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太田光vs新潮社の裁判は太田勝利と予想 裁判官「これからは訴えたもの勝ちにします」 メディア対芸能人の裁判は大体メディアが敗けます

TABLO / 2020年10月6日 5時40分

太田光vs新潮社の裁判は太田勝利と予想 裁判官「これからは訴えたもの勝ちにします」 メディア対芸能人の裁判は大体メディアが敗けます

裁判の在り方も変わってきました(撮影・編集部)

爆笑問題・太田光さんが、新潮社を相手に名誉棄損裁判を起こしています。週刊新潮に「日大芸術学部は裏口で入った」という主旨の記事に対しての民事裁判が開かれています。

太田光さんは記事に対して激怒。事務所タイタン代表取締役の夫人太田社長も怒り心頭。雑誌業界は広いようで狭いもの。週刊新潮は知り合いも多いし、好きな雑誌でもあるし、なかなか書きづらいのですが、「メディア論」の立場からこの裁判を論じてみたいと思います。

僕は実は、名誉棄損で訴えられたり、抗議をくらったことは覚えていないほど多くやられています。初めて編集長になった「ダークサイドJAPAN」(ミリオン出版)、その次に月刊創刊編集長だった「実話ナックルズ」(ミリオン出版)。移籍した選択出版でも編集次長(デスク)だったのでオーナーまで抗議が行かないように僕が止めていました。

関連記事:どうなる爆笑問題・太田光氏の日大裏口入学報道 所属事務所社長で妻の光代氏は深夜の激怒ツイート | TABLO

実際に法廷で証言した事もあります。今でこそ芸能人は「書かれっぱなしではすまない」として、抗議・内容証明書・提訴などメディア側に色々な形で対応します。それはそれで、構わないと思います。時々、とんちんかんな抗議がありますけれが、反論する媒体を持たない芸能人としては対抗手段はこういった、弁護士案件になってくるでしょう。

メディアに対する芸能人・著名人の裁判で和解金が高額になったのは、清原和博氏が週刊誌を訴えた頃だと記憶しています。だいたい20年以上前になるでしょうか。そのあたりから法曹界の雰囲気が変わってきました。

僕も某社から民事で訴えられた際、第一公判終了後、東京地裁の上の階に呼ばれました。真ん中に裁判官。僕の横には弁護士。対面に相手側弁護士と恐らく相手側の総務部長。

裁判官が「あなたたちね、早く和解しなさいよ」ということを言います。そこで僕が「この記事の情報は真実に相当たる理由が」と言いかけたところ、裁判官が遮って「もういいもういい」みたいなジェスチュア。そして次の一言。

これからは、訴えたもの勝ちにすると思いますからよく覚えていてください。せっかく訴えてきてくれているんだから。で、いくら払えます?」

……。まだ、若僧の僕には結構ショッキングでした。「裁判て真実か真実でないかを争う場所じゃないのか」と。

結果、和解しました。和解金は大したものではなかったですが、対外的にはこちらが「負け」という事になります。芸能人とメディアの闘いは、このあたりから提訴すれば芸能人側が勝つ。そんな空気感が漂っていました。

さて、太田さんと新潮社の裁判。

記事をなぜ世に出すのか。これを「掲載動機」と言いますが、それは

1、公共性

2、公益性

3、真実性

の三つの要素を満たしているから、というのが建前です。太田さんの場合、政治家のように純然たる公人ではありませんが、発言力の影響などから「準公人」「みなし公人」と呼ばれる範疇に入ると思われます。従って1と2の条件は満たしていると言ってよいでしょう。

問題なのは3です。

参考記事:「ダウンタウンを書くな」 僕が編集長だった時に吉本興業から受けた世にも不思議な抗議|久田将義 | TABLO

これは証人が出て来ないと非常に立証するのは難しいです。週刊新潮が手を尽くして取材したのは分かるのですが、証人を出せない以上「真実性」を立証するのは困難です。

そこで出てくる、キーワードが「真実に相当たる理由」です。真実性を証明できないてが、「真実に相当たる理由」があると判断したから記事掲載に踏み切った、というものです。

が、何度も言いますが証人を見つけてこない限り(故人になられているし)、3を満たすのは大変難しいです。
記者の取材メモ、証言、太田さんの卒業アルバム。これらを整理して記事化したように見えます。が、やはり僕には20年以上前に、裁判官に面と向かって言われたあの言葉が脳裏に蘇えるのです。

「これからは訴えたもの勝ちにするから」

確かに、メディアの謝罪文が多くなってきた気がします。

僕はある組織からの抗議で、謝るなら「思いっきり、勇ましく」と思い、表紙を開いたページ(表2対抗とも言われます)に真っ白な紙面に筆文字で「衷心よりお詫び申し上げます」と載せました。いっその事、出版界で誰もやった事がにない事例を作りたいと思い、表紙そのものに謝罪文を載せようかと思った事もありました。

話が脱線しました。

恐らくこの裁判は太田さんの勝利となるのではないか、というのが数多くの抗議と裁判を経た僕の予想です(文◎久田将義)

あわせて読む:法廷でふざける太田光に賛否両論 「日大裏口入学報道」で新潮社を相手取り提訴 「誓います、伊勢谷友介です」と発言 | TABLO

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