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紀州のドンファン事件がやしきたかじん「殉愛」騒動と似ている件|久田将義

TABLO / 2018年6月8日 12時57分


 ここではたかじんさんと紀州のドンファン野崎幸助氏の相似点を探すという意味でなく、「構図」が似ている事を指摘しています。

 スポットを当てるのは『紀州のドンファン 美女4000人に30億円貢いだ男』のゴーストライター吉田隆氏。

 本来、この著書は吉田隆名義で出版される予定でしたが、「野崎幸助著」で出版されました。一人の元「フライデー」の記者の名前より、いっその事、紀州のドンファンの名前の方が売れると講談社側が判断した為でしょう。結果、売れたので出版社側の判断が正解だったわけですが。

 吉田隆さんについては弊サイトでも既報でこちらをご覧頂ければと存じます。
http://tablo.jp/case/news003389.html

 弊サイト既報通り、現場の評判は最悪です。「フライデー、週刊現代は俺に書かせろ」とねじ込み、「フライデー」では野崎氏の奥様の手記が独占インタビューが掲載されました。目線がかなり細く、大体の顔の輪郭など分かっているようになっています。これでは「特定してくれ」と言わんばかりですが、メディア側はほぼ特定し終わっています。

 僕が吉田隆さんに違和感を抱いたのは、現代ビジネス(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55904)の吉田隆さん名義の記事です。冒頭の、

「さっちゃん、Kさん、そしてマコやんを交えて、何があったのか事情を聴く。」

に。「まだ被疑者でも何でもないのになぜ本名を連想させるような事を書く?」でした。
 本当に当事者に寄り添う気持ちなら、「A」「B」と完璧にぼやかすでしょう。現在では奥さんの名前も家政婦さんの名前も僕らメディアでは周知になっています。文中の「マコやん」もいい迷惑です。この方がどんな人かも他社記者らは当然知っています。

 野崎氏が亡くなってから、吉田隆さんは野崎宅に泊まります。よほど信頼させていたのでしょう。
「午後から夕方まで、葬儀屋の係員と葬儀の相談。その後もいろいろあるだろうから、とボクは自宅に泊まることにした。」(上記・現代ビジネスより)
 は良いのですが次の文章に「は?」となってしまいました。

「Kさんは一階寝室で休み、ボクもコンビニで弁当を買って22時には酒を呑んでリビングのソファーで横になった。体を揺り動かされて目を覚ますと見知らぬ男が立っている」(上記・現代ビジネスより)

 恩人とも言える人間が亡くなった日に酒を、警察に起こされるまで飲みますかね。それに、その夜は奥さんのSさんが警察に任意事情聴取で引っ張られているのです。電話があるかも知れない状況であり、僕なら喪に服す意味でも、また留守番に対応できるよう、飲酒はしません。百歩譲って、吉田隆さんが寝酒のために、という理由があったとしても。

 今のところSさんと吉田隆さんの関係は良好なようです。が、野崎さんの事務所とのスタッフとは不仲という話も聞きました。

 ドンファンが亡くなった現在、吉田隆さんとしては、Sさんとの関係は保っておかなければならないでしょう。これからもたくさん、手記・インタビューを書いて稼がなければならない訳ですから。
 薬物事犯は、犯人逮捕まではけっこうかかります。本庄市保険金殺人事件や同じ和歌山で起きた毒カレー事件など。
 この時も林眞須美に上手く取り入って、自宅まで入っていたベテラン記者がいました。ある意味、敏腕でもありグレーな部分もある記者でした。林眞須美が出したお茶を躊躇なく飲んだのが信頼を得たとらしいですが、その記者らしいな(一度、二度くらいしか面識はないですが)と思いました。

 事件解決まで、吉田隆さんが手がけるSさんのインタビューはまだ出る事でしょう。家政婦さんとの関係もまだ良好でしたら、同じくらい出るでしょう。事務所では評判が悪くなったそうですから、微妙です。修復したら出るはずです。


 それにしても、この構図だけ見るとやしきたかじんさんとその妻、そしてそこに取り入った作家百田尚樹さんとダブってしまうのは僕だけでしょうか。
 その百田さんは、宝島社刊「殉愛の真実」との裁判で一審で敗訴。ざっくり言えば「殉愛」に書かれている事が「嘘」だったと裁判所が認定。弊サイト既報通りです。

http://tablo.jp/case//news002985.html

さらに詳しい事は

http://tablo.jp/case//news003016.html

でどうぞ。

 あくまで構図を見ています。

・ドンファン野崎幸助さん-やしきたかじんさん
・新妻Sさん-家鋪さくらさん
・百田尚樹さん-吉田隆さん

 構図的にはほぼ同じです。
 吉田隆さんとしては、野崎さんの奥さんだけは、ネタ元として取っておきたいでしょう。そこは分かりますが、それによって事件の概要がぼやけてしまわない事を願います。(文◎久田将義) 

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