本当にダメ夫?真木よう子の元夫を非難する女性週刊誌の矛盾
TABLO / 2016年5月14日 10時0分
妖しい色気で魅了する女優、真木よう子(33)。クールで男前な雰囲気とは裏腹な、整った顔立ち、そして隠しようのない巨乳。今をときめく旬の女優であることは万人が認めるところであろう。
そんな真木のプライベート写真が「女性自身」に紹介された。今年、小学校に入学した6歳の娘を連れ、黒づくめの姿で朝、小学校へ向かっている様子を週刊誌に激写されたのだ。写真に添えられた記事には、そのときの様子が次の通り記されている。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160420-00010001-jisin-ent
「彼女に離れまいとついていくのは彼女の長女(6)だ。ところが、その2人の隣には長身の男性の姿が。真木の元夫・片山怜雄(34)だった」と。
2008年、真木の妊娠を機に二人は結婚。真木が女優として上り坂だったということもあって、片山は俳優を引退、生まれてきた娘の家事育児に専念した。一方、真木には出産後もオファーが相次ぎ、超売れっ子となった。真木は仕事の合間に家事をこなすどころか、共演者と飲み歩いたりして、家に帰らない日がたびたびあったという。
男が稼いで女が家を守るという昭和的な家族像の逆を二人はいっていた。そんな二人だけに、離婚後も共同で子育てを続けるという選択は自然の成り行きだったのだろう。
■離婚して縁を切ったら妻も夫も両方辛い
一般的に、離婚して子どもを引き取ったシングルマザーは大変辛い思いをする場合が多い。母親は父と母両方の役割を求められ、フル回転しなくてはならなくなるからだ。仕事はたいていパートぐらいしかなく、貧困に陥りがち。しかも働きづめなので子どもとふれ合う時間が激減してしまう傾向にある。
そうした場合、家庭を全く顧みない父親ならまだしも、子煩悩な父親もまた辛い思いをする。心理的にショックを受け、激やせしたり、心に傷を受けたり、はたまた最悪、それが自殺の一因にすらなってしまう。本サイトに記した、報道ステーションディレクターの練炭自殺事件も子どもと離ればなれになったことが死の一因であった。
http://n-knuckles.com/media/mass/news001671.html
その点、真木と片山のように、別れても協力しあうという選択はそうした個々の大変さが緩和されるという意味で評価されるべき。このやり方によって真木は今後も安心して仕事を続けることができるはずだし、片山も子どもとのつながりを維持することが出来るのだ。
■片山はダメ夫か?
しかし「女性自身」は二人の共同養育という決断に対し、何の評価も与えず、元夫である片山を貶めることにばかり、精を出している。前述した入学式のシーンでは、「ところが、」という接続詞をわざわざ挿入し、式に参加する元夫を、婉曲的に邪魔者扱いしている。
また次のコメントでは、片山さんを経済力のないダメ夫としての印象操作をしてみせる。
「片山さんは俳優でしたが、結婚を機に廃業。小説家を志してリリー・フランキーさんに弟子入りしたんです。でも、これといった仕事もなく、本も1冊も出さずじまい。稼ぐのは真木さんだけでした。結局、娘は真木さんが引き取って離婚したんです」(芸能関係者)と。
さらには、ダメ夫・邪魔者としての印象操作を次の通り図っている。論旨が矛盾し破綻してもお構いなしだ。
「昨年も映画やドラマに出ずっぱりの彼女は、愛娘の面倒を見られないことが多いんです。真木さんにとっては不本意かもしれませんが、"別れても、あなたはパパ!"と緊急招集をかけているんでしょう」(前出・芸能関係者)
「離婚して、片山さんはあらためて家族のよさに気付いたんですかね(苦笑)。別れる前からよう子さんを支えていれば......」(真木の知人)
片山は仕事で忙しい真木に変わって子育てをして、真木を支えていた。真木は片山のサポートがあったからこそ、仕事に打ち込めたのだし、そうした関係が別れてもなお続いているということではないか。
[何が何でも女性は正しい。とにかく何をやっても男性が悪いに決まっている]というこうした女性週刊誌の原理主義的な考えは、巡り巡って、読者である女性たちの社会進出の邪魔をしているのではないか。女性のための雑誌ならば、家事育児に全力を尽くす男性への偏見をさっさと取り払えばいいのに、結果的には女性が得をしないような視点で書いてしまっているのだから、皮肉なものである。
しかもこうした過去の家族観にとらわれた、言説がいまだスポーツ新聞や週刊誌、テレビなどではいまだに一般的である。これでは、女性の社会進出など進むはずがない。
Written by 西牟田靖
Photo by 週刊真木よう子公式本
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