菅野完さん、ガッカリしましたよ メディアに出る人間の覚悟とは?|久田将義
TABLO / 2018年8月1日 12時0分
7月30日月曜夜、某著名コメンテーターから電話がありました。
「週刊現代、見た? 怖いね。目の前では腰が低く、メールとかで頼み事、悩み事とかしてくるんだけど、関わらなくてよかった。人を見る目を養わなければね、お互い(僕の事)にね」
週刊現代及び現代ビジネスに書かれた「著述家」「ノンフィクション作家」菅野完さんの、女性に対する異様な暴力(DV)が本当なら、僕の気持ちは表題通りです。僕だけでなく、電話をしてきた著名人もそう思っています。
僕は菅野さんとはほとんど話した事はないけれど、ロフトプラスワンの壇上で他共演者と一緒になった事があります。名刺交換しましたが、その時は会社員でツイッターでは「ノイホイ」という名前の印象でした。また、非常に腰が低かったと覚えています。
確か一水会顧問鈴木邦男さんも登壇され、鈴木さんをリスペクトすると仰っていたような気がします。
週刊現代の記事は菅野さんがアメリカ留学時代に同居していた女性の顔面を血だらけになるまで殴ったというもの。言語道断ですが、ご本人はブログでその事は反省しています。また、週刊現代の取材方法については、抗議をしています。
ご自身もブログでそのような「衝動」に悩まされている旨を書いており、それはそれでお気の毒だとは思います。
とは言え、それは言い訳にはなりません。弱者に対して暴力をふるう......。「人としてどうか」「男の風上におけない」というのが僕の率直な気持ちです。
女性はどのような本音でしょうか。可哀そうなのは、言うまでもありません。トラウマになっていないでしょうか。怪我の後遺症が残ってはいないでしょうか。
暴力は怖いものです。殴って、仰向けに倒れ、頭を打って、命を亡くしたりするケースもあります。
小学生に道徳を教えるべきか否か、という話題がありました。僕は道徳に賛成です。しかし条件付きです。
「弱い者イジメをしてはいけない」
これだけを徹底的に教えるのです。そして、これを深く掘り下げてよく考えるのです。きっと将来、役に立つはずです。事件が起きた時、被害者の立場に立つなどです。
力の弱い女性・幼い子供(幼児虐待が問題になっています)、ご高齢者への暴力を無くすためです。菅野さんはこの意識に欠けていたのではないでしょうか。
菅野さんを、僕は物書きとして、見た事はありません。
籠池さんのぶら下がり取材を仕切った時からです。ああいう事はジャーナリストはしません。ただし、周期的に出てくる、怪しげなジャーナリストはそういう振る舞いをする時があります。また出てくるでしょう(一時は上杉隆さんでしたね)。
僕は、在特会が出現した当時、約10年くらい前から公私にわたって批判してきました。言っている事は、誰が聞いても差別でした。許せませんでした。
しばらくして、「しばき隊」というのが出来ました。ライター松沢呉一さんが絶賛していました。僕も「ああいうやり方があるんだな」と少し感心していましたが、どんどんエスカレートしていきました。
元ヤクザのしばき隊が刺青を誇示しなが迫る様子が僕にとっては決定的でした。
「ダサい」。その一言です。
そして在特会としばき隊の揉めている動画に菅野さんがいました。久々に見ました。怒鳴っていました。それから「日本会議の研究」(扶桑社)が大ヒット。出版不況の中、めでたい話です。
そして籠池さんに密着してからの振る舞いは、前記したように物書きではなかったのです。
そんな中、木野寿紀さんという方の文章に出会いました(https://t.co/OilhFv4nK5)。
本当なら問題だらけじないですか。
菅野さんの件で改めて、考えた事があります。メディアに出ている人間は、常にこの事を頭に入れておかなければなりません。すなわち、
「書いたら書かれる」です。
と言っても隣の家の夫婦喧嘩などではなく、公共性のある人、準公人・みなし公人と言われる人は致し方ないのです。
例えば、僕のことなど、一般人は知りません。が、ある日、某スポーツ新聞紙のデスクと飲んでいる時に言われました。
「あなたがもし、事件を起こしたら、ウチだったら裏の一面に掲載しますからね」
ちょっと驚きました、僕程度にそんなに紙面を割きますか? と。しかし、僕の知り合いで言うと元テレビ朝日のディレクターが大麻取締法で逮捕の際は、確かに裏の一面で掲載されていましたし、大先輩の編集者が女性問題で同じ場所に掲載されていました。どちらもメディアにはほとんど露出していない人でした。しかし、出てしまうのです。
「こういうものなのだな」と当時30代前半の若僧だった僕は学習しました。
菅野さんについて、「認めているのだからこれ以上叩く必要はない」という論もありました。しかし、木野さんの文章を読む限り、週刊現代の記事に輪をかけて酷い有様です。「書いたら書かれ」てしまいます。物書きはそれを甘んじて受けなければなりません。その覚悟が菅野さんにあったのか。
最後に木野さんによれば、菅野さんがアメリカの大学を出ているのは疑問、とありました。どこかの元ジャーナリストも海外の新聞記者だったとか、ホラッチョさんもそうだし、全てでは決してないですが「海外大学卒業」「海外の企業勤務」という肩書きをアピールする人は、眉にツバをつけてみてしまいます。
ジャーナリストは学歴・職歴を偽ってはいけません。なぜなら、編集者が仕事を依頼する時は、学歴・職歴を見てからする時が多いからです。食品に例えると「カニかまぼこ」にカニが入っていないじゃないか、という事です。(文◎久田将義)
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