山口達也「今は飲まない」のコメントは嘘だったのか 高知東生が「サポートが必要」とツイートでエール
TABLO / 2020年9月23日 16時30分
写真はイメージです。
TOKIOの元メンバー山口達也容疑者が、22日に酒気帯び運転の容疑で警視庁に現行犯逮捕されました。東京都練馬区で山口容疑者が運転する大型バイクが信号待ちをしていた乗用車に追突する物損事故を起こし、駆けつけた警察官による呼気検査で基準値を上回る酒気を帯びていたことが判明したのです。
この事件に関して、依存性治療を専門とするライフサポートクリニック(東京都豊島区)の山下悠毅院長にうかがいました。
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「残念ながら、この度の事件から山口さんはアルコール依存性を患っていると診断されます。アルコール依存性という疾患は、自身の力で酒量の調整が効かないだけでなく、強い意志を持ってアルコールを止めようとしても、頑固な不眠や離脱症状(手の震えや大量の発汗など)に悩まされるのです」
山口容疑者は、2018年に泥酔して自宅で女子高生に対する強制わいせつ容疑で書類送検されるという事件を起こし、不起訴処分になったものの、ジャニーズ事務所を退所しました。
当時、TOKIOのメンバーの松岡昌宏さんは、「山口容疑者をアルコール依存症だと思っていたものの、アルコール依存症と診断書に書かれていないことに困惑している」とコメントを出していました。
当時、アルコールに関する治療で山口容疑者が約1ヶ月入院したことが報じられていましたが、短期入院だけで克服できるのでしょうか。
山下院長は、アルコール依存症の難しさについてこう語ります。
「なぜ多くの方がその治療を受けないのか、受けても継続できないのかというと、『アルコール依存性の人は生涯断酒』が当たり前だから…です。患者さんの中には『現時点での断酒は余りにもハードルが高すぎる』という方がいるのです」
それを裏付けるかのように、山口容疑者は2018年に「今は飲まないと決めています」と断酒継続に自信がなさそうなコメントを出していました。
アルコール依存症治療のこのような現状について同院長は、
「幸い、昨今では『まずは飲酒量を記録し無理のない範囲で減らしていく』といった減酒治療に取り組む医療機関も少しずつ増えてきています。当院でも禁煙外来で用いられるニコチンパッチのようなお薬を用いることで、多くの患者さんが飲酒量の低減に成功しています。飲酒運転の厳罰化によって飲酒運転に伴う事故は確かに減りました。しかし、それでも未だに飲酒運転をしてしまう方がいるのは、飲酒運転がアルコール依存性という病の症状でもあるからだと言えるのです」
と語っています。
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山口容疑者の逮捕報道を受けて薬物逮捕経験のある高知東生さんが、自助グループ参加を呼びかけるツイートをしたことが注目されました。
【依存症は根っこは同じなんです。山口さん今度こそ俺達の自助グループに繋がって欲しい。山口さんの辛さや孤独を一番理解できると思う。周囲の皆さんどうかサポートの上繋げて下さい】
筆者の知人にもアルコール依存症を克服した人がいますが、医師と自助グループの力を借りて、長年努力をしていました。
しかし、10年以上断酒した人でも、コロナ禍のストレスで飲酒再開という悲劇もおきています。やはり、世間の人がアルコール依存症の恐ろしさについて知らないといけないかもしれません。
山下院長は、「お酒を販売する企業は『アルコール依存性』という疾患の啓蒙やサポートをその収益で行うべきだと思うのです」と語っています。(文◎野島茂朗)
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