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スタートダッシュ成功?劇場を持たない「欅坂46」の勢いが止まらないワケ

TABLO / 2016年5月18日 19時5分

スタートダッシュ成功?劇場を持たない「欅坂46」の勢いが止まらないワケ

 デビューシングル「サイレントマジョリティー」が、初週26万1580枚を売り上げ、4月18日付オリコン週間シングルランキング1位を獲得。女性アーティストのデビューシングル初週売上として、HKT48「スキ!スキ!スキップ!」(2013年3月発売)の25万147枚を3年ぶりに塗り替え、歴代1位となった。

 昨年11月に結成し、今年4月6日にCDデビューを果たしたアイドルグループ「欅坂46」の人気がすごい。総合プロデューサーである秋元康が手掛ける国内アイドルグループとしては、NGT48に次ぐ一番目の妹グループとなるわけだが、結成以降の勢いは過去最高のグループになっていると言っていい。

 それを可能にした要因の1つに、結成後まもなく初の冠番組『欅って、書けない?』(テレビ東京)をスタートさせたことがある。欅坂46は昨年8月21日に結成されたのだが、それから2か月も経たない10月5日には同番組がお笑い芸人の土田晃之、澤部佑(ハライチ)のMCにて始まっている。

 これにより多くのアイドルオタクが、このグループにはどんなメンバーがいるのか、個々がどんなキャラクターなのかをCD発売までの間にチェックし、自分の推しメンを見つけることを可能にした。

 無論、欅坂46もいわゆる「AKB商法」でのCD販売方法を用いている為、「CDの購入枚数=握手券」となる。そのため、応援したい娘が決まっている方がファンのCDへの購買意欲は増幅していく。

 さらにここでキーポイントとなるのは、「結成後すぐに」番組が始まっているという点である。これにより、まだ芸能界の右も左もわからない状態のド素人のメンバー達が、徐々にテレビに映ることに慣れていき、自身のキャラを確立させていくまでの過程を毎週見届けられる、という特権をファンに提供することが出来た。

 これは、現在国内でも有数の人気を誇る乃木坂46も結成当時行っていた手法だ。AKBなどの48グループと違い、乃木坂・欅坂の46グループは特定の専用劇場を持たない。そのため、ファンが最もつきやすいこの時期に彼女たちに番組を持たせることで、あえてド素人同然の姿を地上波に晒し、その成長過程を視聴者にアピールしファンを獲得することに成功した。

 また、先輩グループである乃木坂46が持つ番組のすぐあとの時間帯にこの番組が放送されていることも早期ファン獲得の手助けとなったのではないだろうか。過去稀に見るスタートダッシュに成功した彼女たちの今後の活躍に期待したい。

Written by 藤保真吾

Photo by サイレントマジョリティー

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