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【山口組抗争】関東の二大組織と六代目山口組司組長による三者会談の中身

TABLO / 2016年10月20日 10時1分

【山口組抗争】関東の二大組織と六代目山口組司組長による三者会談の中身

 昨年夏に分裂した山口組。六代目山口組と神戸山口組に分かれたが、今もその余波は両組織を中心に波紋を広げている。筆者は、実話誌記者として長きに渡り、暴力団社会を取材し、その取材の最中にこの分裂劇は起きた。まず、は一連の流れを改めてここで振り返ってみたい。

 分裂するのではないか、の噂は今まで再三流れて来た。今回も当然1,2か月前からその噂はあったのだが、「いつもの事であろう」と誰もが深くは考えなかったはずである。だが、今回の分裂の動きは大きな違いがあったのを私たち実話誌記者は見逃していたのである。それは現在服役中である高山若頭の存在であった。高山若頭不在の最中の大きな出来事であったのを私たちは見逃していたのだ。若頭の存在は大きかった。

 実際の分裂後に接触した両組織の人間は、「高山若頭がいたら事前に漏れて潰れていた可能性もあった」と語る。

 しかし、収監中の為に神戸山口組側は組を割る準備を淡々と進められたのであろう。今回の分裂で波紋が起こっているのは両組織だけではない。二つの組織を巡る関係組織にも波紋は起こっている。関東を例に取ろう。

 先日横浜の中華街で六代目山口組、住吉会、稲川会の各組織のトップが会談を行った。これが漏れたのはある組織からのリークとされている。

 ご存知の読者の方は多いであろうが、六代目山口組は色々な組織と縁組、後見を行っている。縁組とは文字通り、親戚関係になる事だが、後見とは今後この組織の後ろにはうちが控えていますよ、と宣言しているのと同じ様な事である。

 六代目山口組と稲川会は縁を結んでおり、最高幹部が盃を交わしている程の関係である。だが、住吉会は六代目山口組とは個人の縁組は当然あるが、組織としての縁組はなかった。一説には住吉会の前会長、福田晴瞭住吉一家七代目総長が山口組との関係を良く思っていないので住吉会会長職を退いた、とも噂されている程である。

 関東には元々関東二十日会と言う博徒系組織の親睦団体があった。参加組織は稲川会、國粹会、東亜会、交和会、義人党、住吉会、松葉会、二率会、双愛会(順不同)である。

 その組織の國粹会が山口組加入を受けて、発展的解散その後、関東親睦会と名前を変えて、現存してはいるが、その当時の形態とは形が変わってしまった事は歪めない。組織名も、上部組織も変わってしまったのである。

 例えば松葉会は松葉会関根組と分裂し、前者は六代目側と、後者は神戸側と付き合っているのだ。東亜会と今年の秋に代が変わり、組織名も初代の町井久之氏が命名した東声会に変わり、六代目山口組側と深い関係には変わりはない。

 双愛会も最近代が変わり七代目体制となった。交和会も稲川会に参入し、その後名称変更、義人党も同じく住吉会に参入し、同じく名称は変わった。二率会は割れる際に抗争を起こしたが、神奈川側が稲川会、東京側が住吉会と別れて住吉会は二率会の縄張りであった新宿を文字通り手中に収めた。それまでは新宿を含めた中央線沿線は二率会の縄張りであり、住吉会はその縄張りを借りていたのだ。

 関東二十日会は関東に縄張りを持つ博徒系組織の集まりであった。それまでは山口組は関東に縄張りを持っていなかったので入る資格はなかったが、銀座、渋谷等を縄張りに治める國粹会、そこから別れた落合金町一家の山口組加入に際して発展的解消をする他はなかったのだ。

 その選択は外部の人間には分からないが、今も尚都内で大きな抗争事件が起こっていないので正しかったのであろう。その他の地方組織、テキヤ組織との関係は字数の問題もあり、次回以降に譲るが、組織の大きな再編は今後はないと思われる。

Photo by 烈侠

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