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政治家はもう自分を戦国武将に例えるのはヤメて! 自民党総裁選で記者からお決まりの質問|プチ鹿島

TABLO / 2020年9月14日 5時30分

政治家はもう自分を戦国武将に例えるのはヤメて! 自民党総裁選で記者からお決まりの質問|プチ鹿島

自民党本部(撮影・編集部)

自民党総裁選の討論会で「自分を歴史上の人物に例えると? 」という質問が出たらしい。

出た! これぞオヤジ語りである。オヤジは自分を戦国武将に例えるのが好き。報道する側(オヤジジャーナル)もそう。

以前の自民党総裁選で谷垣禎一総裁を押しのけて出馬した石原伸晃幹事長をオヤジジャーナルは「平成の明智光秀」と興奮して伝えた。しかし一般にはまったく響かなかった。この温度差は何だ? これはそのまま永田町と国民の距離感ではないか? 私は薄々気づいてしまった。

今から2年前の総裁選でもある人物が率先して戦国武将語りをしていた『総裁選 もし家康なら・・・』(読売新聞・2018年7月17日)。

コラムによると当時の岸田文雄氏は「徳川家康」(山岡荘八著)を読み直していた。

《家康の生きざまを改めて読んで、今を勝負時と考えたのか、我慢のしどころと思ったのか。決断の時は近い。》

要は総裁選に出るか出ないか、この時点でも岸田氏はまだ決断できていないだけなのだが……。慎重なのではなく勝負勘がないだけ。これで名前を使われたら家康が怒ってきそう。

それでもオヤジたちは「自分を歴史上の人物に例えると? 」と聞くし、答える。やめない。

2年前に家康を読んでいた岸田氏は今回は「池田勇人(元)首相」の名前をあげていた。自分は家康ではないと気づいてしまったのだろうか。

石破茂氏は明智光秀と石田三成をあげたという。「悪役に仕立てられ、迫害を受けても、次の時代に評価される」と、党内少数派の自らになぞらえたという(毎日新聞9月10日)。

参考記事:現役国会議員ケンカ最強は誰だ!? 「怒らせたら怖いのはこの人」ベスト3|久田将義

私はそろそろ政治家に対しての戦国武将例えはいらないと思う。なぜならそれが圧倒的なオヤジ的世界観だからだ。

自民党の総裁選で女性候補がなかなか出れないというのもこの辺に理由がある気がする。「自分を歴史上の人物に例えると? 」という質問がほぼ戦国武将でイメージされているうちは、オヤジが出馬という前提になっていないか? そこに女性候補はなかなか入り込めない空気を象徴していないだろうか。

今回、収穫があるとしたら菅義偉官房長官は明言を避けたという点だ。その理由がいい。

《かつては秀長に関する本を愛読書に挙げ、「常に心掛けているのは、補佐役として安倍晋三首相が仕事をしやすい環境を作ること」と語っていたが、自ら首相を目指す立場となり心境に変化が生じたようだ。》(毎日・同)

たしかに最近まで菅氏は「豊臣秀吉の弟の秀長」の名をあげていた。「豊臣秀長 ある補佐役の生涯」(堺屋太一)という本が好きという理由で。つまり秀長の名をあげていたのは「自分は補佐役です」という煙幕だったのだろう。しかし今回は明言していない。今はもう秀長は用済みなのだ。

こんなところで菅氏のしたたかさが見えてしまったのである。(文◎プチ鹿島 連載『余計な下世話』)

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