芸人・水道橋博士 VS 幻冬舎の「天才編集者」・箕輪厚介氏のガチンコ・ボクシングを見て|久田将義
TABLO / 2018年8月6日 13時28分
幻冬舎の「天才編集者」とベテラン芸人水道橋博士(以下・博士)がガチでボクシングをの試合をするというので、Abema TVで見てみました。
きっかけは百田尚樹著「殉愛」(幻冬舎)に対して、宝島社が「殉愛の真実」(共著)を出版したとき、博士曰く「義を見てせざるは勇無きなり」の精神で(実際にツイートもしている)、元々は幻冬舎及び見城徹社長に対してかみついたのがきっかけです。
ノンフィクションと自称した「殉愛」は裁判によって、ノンフィクションでない事が結論となってしまいしまた。詳しくは下記リンク先をどうぞ。百田尚樹さんからのコメントはありません。
尊敬する百田尚樹先生の「殉愛」を『ニセモノだ!』と認定した裁判を傍聴してきました
http://tablo.jp/case/news003016.html
その後、幻冬舎所属という事で、矛先が幻冬舎で目立っている箕輪厚介さんに向かった訳ですが、正直、箕輪さんに対しては「余計な事言わなければいいのに」と思いました。が、それがキャラなのでしょう。
SNSでも舌戦が繰り広げられ、それが実際に「殴り合って勝負をつけようじゃないか」というまさに、プロレス的舞台が整った訳です。文化系の編集者・ライター・カメラマンでもこれから「文句あるなら殴り合って決めようじゃないか」という人が増えるかも知れませんね。
僕は「実話ナックルズ」編集長時代から「文句あるなら会いましょう」という事を公言してきました。実際に「実話ナックルズ」でも大仁田厚さんが長崎県知事に立候補する際、本文はライター名で署名原稿でしたが、リードは「貴方がまた政界に戻るなど許せない。文句があるなら会いましょう」という内容を僕名義で書いた覚えがあります。
姉妹紙「漫画実話ナックルズ」で大仁田さんが連載していましたから、会える確率が多いと感じたので実現すると思って書きました。本気でした。同じフロアに漫画実話ナックルズがありましたから大仁田さんは来ると思ったのです。
僕は「酔狂」という言葉が好きです。天才ライター・故青山正明さんは作家・椎名誠さんに自分の同人誌を新聞でけちょんけちょんに批判されたから、「上野動物園前で決闘しよう」と果たし状を出しました。椎名誠さんは当然、スルーですし、もし本当にやったらガタイの良い椎名さんにヒョロヒョロの青山さんは勝てなかったでしょう。それでもそういう果たし状を出す事自体、「酔狂な人だなあ」と感心しました。編集者って少し酔狂なところがあった方が良いです。
そういう意味では箕輪厚介さんは酔狂なのかも知れません。また、博士さんは芸人ですから、もうもとアウトローの世界で育ってきたわけで、業界全体が酔狂と言ってよいでしょう。
試合は1分2ラウンド。16オンスのグローブのボクシングルール。そもそもHATASHIAIの存在は、この試合で始めて知ったのですが、異業種の普通の勤め人が色々なルールで格闘技で試合をするというもの。
僕は「ナイスミドル」という30歳以上の人たちの格闘技イベントを高校時代の友達が出るというので見に行きました。この大会は大体が、元々空手の大会やキックの試合に出ていたセミプロばかり。友達も新空手からプロのキックボクサーになっていました。現在は実家をついでいます。そういう大会でさえも、最後はスタミナ勝負になります。仕事をしながらも練習をし、リングに上がるだけでも僕は、尊敬します。
だから、博士さんも箕輪さんもリスペクトします。リングに上がったという意味では(SHOWROOMで箕輪さんがアイドルにセクハラめいた言葉を吐いたという話を聞きましたが、それは置いておいて)。
試合が始まりました。
素人のボクシングですから猫パンチで箕輪さんが突進してきます。対格差もありました。多分、20キロ近くあったかもしれません。
50歳半ばでこの試合を受けたことは博士さんも酔狂の世界に生きる人とはいえ、リスペクトです。初めてリングに上がると人は「ぼーっ」となります。練習通りの動きは取れません。まして16オンスという重いグローブです。1分、殴り合えば緊張で相当疲れます。腕は上がらなくなります。2Rももたないでしょう。あとは気持ちの強さです。
3分3Rのミット打ちなりスパーリングでもめちゃ疲れます、僕のような一般練習生ならなおさらです。
青木真也選手が「両者を怪我ないよう帰す事」という意味のツイートをしていましたが、格闘家らしい答えです。その通りです。
結果、「突進負け」という形で博士さんのTKO負けでした。でも僕は前記したように「リングに上がる事自体、リスペクト」という立場です。
この試合に限って言えば、「両者に拍手」です。これからの展開があるのかは分かりません。多分博士さんの考え次第ではないでしょうか。要するに「殉愛」問題が根っこなのですから。(文◎久田将義)
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