福島第二原発廃炉の方針 現場で今もなお危険と隣り合わせで働く作業員に内情を聞いてみた
TABLO / 2018年6月15日 12時15分
当初、福島第二原発(通称2F)は再稼働するのではないかと言われていました。2011年3月11日の震災当時は、福島第一原発の作業員(通称1F)が2Fにいったん避難しようと思ったほど「安全」な場所でした。
しかし、東京電力ホールディングス(HD)が福島第二原発の廃炉方針を発表。再稼働は無理と判断しました。地元からは「遅いのではないか」という不満の声も噴出しています。
実際に福島第一原発で働いている作業員はどう思っているのでしょうか。彼らはまさに地元で生まれて、地元の福島第一第二原発で3.11の大事故を体験し、廃炉に向けて作業を続けています。現在、自分の街がなくなってしまった人もいます。それでも原発で作業をしている作業員たちです。
まずはAさん。
「率直に言うと、いまさらかという気持ちとそんな事より第一原発の廃炉の作業はどうなっているんだという気持ちの半々です。現場の人間から見れば1Fの廃炉作業は終わっていません。終わってもいないのに途中で投げ出すのかと思います。以前の野田元首相の『収束宣言』もそうですが」
野田元首相が「収束宣言」をしてからもう何年も経っているのでしょうか。決して忘れてはいけません。
続いてBさん。
「何かよく分からないですね、この決定。廃炉にしたら元の街に戻ると思っていること自体が。国、県、東京電力、頭悪いですね。
危険手当は半分に減らされました。除染作業は下請けには出ていないです。除染はそれでいいかも知れませんが。廃炉にするには1Fはほど遠いですよ」
福島第二原発の廃炉方針。
それはいいけど肝心の1Fの廃炉は全く見通しが経っておらず、しかも東京電力は下請けの現場作業員の危険手当を減らすという決定を下す不可思議な事が起きているというのが内情のようです。(文◎久田将義)
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