1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

ジャカルタで買春したバスケ選手の件は海外でも配信 東京五輪では外国メディアに風俗が"イジられる"はず

TABLO / 2018年8月22日 15時32分


 多くのメディアで伝えられているように、ジャカルタ・アジア大会でのバスケ日本男子選手による"買春"騒動は日本のスポーツ界に大きな衝撃を与えた。何かと日本の話題が好きなお隣韓国の大手紙・中央日報でも報道されるなど、すでに海外にも知れ渡っている。買売春の是非はおいとくとしても、選手たちは軽率の誹りを免れることはできないだろう。

 この買春騒動、実は他国における恥のかき捨て......と、他人事で見ているわけにもいかない。日本では、2019年にラグビーワールドカップが東京を中心に全国各地で、2020年には首都東京でいよいよオリンピックが開催されるのだ。各国の選手団はもちろん、数多くの観光客が会場となる都市を訪れ、観戦はもちろん観光やレジャーを楽しむはずだ。その際懸念されるのが、性風俗などセックス産業に対する行政側の対応である。

 思い出して欲しい。ここ最近で、日本においてもっとも大きな国際大会が執り行われたのは2002年のサッカーの日韓ワールドカップだ。多くの外国人サポーターが来日し、その多くが歓楽街に流れ込んだ。特に、横浜国際総合競技場や埼玉スタジアムからアクセスの良い東京にはサポーターが集中し、大賑わいとなったことを筆者はよく覚えている。そして、彼らとともにやってきた海外マスコミは、サッカーの試合以外、例えば、新宿の金波銀波の如きネオン街の様子などを面白おかしく伝えたのだ。

 こういう時、日本の行政、つまりお上は過敏に反応する。特に日本の性風俗は「HENTAI」という言葉が海外でも通用していることも相まって、(特に欧米では)率先して取り上げられることが多いのだ。そのためか、ワールドカップがあった2002年を境に性風俗の取り締まりは格段に厳しくなった。東京がそれであり、2年後の2004年、当時の石原知事による歌舞伎町浄化作戦でとどめを刺した。そして、その後も性風俗の摘発は続き、いまの歌舞伎町は表だけを見れば、性風俗の街、とは見えないほどだ。

 この法則は、2019年、そして2020年に向けて加速している。歌舞伎町は再開発の名目で街を掘り起こすほどの地殻変動が起きており、すでに表の性風俗、言い換えればまっとうな性風俗店は呼吸をするので精一杯だ。その分、改正風営法以降の派遣型風俗(いゆゆるデリヘル)がその中心的な存在を担っているが、実質的な管理売春である援デリなどが幅をきかせている状況では、いつお上の大規模な介入があるかわからない。すでに、都市部のマンションでは派遣型風俗への懸念も高まっており、危機はすぐそこに迫っていると言ってもいい。

 これらに対し、歌舞伎町などでは商興会などを中心に観光における性風俗を外国人に理解してもらうよう、ホテル業界人の講習を企画するなど、民間の動きはけっして鈍くない。

 ちなみに、2006年のFIFAワールドカップはドイツでの開催だったが、売春が合法化されているドイツではその是非がことさら問われることもなかった。他国での買春騒動に右往左往しているだけではなく、民主主義国家では「普遍的」な性風俗とどう向かい合うかを、真剣に考える時期に来ているのではないだろうか。(取材・文◎鈴木光司)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください