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7人が5人になり16人になった! 7月7日『アップアップガールズ(フェス)』 in恵比寿リキッドルーム|ライブレポート

TABLO / 2018年7月9日 13時28分


 アップアップガールズ(仮)、アップアップガールズ(2)、アップアップガールズ(プロレス)の3組によるイベント『アップアップガールズ(フェス)』、通称『アプガ(フェス)』が7月7日、東京・恵比寿リキッドルームで開催されました。今回が初めてとなるアプガファミリー3組勢揃いの記念すべき夏フェスに参戦してまいりました!

 イベントは開場時のDJ KURO-OBIことアップアップガールズ(仮)・佐保明梨のDJタイムからスタート。ちなみにセットリストは、「Danceでバコーン!」(℃-ute)→「インフルエンサー」(乃木坂46)→「永遠ファイヤーボール!」(THE ポッシボー)→「マテリアルGirl」(ぱすぽ☆)→「Let you fly」(大阪☆春夏秋冬)→「U.S.A.」(DA PUMP)。チャオ ベッラ チンクエッティ(THE ポッシボー)からPASSPO☆(ぱすぽ☆)へと、解散を発表している盟友2組の曲を繋げてくるあたりに、佐保の熱い想いが伝わってきます。

 そのまま佐保とアップアップガールズ(2)の新メンバーである中川千尋(13)と佐々木ほのか(12)の3人による空手組手演舞のオープニングアクトに突入。佐保が2人の新人中学生をボコボコにして、「これはさすがにひどい!」と思いきや、新人2人も見事に反撃! 力強くも可愛らしいパフォーマンスにフロアーも大盛り上がりです。

アプガのオープニングアクトと言えば空手!


 そして、1曲目は、アプガ(2)の新人2人をのぞいたファミリー全員による「アッパーカットキック!」。アプガ(仮)の楽曲「アッパーカット!」とアプガ(プロレス)の「アッパーキック!」をマッシュアップしたアプガ(フェス)オリジナルMIX曲なのですが、これがとにかく長くて熱い! 1曲目からフロアーをヘトヘトにさせるアプガ(フェス)の恐ろしさを痛感するばかりでしたが、これはほんの序の口に過ぎなかったのです......。


「夏フェス」というと、ライブを楽しみながらも、時にはお酒を飲んだり、テントの中で寝転んだり、気ままにゆったり楽しむなんていうイメージありますが、アプガ(フェス)はまったく別物です。なんと、1曲目からラストまで約3時間、特に休憩らしい休憩もなく、熱いライブが繰り広げられたのです。

 気を抜く間もなく、ずーっとアプガファミリー三昧。アスリート系アイドルであるところのアプガファミリーにとっては当たり前なのでしょうが、お客さんにとってはなかなかハードな時間です。しかしながら、体力のことなんて忘れてしまうくらいに、最高に楽しい時間だったという記憶しか残っていないのだから、不思議なもの。さすがはライブ強者のアプガファミリー!


 3組それぞれのパフォーマンスだけでなく、メンバーをシャッフルしてのパフォーマンスや、それぞれの楽曲カバーなど、盛りだくさんの今回のフェス。なかでも目を見張ったのは、後輩たちの成長です。

 アプガ(プロレス)は、自身のオリジナル曲「アッパーキック!」だけでなく、アプガ(仮)の「美女の野獣」のカバーを披露、さらにシャッフルコーナーでも各メンバーが複数曲に参加しました。

 実際にプロレスラーとしても活動していることもあり、アイドルとしてのパフォーマンスは発展途上といったイメージもあったアプガ(プロレス)では、今回の「美女の野獣」では歌もダンスもパワフルかつしなやかで、ステージに立つアイドルグループとしてのオーラが見え始めてきました。アイドルとプロレスの二足の草鞋で活動するアイドルグループとして、いよいよ本格的に覚醒を始めたのです。

