだから。とあるメーカーは、夏場のビーチに海の家を作り、普通に営業し、そこのトイレに至れり尽くせりなカメラアングルで盗撮カメラを設置した。トイレ盗撮の人気ジャンルに "和式" があるのだが、海の家のトイレなら和式でも仕方ないから疑われない。当時はAVの単価が今より高かったし、掛けたコスト分はしっかり回収できただろう。また喫茶店の方はさらに凄い。 普通に営業を開始し、女性客限定で「コーヒーサービス1杯10円!」といった商売を続け、店内は常に女性でいっぱい。何か飲めば出したくなるという事で、彼女達が次々とお店のトイレを利用し盗撮カメラの毒牙にかかって行ったのである。

●あのメーカーの元女社長が実行犯

 ガチ盗撮の中で、おそらく最も素材が世に出回っているであろうお風呂盗撮。今でも有料のアダルトサイトなどで人気商品として扱われている根強いコンテンツと言えるだろう。お風呂系の盗撮が多いのには理由があって、盗撮している人間も女性なので、桶にカメラを入れてタオルで隠すだけで、疑われる事なくどこまでも突っ込んで行けるからだ。中にはヘマをヤラかして逮捕される女性も何人かいたが、他の盗撮に比べると今でもリスクは少ない。ところが、現在のように超小型で画質の良いカメラが出回るより前に、一昔前の型のそこそこ大きなカメラを隠し持って盗撮しまくった女性がいた。あえて名前は隠すが、とはいえ業界に詳しい人ならば一発で個人が特定できるだろうが、とあるAVメーカーの社長にまで登り詰めた人物が、過去にオーナーの命令で女風呂の盗撮をしまくっていた実行犯だったのだ。 そのような危険な橋を渡った実績が評価されたのか、結果的にメーカーを任せて貰えるまでに成り上がったのだから、まるでヤクザの世界のようなお話である。そこまでのリスクを冒したのだから、ノーマネーでフィニッシュにならなくて良かったですね。

●執念の風チラビデオ

 最後にぜひとも紹介しておきたいのが、私がインディーズAV業界に入ってすぐの頃(十数年前) に大ヒットした風チラビデオだ。これこそ私が(犯罪行為と知りつつも)最も尊敬しているAV作品の内のひとつなのだが、内容は「自然に風でJKのスカートがめくれる様だけを収録したガチ作品」である。あの当時のパンツ盗撮系のビデオといえば、いわゆる逆さ撮りが殆どだったのだが、この風チラビデオはひと味違う。 カメラは撮影者目線で水平に保たれ、自然の大いなる力である風によって目の前を歩くJKのスカートがめくれる事を祈って何ヶ月も何年も撮り続けるという、執念としか言い様のない撮影方法なのだ。当時パンチラ愛好家達の間では「強風スポット」に関する情報が共有されていたのだが、この作品の撮影者はカメラを持ってそこに赴き、日がな一日強風でスカートがめくれる瞬間を待ち続けた。お前は伝説の白鯨かビッグウェーブでも狙っているのかという狂気の粘りである。そうして溜め込んだ素材を1本にまとめ、当時業界最大手だったイズエンタープライズという問屋に持ち込んだところ、内容を気に入った担当者の肝入りで大々的に発売される事となり、総尺20分という短さながら大ヒット作品となった。なぜイズが実名かというと、潰れてもうないからである。それはともかく、明らかな犯罪であるし、社会的に許す訳にはいかない行為ではあるのだが、一瞬の奇跡のために途方もない長い期間カメラを持って待ち続けた執念だけは何らかの評価をしてあげたい。

 これらはあくまで過ぎた昔の話であり、犯罪の防止のために、また皆さんが犯罪から身を守るために「やり過ぎてしまった人々」の手法について書き残したのだと言い訳をしておく。 お気を悪くされた方がおりましたら本当に申し訳ございません。 盗撮ダメ、ゼッタイ!

Written by 荒井禎雄

Photo by stokpic

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