幻冬舎・箕輪厚介編集員「出版界は俺に嫉妬してる」 なので大手出版社に聞いてみました
TABLO / 2020年6月1日 6時55分
画像はイメージです
幻冬舎の自称天才編集者箕輪厚介さんが、バッシングもしくは炎上していたとして、サロン向けの配信では「出版の奴らが嫉妬している。だって実力の差があり過ぎ」という事を理由の一つに挙げていました(週刊文春オンラインによると)。
言うまでもなく、箕輪さんの一連の報道を真っ先に世に出したのは週刊文春です。
騒動から数日後、サロン会員向け配信で「俺の罪はそんなに重くない」「あの女(Aさん)が(註・以下自粛)」とAさんのせいにし、自らを全く非がないと主張。酒が入っていたとは言え、今回の件は、Aさんのせいでもなく、箕輪さんの行いに100%原因があると考えるのが普通でしょう。
さらに、「出版界は俺に嫉妬している」のも原因かのように語っています。「実力が違い過ぎる」とも。
「嫉妬している」「出版の奴ら」は誰を指すかというと、まず第一次報道をした、週刊文春を指している事になるでしょう。
参考記事:自称天才編集者・箕輪厚介氏のセクハラ・パワハラメッセージを解読 女性ライターは必死に抵抗していた|能町みね子 | TABLO
会社の規模からすれば、言わずもがな、週刊文春を発行する文藝春秋は対外的なブランドとしても日本を代表する出版社です。作家・菊池寛が創った由緒ある伝統的な出版社である文藝春秋の編集者や記者が、幻冬舎という角川書店から分かれて郷ひろみ本でヒットさせた見城徹さん率いる新興勢力に、そしてその見城さんのさらに子分である箕輪氏に嫉妬するとは、とても思えません。要素すら思い浮びません。
そこで週刊文春の知り合いに電話で聞いてみると、
「あんな●●になりたくないですし。その時点で嫉妬しないでしょ(笑)。出版不況とはいえ、貰える額も取材費として使える額もかなり頂いているので嫉妬というか会社には良くして頂いているなと言う感じです」
それから全然話が別の話題になり、箕輪さんの話題などどうでも良いようでした。
「俺が箕輪さんに嫉妬しているか? 何で? 全然してないけど(笑)」(講談社某編集部)
続いて日本を代表する音羽系の出版社。社屋の表に今をときめく流行作家の名前と作品の垂れ幕がドーンと掲げられております。
「この(垂れ幕の)作家と組んで本を出しました、売れました。また売れました。なら嫉妬するかもね。いいな、あの先生の担当になりたいなあって。だから箕輪さんのやっている自己啓発本みたいなのは(え? 違うんですか?)僕らは全く眼中にないですね。それより『新潮社が新書何を出すんだろう』というのは話題になります」
この編集部員が言うように、例えば『バカの壁』がヒットしました。読者的には筆者の「養老さん凄い」となるのですが、編集者的には「誰が担当したんだろう」というふうになります。
そして、それは大体、社内や社外周辺では「おー、あの人の編集か。さすが」となりますが、その人がテレビに出たりは、ほぼありません。黒子に徹しています。優秀な編集者は大体そういう振る舞いをします。
関連記事:「痛い目にあうぞ…」 自称天才編集者・箕輪厚介氏のセクハラ報道を取材中に本サイト記者が脅された言葉 ……なので、番組スポンサー企業へ電話取材しちゃいました!
編集者が露出する時は、テレビを見てお分かりのような月刊誌・週刊誌などの「編集長」がほとんどです。あるいは編集長を上がって局長や部長になったり、他の媒体の編集長になる、というような。
箕輪さん、会員向け配信とは言え、あれは悪手でした。公開されたSNSのやり取りは終始、パワハラでありセクハラです。アンケートを取っても良いですし、女性問題の専門家に聞いても同じ答えが返ってくるでしょう。
だとすれば、「謝罪」の仕方が問題になってきます。
そのままかすり傷を抱えたまま、黙って嵐が通るのを見過ごすか。もしくは、土下座でもしてAさんに謝ってしまうという方法もありました。箕輪さんの取った選択肢は「開き直り」という最も悪手でした。なぜ、自ら傷を深めようとしたのか良く分かりません。(文◎編集部)
あわせて読む:幻冬舎関連会社からの自費出版依頼メールが酷い セクハラLINEの箕輪氏を見ると、編集者の力量も疑わしい | TABLO
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