九死に一生！ 川でいきなりワニに襲われ、引きずり込まれる事件発生！

写真はイメージです

野生のワニがいないはずのタイで、魚を捕っていた人がワニに襲われ水中に引き込まれる事件がありました。

9月17日、タイ東部ラヨーン県の集落を流れる幅3メートルほどの細い運河でこの集落に住む男性ヨンユット・ハララットさん（52）が友人2人と投網で魚捕りをしていました。

ヨンユットさんが網を手繰ろうと運河の水面の上に手を伸ばしたところ、突然水中から飛び出してきた体長2メートルのワニに右手首を噛まれ、そのまま運河の水中に引き込まれたのです。

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水深は1メートル弱。ワニは体をねじ曲げてヨンユットさんの体の上に乗り沈めようとしました。その光景をそばで目撃した友人2人が果敢にも急いで運河に入り、格闘の末にワニの口を掴んで開けさせてヨンユットさんを救出しました。

ヨンユットさんは意識があるものの右腕に噛まれた深い傷があり流血が止まらないため、友人らが急いで病院へ搬送。緊急手術で100針以上縫いましたが無事でした。

一方のワニはその後集落住民10人ほどで探したところ運河を泳いでいるのを発見。ナイフや突き棒で仕留めたうえ、すぐに解体して肉は集落の家々に配られました。住民は口々に仕返しのためだと言いながらワニ肉を調理して食べたのですが、美味しかったそうです。

なおワニの胃の中にあったのはナマズが1匹だけでした。専門家の話ではこの運河は水深が浅く流れも静かなことからワニが好む環境だとのことです。ワニ園から逃げ出したワニに違いありませんが、痩せているうえに黒く変色しているのでかなり以前に逃げたのだと思われます。

集落住民の話では以前集落にワニ園があり、洪水時に1匹が逃げ出したのでそのワニだろうとのことです。現在そのワニ園は既に廃業しています。

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ヨンユットさんは1996年にも魚捕りの最中に毒ヘビに右足を噛まれた経験があります。幸いにも妻に病院にすぐに連れて行ってもらえたので九死に一生を得たもののリハビリに1年半を費やしました。「今回ワニにも噛まれ、命は助かったものの運が良いのか分からない。治ったらお寺にお参りに行く」と病室のベッドの上で右腕のギプスを見つめながら語りました。

タイでは雨季の洪水時に毎年のようにワニ園からワニが逃げ出したというニュースがありますが、逃げ出したワニに人が襲われるのは非常に珍しい出来事です。（取材・文◎赤熊賢）

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