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強い怒りと呪い…関東某所に佇む恐怖の「黒い家」 一体何が奇怪な住宅を生み出したのか|『どうした!?ウォーカー』連載 第61回

TABLO / 2020年8月27日 13時50分

強い怒りと呪い…関東某所に佇む恐怖の「黒い家」 一体何が奇怪な住宅を生み出したのか|『どうした!?ウォーカー』連載 第61回

「電波住宅」と呼ばれる物件は、各地に点在しています。その多くは、住人の趣味や主張が外観にまで滲み出し、町の景色の中で激しい異物感を醸し出していて、近所との交流が断絶している家がほとんど。今回は、そんな電波住宅のなかでも強烈な一軒を、家主の許可のもとご紹介いたしましょう。

関東某所、畑や住宅などが連なるのどかな風景が広がる中を片側一車線の県道が貫いています。車通りもそれなりにあるこの道沿いに、今回ご紹介する家が見えてきます。

 

 

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焼け焦げたかのように真っ黒になっている2階建ての住宅。これが火災によるものでなく色が塗られているものだということは、塀までが真っ黒に塗られていることから察することができます。そこに白や黄色で殴り書きされたメッセージの数々が、強烈におどろおどろしい印象を醸し出しています。そして「恐怖政治とケイサツ、走れなくする」「家が削られ、骨が消える」「ニセ電波は金になる」「頚椎切除。せきずい切断、首から下を使えなくするために」といったようなメッセージには、強い怒りや呪いにも似た意志が感じられるところがまた恐ろしい。

 

 

漫画「グラップラー刃牙」の家を彷彿させるような容貌で、窓や扉が抜け落ちている部分が多いことから、現在は無住の家とも近所で噂されていたようです。また、誰も住んでいない廃墟と誤認した若者などが肝試しに家の中に侵入するなど、心霊スポットとしての噂もチラホラ。しかし、近づいてみるとラジオのような、はたまた自身で録音したような音声が流れていて、ここが廃墟ではないことを訴えかけています。

 

 

近所の人によれば妻を失ってから、家主自身もこの家も電波を帯びるようになっていったということですが、実際に話を聞いた人によると飼い犬が死んでからだという話も。いずれにしても、大きな喪失を埋めるようにこの家にはメッセージが増えていったようです。近隣からの被害の報告はないといいますが、不可解でホラーめいた姿は、それだけで周囲に威圧感のようなものを振りまいています。

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また、家主曰く窓や扉が壊れ落ちているのは老朽化でも自身が壊したわけでもなく、この家を離れてしばらく京都に滞在しているときに「家が大変なことになっている」と知らされて、帰ってきてみると何者かに荒らされていたといいます。

家主の言葉の端々からは、荒らした人への恨み節が感じられることもありますが、詳しく語られることはなく詳細は未だもって不明のまま。塀に株券が数多く貼られている一帯もあり、その中には1997年に経営破綻をした山一證券のものも。具体性は見えないものの、家族か飼い犬の死と株への遺恨が、この家を生み出す一因になっていることは間違いないようです。

 

 

コロナによって自宅にこもり、コミュニケーションが断絶される時代が来ています。自分の中だけで煮詰めた精神は、こうした電波住宅を生み出す要因にもなりえるでしょう。もしかすると今年以降、全国各地に様々な電波住宅が現れる可能性も大いにあるのです。(取材・文◎Mr.tsubaking)

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