まこともファンも大号泣! 加護亜依がついにハロコンの舞台に OGも現役も大切にするハロプロの20年目
TABLO / 2018年8月27日 11時30分
誕生から20周年を迎えたハロー!プロジェクトの現役メンバーが総出演するコンサートツアー『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project 2018 SUMMER 〜ALL FOR ONE〜/〜ONE FOR ALL〜』の中野サンプラザ公演が、8月25、26日に開催されました。両日ともに元モーニング娘。の加護亜依がゲスト出演、なんと12年ぶりにハロプロのステージに戻ってきたのです。
ハロー!プロジェクト全体のコンサートツアー、通称「ハロコン」は、毎年お正月と夏休みの時期に開催されています。今年の夏のハロコンは、20周年記念ということで全公演にOGがゲスト出演。特に注目を集めたのが加護ちゃんが出演するこの2日間だったのです。
加護ちゃんといえば、2000年にモーニング娘。の4期メンバーとして加入、グループ内ユニット「タンポポ」「ミニモニ。」でも大人気となりました。2004年8月に同い年で同期の辻希美と同時にモーニング娘。を卒業し、辻ちゃんとのユニット「W(ダブルユー)」として活動を続けていました。
しかし、2006年と2007年に2度にわたって未成年喫煙が報じられ、当時所属していたアップフロントエージェンシー(現・アップフロントプロモーション)から契約解除となってしまいます。そこから現在に至るまで、加護ちゃんとハロプロがオフィシャルで絡むことは一切なかったのですが、今回20周年記念のハロコンにゲスト出演となったわけです。その歴史的な瞬間は、8月25日のハロコン昼公演にやってきました。
この公演でのOGゲストは、元℃-uteの鈴木愛理と加護ちゃん、そして元モーニング娘。の後藤真希の3人です。コンサート中盤でMCのシャ乱Qまことさんに呼び込まれて出てきたのは、加護ちゃんと愛理。2人は第2期タンポポのデビュー曲となる『乙女パスタに感動』を歌いました。
30歳になってほっそりとした加護ちゃんは、当時からすると確かに変わっていました。単純に大人になったというだけでなく、様々な人生経験がにじみ出ているかのような姿でしたが、可愛らしくて魅力的で表現力たっぷりな歌声は健在。たくさんの経験を積んだ加護ちゃんが、12年ぶりにハロコンに帰ってきて、あのころと同じ歌声を聞かせてくれている......そんな信じられないような状況に多くのファンが涙を流したに違いありません。
この『乙女パスタに感動』、愛理が℃-uteを結成する前にハロー!プロジェクトキッズとしてハロコンで歌ったことがある曲です。12年ぶりの加護ちゃんだけでなく、去年ハロプロを卒業したばかりの愛理にとっても大切な曲を選ぶとは、なんとも素敵な演出!
続いて愛理がソロでBuono!の『ロッタラロッタラ』を披露、さらに加護ちゃんもモーニング娘。『恋ING』を歌いました。ここでもやはり優しく切ない変わらぬ歌声を聞かせるあいぼん!
お次は後藤真希の登場。ごっちんに関しては、2008年にアップフロントから、エイベックス・マネジメントに移籍してからも、何度かハロプロOGと共演していますが、ハロコンの出演はおよそ11年ぶり。今回はソロ曲の『スクランブル』と『抱いてよ! PLEASE GO ON』を披露しました。これが圧巻! ステージを完全に自分のものにし、客席を煽りまくるごっちん。当時と全く変わらないパフォーマンスを見せたのです。久々にハロコンに帰ってきたことももちろんですが、それ以上にパフォーマンスの凄さに感動させられるばかりです。
25日の夜公演では、加護亜依と元アンジュルム(旧スマイレージ)の福田花音がゲスト出演しました。ここで加護ちゃんはソロでモーニング娘。さくら組『晴れ 雨 のち スキ ♡』を、福田花音と2人でWの『恋のバカンス』を披露しました。この『恋のバカンス』は福田花音がハロプロエッグオーディションの最終審査で歌った曲であり、これまた加護ちゃんだけでなく福田花音にとっても大切な曲を選んだわけです。
続いて福田花音はスマイレージのメジャーデビュー曲『夢見る 15歳』を披露するのですが、イントロが流れるとアンジュルムのリーダー・和田彩花が登場し、"あやかのん"の2人でパフォーマンスをしたのです。
この2人はハロプロエッグ1期生としてハロプロの門をたたき、スマイレージの初期メンバーとしてメジャーデビュー。その後、メンバーの卒業や加入、アンジュルムへの改名など、様々出来事を乗り越えてきた盟友です。しかも、来年のアンジュルムの春ツアーをもって和田彩花が卒業することも決まっていおり、いろいろな意味で感慨深いパフォーマンスなのです。さらに、ステージ上のビジョンにはスマイレージとしてデビューした当時の映像が流れるというサプライズも! あやかのんの2人も知らなかったという粋な演出に客席は大いに盛り上がりました。
『夢見る 15歳』直後のMCでは、まことさんが感極まって進行できなくなるというハプニングが発生。加護ちゃんでは泣かなかったまことさんが、あやかのんで泣いてしまったのです。
過去から現在、そして未来へと紡がれていくハロー!プロジェクトの歴史のなかで、加護ちゃんも愛理もごっちんもあやかのんもそれぞれ重要な存在です。久しぶりに帰ってくる人もいれば、旅立っていく人もいる。みんな合わせてハロプロの歴史なのです。
そんな中でまことさんはハロプロ研修生発表会のMCも担当しており、誰よりも若いうちからメンバーの成長を見届けている人です。加護ちゃんの懐かしさよりも、あやかのんの成長を実感することで涙してしまうのは、当然のことなのかもしれません。ただ単に20年の歴史を振り返るだけでなく、つねに未来へ繋がっていく姿にこそスポットが当てられるのがハロー!プロジェクト。まことさんの涙は、ハロー!プロジェクトを象徴したものだったのではないでしょうか。
ちなみに26日の昼公演では、加護ちゃんは、保田圭、吉澤ひとみとともにゲスト出演し、3人でモーニング娘。『AS FOR ONE DAY』と『I WISH』を披露しました。『I WISH』では現役のモーニング娘。'18のメンバーがバックダンサーを務めるという感動的なコラボレーションもありました。
12年ぶりのハロコンで3公演にゲスト出演し、すべてで違う楽曲を歌った加護ちゃん。相当に気合が入っていたことでしょう。そして、歌手・加護亜依のすべてを見せることが、加護ちゃんなりのハロー!プロジェクトに対する感謝の気持ちだったのかもしれません。
18年ぶりに出演した市井紗耶香(8月5・6日、中野サンプラザ公演)も含めて、歴史的な復活劇が相次いでいる今回のハロコン。話題性もあるのだから、商売っ気を出して大きなイベントとすることも可能だったはずです。でも、通常のハロコンのツアーの1公演としてすべてが消化されています。OGゲストの話題性に頼るのではなく、あくまでも現役メンバーのパフォーマンスがメインであるというスタンスを貫いているのもハロプロらしさ。だからこそ、20年も続いているのであり、さらにこれからもまだまだ続いていくのです。
過去を振り返るのかと思いきや、実は未来を見つめていた20周辺記念ハロコン。今後、何十年、何百年と続いていくんだというハロー!プロジェクトの固い決意を感じるコンサートでした。(文◎大塚ナギサ)
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