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【西成マザーテレサ事件の謎4】矢島祥子さんは何を知ってしまったのか

TABLO / 2015年2月23日 15時0分

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短期集中シリーズ:西成マザーテレサ事件の謎

 矢島祥子さんは、淀川区の病院に勤務している最中にこの地域のホームレスの支援活動を行っていた。そしてその活動の最中に最終勤務地である診療所の所長と知り合い意気投合して勤務地を変えた。実際にこの所長は堺市でNPO事業を展開し、ホームレスの支援の為にマンションを建設、その活動は当時の大阪日日新聞などに報道、しかし、そのNPOのHPは今は削除されている。

 大阪市の特区構想で、西成区には巨額の資金が流れている。それがいわゆる、「新しい利権」だ。この利権分配に橋下市長は当然その流れを掴んでいるはずだ。この地域の真横にある飛田新地と言う日本で一番大きい赤線地帯の顧問弁護士を勤めていた過去があるからだ。

 その巨額の資金を分け与える、考える一つの委員会がある。それが29名からなる西成区区政会議だ。いろいろな団体が名を連ねている。そして、この界隈ではこれらの団体を阻害する者がいれば追放されるのだ。実際に、この活動に意を唱えた人間がこの地域から消えている者が筆者の知っている限り数名存在する。これらの団体がどの位、力があるのか?

 年間の西成区生活保護費だけで年間600億円以上と言われている。これらの聖域に口を出させてはならないのだ。矢島祥子さんが自殺か他殺かは現時点では警察も断言はしていない、その両方の可能性があると捜査は続いている。

 遺族ははっきりして欲しいと国会を含め検察庁などにも請願しているが、警察は捜査上の理由からその捜査状況を報告はしていない。この点は警察を非難する事は正直出来ないのである。彼らは我々民間と違い国が定めた捜査機関なのだから。

●今までの取材や関係者の話から得た事件の全体像とは...

 私たちは捜査機関ではない。事実の追求にも限界がある。矢島祥子さんはマザーテレサと称されていた様に、マスコミからも、住民からもあいりん地区のシンボルと考えられていた。だが、彼女は様々な貧困ビジネスいや貧困利権と言う存在に気付いた。

 重複診療であったり、架空患者であったり薬の闇売買等である。それらを色々告発しようと考えていた。それが報道にある様に、あるマスコミとの接触であった。だが、そのマスコミはどこの社か現時点では名乗り出てはいない。本当のマスコミであればそれをはっきり名乗り出ないと、私たちはそれをマスコミの一員と認める事は出来ない。これが実は真実ではなく、彼らの背後に控える人間に対するプラフだったとも考える事は出来なくはない。それだけでも相当に恐れるからだ。彼女は色々知り得る立場にあった。

 では、事件は全く進展していないのか? 当初自殺と断定されたが、その後遺族の抗議により、自殺他殺の両面の可能性があり捜査中としか答えが返っていない。だが、一つの光明が以下の事件によって見えてきた気もする。

◇◇◇

生活保護受給者の治療をしたと偽り、診療報酬13万円をだまし取ったとして、大阪府警は9日、大阪市西成区で診療所を経営していた医師の小松明寿容疑者(60)(兵庫県篠山市)を詐欺容疑で逮捕した。調べに対し、容疑を認めているという。

小松容疑者は経営していた診療所で受診歴がある受給者218人の名前を使い、数年前から架空の診療報酬請求を繰り返すなどしていたとみられ、府警は、小松容疑者が約3400万円を不正に受け取ったとみて調べる。

受給者の医療費は全額公費で賄われ、自己負担がない受給者は、身に覚えがない医療費の通知が来ても気にとめないケースが多い。府警は、小松容疑者がこうした実態に目を付け、受給者の個人情報を悪用したとみている。

捜査関係者によると、小松容疑者は2011年4~5月、同区の診療所で受給者の男性を治療したとする虚偽の診療報酬明細書(レセプト)を社会保険診療報酬支払基金(本部・東京)に複数回提出し、同年5~6月、計13万円を詐取した疑い。

大阪市の調査で多額の不正請求の疑いがあることが発覚し、診療所は12年に閉院。小松容疑者が理事長を務めていた運営主体の医療法人も13年に破産し、同市が府警に相談していた。(2014年7月9日 読売新聞)

◇◇◇

 これは本当に、氷山の一角であろう。実は、筆者はこの医師とあるルートを通じ面会の予定を入れていた矢先であった。突然の逮捕であった。このあるルートというのが、西成のマザーテレサ事件の本質に繋がるが、この人間の安全を考えるとその存在を今は詳細を明らかには出来ない。情報源の秘匿はマスコミの大原則だ。

 では、今までの取材から、この事件の全体像を書こう。これは、あくまでも筆者の主観と協力者などの証言を加えた全体像である事を承知してもらいたい。

 矢島祥子さんはある不正を発見した。その資料を、深夜遅く人目の付かない時間帯に色々調べコピーなどをした。そしてその資料を預かったり、協力したのが献身的な協力者であった焼死した佐藤豊さんなのだ。その不正を告発しようとし、その考えを知った診療所の所長は色々相談をした。彼も矢島祥子さんが、まさか死に至る事は想像もしていなかったに違いない。

 相談された人間は、組織全体の危機と感じ矢島祥子さんの警告のメッセージを送る。しかし、正義感の強い彼女はそのメッセージを無視した。そして無念の最期を遂げた――。

 それらの証拠は全て始末された。謎の不審火で焼死した佐藤さんもその一つだ。この人間は西成の住人であるからこれらの恐ろしさを知っている。そして他にこの事実を知っている人間に対しての警告のメッセージとして、不審火で焼死した。

 死後、彼女の意思を受け継ぎそれを表に出す人間を恐れての事である。事件の全体像を、捜査当局は当然の事、知らない訳はないと思うのだが。しかし、それらを明らかにするとこの地域全体の治安が悪化する恐れがある。だから西成署は、当初自殺と断定、その後遺族の抗議により前言を翻す事になる。

 この事件の真犯人などは当然の事わからないし、知るよしもない。だが、彼女は街全体から殺されたのだ。この記事を読んで、凄く飛躍している様感じられた方、「お 前はおかしいのか?」と、思われるかも知れないがそれも当然だ。

 筆者もこの街を知らなければ、そう思うであろう。だが、この街を知れば知るほどこの言葉が当てはまってしまうのだ。今まで筆者は日本で一番闇が深い地域は京都だと思っていた。宗教、反社会的勢力、政治、人権派団体、在日など入り乱れているからだ。しかし、この西成・あいりん地区を知って、その考えは吹き飛んだのだ。

Written Photo by 西郷正興

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