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入国管理局の実態 『日本の強制収容所を知っていますか?』 渋谷・LOFT HEAVENで開催

TABLO / 2018年9月10日 15時9分


「人間として認めて欲しい」この言葉にどれだけの人が想像力を張り巡らせるだろうか。想像力の乏しい私にはこの言葉の重みを予測はできても本人たちが感じる極限の状態は計り知れない。日本に難民として逃れ、それゆえに家族を引き裂かれ未だ苦しむ難民Aさんの言葉が心の奥底まで流れ込む。

 難民認定されず、収容されてしまったインド人男性が2018年4月13日に入管収容所で自殺した事件が記憶に新しい。その直後に自殺の責任解明や長期収容の停止を求める「#FREEUSHIKU」という市民団体がLOFT HEAVEN にて「日本の強制収容所を知っていますか?」というイベントを開催した。

 入管収容所では粗悪な環境で病気になっても放置され、食事もままならないような環境に罪なき人が収容されている。病気を訴えても、病院に行くまでに1ヶ月ほどの時間がかかる。驚いたことに病院に行くだけでも手錠をかけられることだった。

 もし職員に手錠をかけられ連れて行かれる人間を他人が見てしまった場合、その人は手錠をかけられた人物に対してどう思うだろうか。危険人物や、犯罪者だと勝手に脳が反応してしまうのではないだろうか。ただ難民として逃れてきただけのはずなのに、日本で難民認定されなければ犯罪者扱いではないか。


 また難民認定者の人数にも頭を悩まされてしまう。法務省によると平成29年における難民申請者は19628人(処理数は11361人)であり、そのうち20人のみが難民認定された。(難民認定はされてないが人道的理由で在留を認められた数は45人)これは驚愕である。

 現在もシリアやミャンマー、その他の国から数多く難民として生きることを迫られた人々がいるにもかかわらず、なぜ日本は彼らのような人間を受け入れず、拒否反応を起こすのだろうか。

 日本の「おもてなし」という言葉の裏には、冷たい壁が張り巡らされている。「人間として認めて欲しい」と言わせてしまった責任はこの社会を作る私たちの責任でもある。(文・写真◎宮原塁)

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