【山口組分裂騒動】新宿・渋谷で起きていた「騒動」のウラ
TABLO / 2016年2月16日 17時0分
筆者は現在、別の取材も兼ねて今は神戸に滞在している(2016年2月8日)。六代目山口組本部、神戸山口組主力組織である四代目山健組の本部がある街である。
そこで、この両組織以外の人間、代紋頭も含めて多数の人間と接触して、神戸の治安の現状を聞いてみたのだが、誰もが口を揃えたかの様に、神戸は神戸山口組が抑えているから緊張感はあるが、治安はいい、と答えた。それよりも治安が悪いのは、拠点を置かない他の都市であろう、とも。
■都内で緊張感が高まる事件が勃発
治安は当然警察も守っているのが当たり前であるが、今は各事務所道路の目立たない場所に車、組員を待機させて、怪しげな人間、車が通過したら、質問をする等を行い未然に防いでいる、というのが現状だ。実際にいくつかの都市では練り歩き、火炎瓶投げ込み、車の突っ込み、器物損壊、高速道路の進路妨害、傷害等、様々な事件が多発している。
その中でも先日都内でかなり緊張感が高まった事件が勃発した。新宿の歌舞伎町で客引きを束ねる六代目山口組系の組織と神戸山口組系組織とのいざこざである。その場はそれで収まり、後日渋谷で話を付けよう、との話になった。なぜ渋谷なのかはそれは後日の話し合いで分かるのであるが......。
組織名は控えるが、この両組織は元々非常に近い組織でもあり、お互い本部のある場所も同じ神戸市内に置く。後日、渋谷で決着を付ける際に、神戸山口組側は50人動員する、との話が六代目山口組の耳に入ったのである。
六代目山口組側は関東ブロックの組員を招集し、それ以上の人間が集結、その場で小競り合いが起こったが、お互い抗争を避ける為にその場は収まった、と聞く。この様に、一歩間違えれば抗争事件に成りかねない事態が報道されないだけで、連日起こっているのだ。
では、「なぜ渋谷」なのかを説明しよう。歌舞伎町は、六代目山口組に取ってはアウェーなのだ。歌舞伎町の縄張りは住吉会であり、神戸山口組と友好関係にあると言われている、幸平一家、極東会の事務所。六代目山口組側の稲川会、東亜会等、その他の組織も複数存在しているが、それらの組員が短時間で待機、集結すれば大騒ぎになり、警察当局からもかなり厳しい摘発劇が発生する。その為に後日渋谷で話し合い、という事になったわけだ。
渋谷は六代目山口組側の縄張りである。いわゆるホームグランドだ。当然、住吉会系の事務所も複数あるが、歌舞伎町が縄張りであるが、渋谷は縄張りではない。その為渋谷、という話になったのであろう、と推測する。
それ以外の事件では数年前に起こった山健組本部爆破事件で実行犯が所属、とめくれた松葉会本部に四代目山健組最高幹部が話を付けに行った、との情報もある。この様な事件が1月から2月初頭に起こった週刊誌等、紙媒体には報じられない一連の出来事である。
正直、細かい事件を書いていればきりがない。または、書けない事もあるので、この辺で留めて置くが、六代目山口組系の三次団体の組織で東京に拠点を置く組織も複数移籍している為に、東京にはかなりの数のお互いの組織が存在している。
抗争してお互いの取締りを避ける為に、山一抗争の様な事件は勃発しないと予想は前からしているが、面子が掛かったらそんな事に構っていられないのがヤクザであろう。神戸は治安がいい、と前述したが、六代目山口組の主力組織である三代目弘道会の本部がある名古屋は治安がいいのか、と言ったら器物損壊等の事件、練り歩きなどが起こった。
だからお互いの事務所がある地域からは目を離せないのである。筆者の古い知り合いの稼業の人間は何か事件を起こす際には必ず計算していた。この犯罪を起こしてこれ位の懲役だったら割に合うから大丈夫、とかの簡単な図式ではあるが。しかし、お互いの組織、人間の面子が掛かったらそんな図式は当てはまらない。
昔からのざれ歌に
「馬鹿じゃなれず、利口じゃなれず、中途半端じゃ尚なれず」
というヤクザを表す「ざれ歌」があるが、それはこの様な時に使われるなのであろうか。
Writing by 西郷正興
Photo by K-SAKI(コラージュ)
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