 さらに、ステージ上で展開されたアプガ(2)の新人を巻き込んでのエキシビジョンマッチも痛快。明るく楽しいアプガワールドの新たな可能性を感じずにはいられません。

アップアップガールズ(プロレス)〈左からラク・ヒナノ・ヒカリ・ミウ〉


 新メンバー2人が加わったアプガ(2)。7人としては初めての本格的なパフォーマンスとなりましたが、この新メンバー2人がすごかった! 結成からずっと7人で活動していたかのようなフィットぶりで、違和感はまったくなし。これまで裏でひっそりと"研修生"としてレッスンを重ねていたという2人ですが、一体どんな特訓がなされていたのか? アプガの知られざる研修メソッドが気になって仕方ありません。

 そして新人2人が入ってきたことで元々いたアプガ(2)の5人もかなり気合いが入っていた様子。フレッシュな中学生には負けていられないと、より積極的に自分たちの可愛さをアピールするメンバーたち。ただただ王道アイドル路線を進むのではなく、ゴリゴリに可愛らしさを客席に放っていくギラギラ感はアプガイズムそのものでした。

 また、アプガ(2)は8月7日に発売されるシングルに収録される「エンジェル演じて20年」を初披露。さらに、同シングルに収録される「全部青春!」のサウンドプロデュースをつんく♂が担当することも発表されました。アプガ(2)は今後、シングル3作連続でつんく♂サウンドプロデュース曲をリリースするとのことです。

 そもそも、アプガ(仮)は、つんく♂がプロデュースするハロー!プロジェクトの研修組織「ハロプロエッグ」を"クビになった"メンバーによって結成されたグループ。ハロプロの血を受け継いでいるものの、ハロプロではない場所で戦ってきた集団なのです。現在つんく♂はハロプロの総合プロデューサーから退いているという現状があるとはいえ、ここにきてアプガファミリーとつんく♂が邂逅することになるとは、なんと熱い展開でしょうか。

 いわば、アプガファミリーにとっては禁断の果実ともいうべき、つんく♂サウンドプロデュースというカードが切られたことで、アプガファミリーの可能性は無限に広がっていくことでしょう。もはやアプガファミリーにタブーなどないのです。どんな展開だってありうるのです!


 さて、成長する後輩たちを受けて立つのはアプガ(仮)の5人ですが、この円熟味がとんでもない。ダンスも歌も煽りも、そして美しさもどんどん磨きがかかっていきます。

 アプガ(2)の爽やかな楽曲「どしゃぶりのテラス席」のカバーでは、間奏で佐保によるバット折りのパフォーマンスを入れ込むシュールな演出もありつつ、貫禄たっぷりに会場を盛り上げます。「ジャンパー!」や「アッパーレー」でのとてつもない一体感は圧巻の一言! 

 現在の5人体制になってからは約10カ月ですが、アプガ(仮)としてはすでに8年目。それはもう円熟期に入っていてもおかしくないキャリアなわけですが、もっといえば中野サンプラザでの単独公演を行った2014年くらいにはとっくのとうに円熟期に入っていたのかもしれません。つまりは、そこから数えて4年くらいずっと熟し続けているということであり、おそらく今後も熟し続けていくことでしょう。

 このところ、アイドルグループの解散や卒業などというものが相次いでいますが、そんななか"終わることのない円熟期"に入っているアプガ(仮)。最後のMCで森咲樹は泣きそうになりながら「続けてきてよかった」「もっといろいろな夢を見ていきたい」と語りました。タイムリミットという概念がなくなったアプガ(仮)であれば、これからも見たこともないようなすごいパフォーマンスで、多くのアイドルファンを感動させてくれるはずです。森ティーの夢は現実になってくれるはずです。


 めくるめくアプガワールドで楽しませながら、無限の可能性を示すこととなったアプガ(フェス)。アプガ(仮)の新井愛瞳は「いつかは日比谷野音でやりたい」と話していましたが、この日会場にいた全員が「絶対に実現してほしい!」と感じたことでしょう。拡大すること間違いなしのアプガ(フェス)、今後に期待です!(取材・文◎大塚ナギサ / 写真◎編集部)

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