ツイッター社は新機能「フリート」よりも差別表現の規制を何とかすべき|久田将義
TABLO / 2020年11月25日 5時30分
![ツイッター社は新機能「フリート」よりも差別表現の規制を何とかすべき|久田将義](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/knuckles/knuckles_36481_0-small.jpg)
写真はイメージです。
ツイッターが旧2ch状態になって久しく思えます。最近フリートという機能を追加したようですが、一瞬のうちに話題にならなくなりました。そして未だにヘイト、差別表現、名誉棄損などは相変わらずはびこっていると言って良いでしょう。それでも、著名人や時に一般人もそれに対して脅迫罪や名誉棄損などで訴え、それが一定の抑止力になっているようでもあります。こういった、非人道的行為に関しては当局がどんどん取り締まれば良いと思います。
発信・報道する側にも問題はあるでしょう。しかし、言論の自由、報道の自由を脅かす真似だけは止めて頂きたいのです。
あえて挑発的なこと言ってみます。
「言論の自由とは何を書いてもいい。ただし、何を書かれてもいい」
もう一つ。
「イエロージャーナリズムが発展している国ほどその国の文化成熟度は高い」
イエロージャーナリズムは「見出しだけ煽情的、中身はスカスカ」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。そして、大体が「三流誌がこういう事をしている」のだと。
逆に、イエロージャーナリズムが皆無であろう北朝鮮などに報道の自由はない訳で。であるならば、昭和の時代には電車の棚に置き忘れられていた夕刊紙にこそ、真実が書かれているという言い方もできるでしよう。
何を書いてもいい、という意見は普通、反対する人が多いと思います。以前、実は僕も心の中では反対でした。でも、それが本来の「言論の自由」という事ではないのではないでしょうか。
参考記事:ネットで使用しない方が良い用語「マスゴミ」 日本でアメリカのような「分断」が起きないように | TABLO
反論権という言葉があります。これを大マスコミは忘れているのではないでしょうか。
「書かれた側も書かれる」のです。僕は常にそう覚悟して雑誌を作ってきました。だが僕のような中小出版社ではなく、いわゆるマスコミである新聞・テレビ・週刊誌の多くは自分たちが名前を挙げられて、批判されるのを恐れ、大組織に守られてきました。
しかし、批判された側がそれに対して反論するのは当然ではないでしょうか。個人情報保護法が国会に提出されメディア人の中で議論になりました。出版クラブで外国人記者を招いて記者会見を開きました。フランスのジャーナリストが同様の事を言っていました。
「日本のマスコミは反論権を無視している」と。その通りだと思います。
ある媒体で何かを書かれたとします。それに対して「反論記事」を見た事がありますか? かつてはありました。現在はまず見ません。
なぜでしょうか。これは僕は「驕り」だと思います。本来、権力を監視すべき立場の組織が力を持ち、「第四の権力」と呼ばれ、大手の場合、普通の会社員の2倍ほどの給料もらってしまう状況。普通の「企業」と変わらなくなってしまった感があります。
が、ツイッターでは140字という制限があるため、なかなか議論・論争には向かないでしょう。とは言え、誹謗中傷、脅迫、名誉棄損、強要などなど、未だに「言論の自由」の本質。すなわち、「素晴らしさと怖さ」の両面を持ち合わせている事を認識していない人が多すぎると思います。
これを啓蒙するのは難しく、条例や法令に違反した人間には厳罰に処する事で「迂闊に書いてはいけない」という世論形成を作る事が大事でしょう。(文◎久田将義)
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