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北朝鮮のコロナ対策が恐ろしすぎる! コロナ感染した者は容赦なく処刑!? これが「医療崩壊」した国の現実

TABLO / 2020年4月17日 16時24分

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金正恩氏(朝鮮中央通信)

 

北朝鮮は、新型コロナウイルス感染症に対して世界で最も素早い行動を取った国のひとつだ。

中国・武漢を中心とした感染の拡大が、日本ではまだ「対岸の火事」のように感じられていた1月22日には外国人の入国を禁止。同28日からは中国との貿易を全面的に停止している。

核兵器や弾道ミサイル開発を巡り国際社会から経済制裁を受けている北朝鮮は、貿易の9割を中国に依存している。それさえも止めてしまったら、経済が完全に干上がり、金正恩体制が揺らぎかねない。

しかし金正恩国務委員長はどうやら、国内で感染が拡大することの方が危険だと判断したようだ。

 

関連記事:コロナウイルスは70代で喫煙経験者の致死率が約20% 「孫を会わせたい」「実家に帰る」は最も避けなければいけない行為|医療関係者座談会 | TABLO

 

実際、朝鮮労働党機関紙・労働新聞は1月29日、新型コロナウイルス感染症への対策は「国家存亡に関わる重大な政治的問題」であるとする記事を掲載。「人々の健康と生命を脅かしつつ世界的範囲で伝播している新型コロナウイルス感染症が、わが国に絶対に入らないようにしなければならない」と強調した。

北朝鮮が新型コロナウイルス対策にいち早く動いたのは、自国の医療・防疫システムがきわめて脆弱であることを認識しているためだ。北朝鮮は諸外国のように、新型コロナウイルスによって医療崩壊の危機に瀕しているわけではない。医療が崩壊したところに、感染の脅威が迫って来たのだ。

だから対策と言っても、韓国のような徹底的な検査や、日本のクラスター対策のような高度なやり方はできない。脱北者出身で、中朝国境地帯で取材するデイリーNKジャパンのカン・ナレ記者によれば、「発熱や咳など風邪の症状が見られる人々は、無条件で自動的に隔離させられる。PCR検査なんかしません」という。

「北朝鮮は現在まで一貫して、国内で新型コロナウイルスの感染者は出ていないと主張していますが、実のところ、まともな検査はごくわずかしかしていない。感染者がどれだけいるか、彼らもまったくわからないのです」

自宅隔離は、当初は15日間だったものが1カ月に伸びた。その間、外出できるのは週に1回、30分だけだ。その短い時間に、食べ物や暖房用の炭や薪を確保しなければならない。しかも、日本のようにそこらじゅうにコンビニやドラッグストアがあるわけではない。食べ物は地元の協同農場や人民班(町内会)が供給することになってはいるのだが、そもそも皆が貧しいので、十分な量は期待できない。

「(北朝鮮の)隔離は地獄ですよ。感染症で死ぬ前に、飢え死にする可能性の方が高い」(カン・ナレ記者)

 

参考記事:北朝鮮で「飲み会」を開いた軍幹部14人をまとめて処刑 市民の「集会」「うわさ話」も禁止に 閉じられた国の中で何が起きているのか? | TABLO

 

苦しいからと言って隔離を破れば、それはそれで恐ろしい運命が待ち構えている。やはり脱北者である韓国紙・東亜日報のチュ・ソンハ記者が自身のブログで伝えたところでは、北朝鮮当局はこれまでに少なくとも3人の新型コロナウイルス感染者を処刑している。

そのうちのひとりは、中国との貿易を行う商社の幹部だった。この幹部は会社の業務のほかに、個人の副業として密輸も行っていた。

2月14日に彼を診断した医師は、新柄コロナウイルスの感染者と判断した。そして同時に、国境が封鎖されてから3週間以上が経過して発症したことを不審に思った。治安当局が本人を調査したところ、国境の封鎖後に密かに中国へ行っていたことを認めた。

チュ・ソンハ氏によれば、金正恩氏は2月初め、防疫規定の違反者には軍法を適用するよう指示していたという。これを受け、この幹部は2月16日に銃殺された。新型コロナウイルスに感染したからではなく、金正恩氏の指示を軽く見たことが罪とされたのだ。

つまり、北朝鮮の強力なウイルス対策は、国民の生命を守るためではなく、金正恩体制を守るために行われているということだ。(文◎編集部)

 

あわせて読む:『新型コロナ騒動』と『オウム・サリン事件の相似点』 ワイドショー常連のコメンテーターが今日も分からない専門用語で語る|中川淳一郎 | TABLO

 

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