幻冬舎関連会社からの自費出版依頼メールが酷い セクハラLINEの箕輪氏を見ると、編集者の力量も疑わしい
TABLO / 2020年5月22日 11時30分
この写真はイメージです
箕輪さん、かすり傷大丈夫ですか?
ライター女性に書籍化をちらつかせセクハラ三昧なんて、深夜ドラマみたいな糞展開ですよね。大手はともかく、弱小出版社やそこで働く編集者ではちょっとありえない話なんですが、幻冬舎や箕輪さんクラスになると日常なのかもしれません。
昨年11月にTABLOでこんな記事を書きました。
参考記事:幻冬舎が闇商売を開始か? 選考委員のぶみ氏の「子育て絵本大賞」に応募した名も無い作家にかかってきた電話 | TABLO
幻冬舎の関連会社である幻冬舎ルネッサンス新社(以下、幻ルネ)が主催する「天才絵本作家のぶみ氏が選考委員長を務める絵本大賞(子育て絵本大賞)」に応募したら、自費出版を迫られた、っていう話。
自費出版ビジネス自体は昔からあるのでどうでもいいんですけども、「作品を読んでもいない(と思われる)のに、雰囲気だけでむやみに褒め上げて、バカな作家志望から金を巻き上げよう」っていう幻ルネ担当さんの魂胆が透けて見えて、気に入らなかったのですね。
幻ルネ担当さんの根底にあるのは、「君の中で野太いエネルギーと明晰さと繊細さが絡まりながらスウィングしています。(中略)凄いよ、君は」などと何も伝わってこない難解な日本語で褒め殺す幻冬舎のカリスマ社長・見城徹イズムではないでしょうか。見城さんといえば、作家の花村萬月氏が過去Twitterで言及した「ボクは小説は最後しか読まない」の名言が思い出されます。読まなくたって自分の利益になりそうなら褒めるし、本も出すってことでしょう。
文春が箕輪さんの「でもキス」セクハラ疑惑を報道して数日が経ったころ、因縁の幻ルネから半年ぶりに接触がありました。これ「絶対変なこと」じゃん……と思いつつ届いたメールを開封します。
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山本 様
お世話になっております。
私、幻冬舎ルネッサンス新社編集者の■■と申します。
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どういうわけだかメールの宛名と敬称の間に「半角スペース」がある場合、注意が必要です。多くの場合、テンプレ文章の宛名をすげ替えただけの迷惑メールです。
これも「このメッセージはメーリングリストからです」と表示があり、やはり一斉送信されたメールのようです。知らないうちに謎のリストに登録されていたようで怖いです。
続けます。
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昨年5月に子育て絵本大賞に応募いただきましてありがとうございました。
山本様の作品は惜しくも大賞とはなりませんでした。
しかし、大賞を取る作品だけが素晴らしいというわけではありません。
コンテスト向けの作品、コンテスト向けではないが読者から受け入れられる作品の2種類があるからです。
山本様の作品は審査の過程で編集部からの評価が高く、編集者と磨き上げることで多くの読者に読まれる作品になるだろうと思い改めてご連絡致しました。
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前回記事に書いたものと同じような内容です。
見城さんにダメ出しくらった箕輪さんふうに言えば、「全然伝わってこないし箇条書きみたいでストーリーになってない」です。
そしてやはり、僕が書いた作品のタイトルすら出てきません。作品のどこがどう評価が高かったのか? それもわかりません。
「子育て絵本大賞」でかき集めたアドレスに一斉送信されたらしきメールですから、当然といえば当然です。「落選したけど編集部からの評価が高い」とされる作品が、数千単位で存在すると推測できますね(子育て絵本大賞の応募総数は2516通)。
続けます。
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制作費は一部ご負担いただきますが、電子書籍として世界に配信してみませんか。
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はい出た。
半年前のやりとりで「自費出版には興味ない」と断ったにもかかわらずの、自費出版のお願いです。
しかしいまや電子書籍も出版社を通して自費出版する時代なんですね。かつて漫画家の鈴木みそ氏が実践したように、電子書籍なら個人でも自費出版できそうなものですけどね。いったいどれほどの費用負担が発生するのか。気になります。
続けます。
関連記事:あの老舗雑誌が存続の危機!? 契約記者への支払い遅延で社内からも心配の声! 出版不況がヤバすぎる | TABLO
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また今回に限り、絵についてお悩みがあれば、童話集として文庫本でのご案内できます。
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言うまでもなく、「今回に限り」は危険ワードです。
続けます。
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作家を経験される方は、人生で一握りです。幻冬舎として、私個人として少しでもサポートできたらと思っております。
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人生で一握りです。
ここちょっとわからないですね。見城氏ばりの難解な日本語です。
幻冬舎は「お金儲けが死ぬほど好き」みたいなことを公言してる人が看板編集者として知られていますが、著者にはまるで金にならなそうな夢を熱く語ります。
出版社や編集者が著者をサポートするのは当たり前のことです。それが仕事ですから。著者が金を出す自費出版ならなおさらです。
でも、「作品を磨き上げてくれる」編集者が幻ルネにいるのか、ちょっと不安になりますね。
箕輪厚介さんの編集者としてのスタートとなったとされる「ネオヒルズ・ジャパン」(双葉社)は、責任編集の与沢翼氏サイドが制作費を出したと箕輪さん自ら明かされていますが、いわば自費出版です。気になる方はamazonのレビューを読んでみてください。お金を出して世に出す本を、彼がどう磨き上げたかがわかるでしょう。
「編集の専門用語とか段取りとかをよくわかってないのにやることになって。ゲラってなに? みたいな」(「KAMINOGEvol.25」より箕輪氏の言葉)
どうせお金出すなら、プロに作ってもらいたいですね。
というわけで、担当■■氏にメールで返事をしました。
次回、幻冬舎ルネッサンス新社で電子書籍を自費出版するにはどれほどの金が必要なの?
担当■■氏の返答を待って、続きます。(文◎山本山尾)
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