大阪地震で分かった「子どもの命の格差」と「使えない携帯電話会社」 必ずやってくる大震災に備えを!
TABLO / 2018年6月20日 8時5分
大きな地震が起きる度に考えるのは、子どもの安全確保と安否確認です。今回の大阪北部地震では、発生直後から携帯がつながらず、生きた心地のしない時間を過ごしました。
発生から30分後、混乱が少し収まったころに娘からLINEメッセージが届きました。電話をはじめショートメールなど、通常の電話回線はパンクして使えない状況でしたが、LINEはリアルタイムでやりとりが可能でした。
どこにいるのか、誰といるのか、車内で気分は悪くなっていないか......など、細かく子どもの状態を把握することができ、大変役立ちました。
また、すでに学校に到着していた友達がLINEを介して、学校との中継役をしてくれたおかげで、担任の先生に安否を伝えることができたそうです。トラブルの元になりやすいLINEグループも、この日は「誰がどこの駅に取り残されているか」を一度に把握することができ、みんなで励まし合いながら恐怖の時間を乗り切ったようです。
私は、「子どもにスマホは必要ない」と考えていましたが、このような災害時には非常に役立つ手段であることも痛感しました。「スマホはダメだ!」と言うばかりでなく、命を守ってくれるツールであることも多くの人に知ってもらえたらと思います。
子どもを守ってくれる学校、そうでない学校
今回の地震では、スマホの重要性と同時に学校の対応についても思うところがありました。私の娘は私立の女子校に通っています。
元々、面倒見の良い学校として評判でしたが、とにかく地震発生直後からの対応が早く、保護者への一斉メールで細やかな状況報告がなされていました。
8時15分には、登校している生徒をグラウンドで待機させていることが配信され、生徒の安否確認を最優先するため、学校への電話を控えるよう指示されていました。
その後、生徒の状況や休校の連絡が1時間置きに配信され、どうすべきか、どのように親が動けばいいのかが詳細に分かり、学校に対して苛立ちを感じることなく、スムーズに対応することができました。
余談ですが、このようにほとんどの私立学校が保護者への一斉メールで状況を報告する中、高い偏差値と自由な校風で知られる某学校は、通常授業が行われていたそうで、保護者にも連絡はなかったそうです。「自分で考えて、行動する」校風を実践されたのでしょうか。親御さんはとても不安な時間を過ごされていましたが......。
通常授業をしていた学校は除き、やはり私立は「生徒を守る」という意識が非常に高いことを改めて実感しました。公立学校ではどのような対応が取られていたかは定かではありませんが、子を預ける親として、私立学校の責任感は高い授業料を払う価値があると思います。
命を守る環境にも格差が生まれてしまうものかと思うと悲しい気持ちにならざるを得ませんが、これが現実。大きな災害や有事は、そう起こるものではありません。でも、万一の時に子どもを守ってくれる学校、そうでない学校を見極めることも親の責務であると感じた、今回の出来事でした。(文◎東山みなみ)
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