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尾形春水卒業コンサートにて『暴露』を決行したモーニング娘。'18のメンバーたち|ライブレポート

TABLO / 2018年6月22日 11時30分


 6月20日、モーニング娘。'18のツアーファイナルにして、12期メンバー・尾形春水の卒業コンサートとなる『モーニング娘。誕生20周年記念コンサートツアー2018春~We are MORNING MUSUME。~ファイナル / 尾形春水卒業スペシャル』が、日本武道館で行われました。尾形はこのコンサートをもって、モーニング娘。'18およびハロー!プロジェクトを卒業し、芸能界を引退。すでに4月から短期大学に通っており、今後は学業に専念することとなります。

 今回のツアーは「20周年記念」と銘打っていることもあり、その歴史を感じさせるようなセットリストですが、1曲目が最新シングル収録曲の『A gonna』で、アンコールで同じく最新シングル収録の『Are you happy?』を披露するなど、最新型のモーニング娘。'18もしっかり見せる構成になっています。さらには、ファンのアンケートで選ばれた「コンサートで盛り上がる曲」ベスト5をメドレーにして見せることで、最もわかりやすい形でモーニング娘。の魅力を表現するなど、"ライトファン"でも存分に楽しめるパートもありました。日本武道館という大きな箱で行うライブとしては、最高のものだったといえるでしょう。

 もちろん、歌もダンスも文句のつけようのない、相変わらず素晴らしいモーニング娘。'18だったわけですが、やはり注目すべきは、この日ラストとなった尾形春水です。

 尾形春水が12期メンバーとして加入したのは2014年9月30日。ダンスや歌の経験がない状態での加入ということで、パフォーマンススキルが高いモーニング娘。の中では、かなり苦労したことは間違いありません。加入から約3年9カ月経った卒業の時点でも、ソロパートも少なく、ダンスで前列に出てくることもあまりなく、むしろ「ここから成長していくところなのに......」「もったいない......」と感じたファンも少なくないはずです。

 しかし、コンサートの間、尾形はずっとニコニコ笑いながら、楽しそうにパフォーマンスをしているのです。そして、MCでは「私は幸せです」と力強く宣言し、自分にとっての最後の楽曲となった『Are you happy?』を披露するわけです。その姿からは、新たな道に進んでいくという強い意志が感じられるばかり。そんな尾形を見て、誰もがその未来を応援したくなったに違いありません。


本来ステージ上では絶対に見せなかった裏側


 モーニング娘。の卒業コンサートというと、現役メンバーから卒業メンバーへと、一人ずつメッセージを贈るのが定番。毎回感動や笑い、衝撃や暴露があるわけですが、今回はいつにも増して生々しいものでした。

 たとえば、9期メンバー・生田衣梨奈は尾形に対して「食生活には気をつけて」と助言しました。単純に尾形が偏食だということからきた言葉なのかもしれませんが、尾形が一時期"激ヤセ"をしていたのも事実。活動の中で、何か精神的なプレッシャーのようなものがあったのではないか......と想像させられてしまうわけです。

 そして、佐藤優樹は尾形から「音楽が怖い」と相談を受けていたというエピソードを明かしました。モーニング娘。という音楽グループのメンバーであるにもかかわらず、「音楽が怖い」と感じていた尾形。歌やダンスが未経験だったとはいえ、その苦悩は並大抵ではなかったはずです。

 この「音楽が怖い」という言葉は、かなり衝撃的でした。佐藤がその言葉を発したとき、会場の空気は一気に張り詰め、にこやかだった尾形の表情も唯一このときだけ固まったように見えました。本来ステージ上では絶対に見せないモーニング娘。の裏側の苦悩や厳しさなどといったものが、突如として露呈された瞬間でした。

 しかし、かつて「音楽が怖い」と悩んでいた尾形は、日本武道館のステージで『涙止まらない放課後』を1人で歌い上げました。そんな尾形に「よく立ち直ったね」と優しい言葉をかけた佐藤。この瞬間、尾形はモーニング娘。のメンバーとしての時間を全うすることができたのです。

 モーニング娘。は決して裏側の苦悩などを簡単に見せるタイプのグループではなく、ステージ上でのパフォーマンスでその魅力を伝えていくグループです。尾形も裏側の苦悩を見せることなく卒業するつもりだったのかもしれません。しかし、佐藤をはじめメンバーたちは尾形の苦悩を明らかにし、ファンはその裏側を知ることによって、尾形が卒業に至るまでの複雑な感情をより深く想像することができたのです。

 もしメンバーたちの"暴露"がなかったら、もやもやした感情のまま尾形の卒業を受け入れられないファンもたくさんいたことでしょう。でも、"暴露"によってモーニング娘。としての尾形春水の物語はしっかりと完結することとなったのです。モーニング娘。としては禁じ手だったとしても、尾形とファンの物語にすっきりと区切りをつけるという意味では、この"暴露"は尾形に対する優しさだったのかもしれません。


父親の死を隠し先輩の晴れ舞台を祝った後輩


 そして、尾形の卒業コンサート終了後、ハロー!プロジェクトの公式サイトに一つのインフォメーションがアップされました。「横山玲奈 御尊父訃報のお知らせ」。13期メンバー・横山玲奈のお父さまが、6月17日に亡くなっていたのです。

 亡くなった日は、モーニング娘。'18の主演舞台『ファラオの墓~蛇王・スネフェル~』の千秋楽の日。横山は変わらぬ姿で舞台に出演しました。舞台後のシングル発売記念イベントは欠席したものの、19日、20日の日本武道館公演では、やはりいつもどおりの笑顔でパフォーマンスを見せていたのです。しかも、20日には告別式が執り行われていたとのことで、平常心を保つことさえも簡単ではなかったはずです。

 どんなに悲しいことがあっても、最高の笑顔で先輩の卒業コンサートを盛り上げる横山。まさにステージ上のパフォーマンスでこそ魅力を伝えていくモーニング娘。を体現していました。そういう意味では「つらいのに頑張った」と思われてしまうこと自体、"モーニング娘。の横山玲奈"としては不本意なのかもしれません。常にどんなときでも、自分の笑顔でファンを楽しませるのがモーニング娘。としての使命であるのなら、横山はただ自分がやるべきことをやっただけなのです。

 しかし、その裏側にあった悲しい出来事を知ってしまった以上、横山の強さに感動するしかありません。"プロとして当たり前"だとしても、そんな過酷な使命を果たすことができる人間はどれだけいるでしょうか。ファンを楽しませること、そして先輩の卒業ライブを素晴らしいものにすることに専念した横山は、無条件に称賛されるものであり、すべてのモーニング娘。のファンは横山にただただ感謝するばかりです。


 尾形も横山も、あくまでもモーニング娘。としてステージに立ち、パフォーマンスでこそファンを楽しませることに徹底していました。尾形は泣き崩れることもなく飄々と今までどおりの"はーちん"を貫き、横山は笑顔を絶やすことなく"よこやん"の姿を見せ続けました。その姿はまさにモーニング娘。そのものです。

 去りゆく者への優しさとモーニング娘。としての矜持がステージ上にあふれていた今回の日本武道館公演。幾重にも重なった複雑な感情と感動は、モーニング娘。の長い歴史に強い印象を刻み込んだことは間違いありません。そして、まだまだモーニング娘。の物語は続いて行くのです。12人になった新生モーニング娘。'18がどんな物語を作っていくのか、ひとりのファンとなった尾形春水とともに、しっかり見届けていきましょう!(文◎大塚ナギサ)

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