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大阪・西成あいりん地区に異変!"泥棒市"が消滅寸前のウラ事情

TABLO / 2016年7月27日 13時36分

大阪・西成あいりん地区に異変!"泥棒市"が消滅寸前のウラ事情

 大阪・西成あいりん地区名物の泥棒市が消滅の危機に瀕している。かつては数百店の露店で賑わっていたのが 現在では20店程になった。さらに毎週末になると警察の手入れがあり誰かが西成署に連行されている状態であるという。

 泥棒市で12年露店を出しているAさんが証言する。

「連行されても逮捕されて拘留するわけやない。もうここでは露店をしませんという誓約書にサインさせられる。違法なコピーDVDの場合は在宅起訴の様な形で映像メーカーからの被害届が出ているのなら罰金刑やな。アダルトビデオメーカーの著作権の被害届なんかはわざわざ西成署が催促して出させているという話や。罰金は特殊なものでなければ30万円や。せやけど泥棒市で商売している人間なんてまとまった金あらへん。そやから労役60日行くもんばかりや。DVDを1枚数百円で ちまちま売ってパクられたら罰金刑でそんだけ払わなあかんのやからまったく割に合わん」

 Aさん自身 10年前になるが泥棒市で裏ビデオを販売していて逮捕された前歴があるそうだ。

「まぁ 簡単に言うたら見せしめでパクられたんや(笑)それでも懲りずに商売していたら わしをパクった西成署の刑事と顔見知りになり わしに指名手配犯や行方不明者の写真を渡してきて なにか情報があれば教えてくれ言うてやね。そのころは今と違って行き来する人の数も多かったから けったいな奴がいたら情報提供したし お互いに持ちつ持たれつやったんや。でも今はあの頃にいた刑事もいなくなって人事総入れ替えして泥棒市を徹底的に排除しようとしている」

 かつて泥棒市では偽ブランド品 睡眠薬などが堂々と並べられて売られていたが今ではあまり見られなくなった。露天商たちは違法物を売るのをやめたのか? と質問してみると......。

「睡眠薬などは みんな表に出さんとカバンに入れて常連さんに声をかけてもらって売るという形にしている。偽ブランドは西成から離れた低家賃のマンションやアパートを借りて販売している。詳しいことは言われへんのやけど うまいこと考えて警察に摘発されずに頑張っているみたいやで」

 今後 泥棒市はどうなるのだろうか?

「表向きはなくなるやろ。あれだけ警察の取り締まりが厳しくなったらもう商品を並べて売るなんて無理やろうなぁ。さっき言うたとおり違法なコピーDVDや睡眠薬は定位置に立って欲しい人から連絡をもろてカバンから出して売るのが主流になるやろ。でも これもいずれは取締りされるやろ 警察とのイタチごっこは続くやろうなぁ」

 最後にAさんはこう締めくくった。

「これからはこの地域も様変わりするやろう。でも表向きだけでええんか?と思うところもある。この街は まだまだ特殊な街やからなぁ」

 今後は表向きは消滅するであろう泥棒市の終焉を見届けたい。

Written Photo by 小東秀明

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