キャッシュレスで買うと高還元される時代は終息 7月からは決済別に吟味の時代へ
TABLO / 2020年6月15日 6時55分
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2019年10月1日の消費税率引き上げに際してスタートした「キャッシュレス・ポイント還元事業」が今年の2020年6月30日をもって終了します。
この事業は、対称となるお店でキャッシュレス決済(スマホ決済、電子マネー、クレジットカードなど)をすると最大5%(※コンビニなどの大手フランチャイズは2%)の還元を受けられるというものでした。そこで今回は事業終了となる7月以降に備えて、スマホ決済の通常還元率などを改めておさらいしてみましょう。
表1は各スマホ決済の「通常還元率」と「現在のキャンペーンを適用した還元率」となります。基本的にベースとなる「通常還元率」はどの決済でも「0.5%」で、そこに各社独自の還元率アップの仕組みが作用して変動するということになります。
次は各スマホ決済についての特徴について紹介していきます。
■「PayPay」
PayPayの通常還元率は「0.5%」です。そこに「前月の利用条件」によって還元率が「+0.5%」アップするシステムが採用されるというシステム。条件は「既定の決済回数」と「既定の利用額」の2パターンが用意されていて、それらを併用することで「最大1.5%」の還元率になります。ただ、こちらは「PayPay残高」と「ヤフーカード」のみ対象で、その他の登録クレカによる決済は対象になりません。
■「Line Pay」
Line Payは通常還元率が「1~3%」で、特定に利用条件ごとに決まる「ランク」で変動するシステムです。ベースの還元率が「0.5%」以上なので、一見すると高還元に見えるかもしれません。しかし、注意してほしいのが「Line Pay」で、通常時の還元を受けられるのは「Visa LINE Payクレジットカード」を登録した「チャージ&ペイ」利用の場合のみということ。つまり、銀行口座やATMからチャージする「残高払い」ではポイントが付与されません。「Visa LINE Payクレジットカード」を発行するつもりがないユーザーは、ポイント還元という点で全く旨みがないスマホ決済になりました(従来は「残高払い」でもポイント還元されてました)。
■「楽天ペイ」
楽天ペイは通常還元率「0.5%」でキャンペーンによるアップもなく、地味なイメージに感じられるかもしれません。しかし、楽天ペイは「楽天カード」のほかにVisaとMastercardを登録することができて、どのカードでも「0.5%」の還元を受けられます。PayPayのように「ヤフーカード」以外のクレカは「特典対象外」だったり、Line Payのように「Visa LINE Payクレジットカード」しか使えなくてポイント付与もない、なんてけち臭いことはしないんです。しかも、楽天ペイ側の「0.5%還元」に加えて、登録したクレカ側のポイント付与も問題なく受けられるのもメリット。ちなみに、PayPayはヤフーカードでチャージしても、ヤフーカード側の還元はゼロですし…。現時点で、使い勝手とお得感がバランスよく両立しているサービスじゃないかと思います。
参考記事:やさしく徹底解説 なぜ楽天ペイで「Suica」が使えるようになったことがすごいのか メリットとデメリットを詳細に説明 | TABLO
■「d払い」
d払いの通常還元率は「0.5%」と普通ですが、所定の条件をクリアするごとに還元率が加算される「dポイント スーパー還元プログラム」を採用しています。全ての条件をクリアすると「+7%」になるため、ダントツの高還元になるんですが、ドコモユーザーじゃないと達成できない条件があったり、ネットで数万円以上の買い物をしないとダメだったり、最大の「+7%」を受けるためのハードルはかなり高いという印象です。ただ、ネット利用の通常還元率は「1%」と高く設定されているので、ネットショッピング派は使いどころが多いスマホ決済といえます。
■「au Pay」
au Payは通常還元率「0.5%」と標準的ですが、クレジットカードのチャージでクレカ側のポイントも2重取りできるのがメリットです。利用できるクレジットカードも多彩で、Mastercard、アメリカン・エキスプレス、VISA(一部対象外の発行元あり)、JCB(一部対象外の発行元あり)に対応しているので使い勝手がよいです。また、ポイントは独自の「au WALLET ポイント」だったのが、2020年5月から「Pontaポイント」と統合されたので、利用シーンがより幅広くなったのも大きなメリットです。
■「メルペイ」
メルペイは、ほかのスマホ決済とは異なり、現時点でポイント付与のシステムを採用していません。このスマホ決済のメリットは、メルカリの売上金で買い物ができるということ。メルカリの売上金を出金する場合、1万円以下だと手数料が必要になってコスパが悪くなります。しかし、メルペイなら手数料なしで少額でも支払いに利用できるため、汎用性が高くなるわけです。また、今年1月に「Origami Pay」の運営会社を買収したので、今後にポイント付与やキャッシュバックみたいなサービスが追加されることを期待したいです。
■「ファミペイ」
ファミペイもほかのスマホ決済とはちょっと違っていて、利用できるのはファミリーマートだけ。通常還元率はオーソドックスな「0.5%」で、還元率がアップするキャンペーンも現時点では行われてません。また、登録できるクレジットカードも「ファミマTカード」だけなので、完全にファミマユーザーに向けたスマホ決済といえます。ただ、ファミペイは定期的に無料クーポンが配信されるのが最大のメリット。実際に筆者が愛用していますが、これまでにビールや缶酎ハイ、お菓子など、結構な頻度で無料クーポンが届いています。
これまでのスマホ決済サービスは常識外れの還元率を謳ったキャンペーンが連続して開催されたことで、「すごいお得!」という印象を持っている人も多いはず。しかし、それらの派手なキャンペーンは完全にひと段落したことは間違いなく、昔ほどに高還元が期待できない状況となっています。これからはきちんと各サービスのベースとなるシステムを把握して、自分に合ったスマホ決済を選んだり、お店によってスマホ決済以外のキャッシュレス決済を利用するなど、工夫していくことが大切になります。(取材・文◎百園雷太)
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