「コロナの温床」と言われた歌舞伎町 その隣にある『韓流タウン』では客足に不思議な現象が起きている!
TABLO / 2020年12月17日 10時50分
写真はイメージです
夜に酒を飲まなければオッケー、と!?
菅総理&二階幹事長肝いりのGo Toをついに「陥落」させたコロナ第3波。すでに報道されているように、首都・東京は、12月17日までとしていた酒類を提供する飲食店への時短営業要請を、1月11日まで延長することを決定した。
協力金を出すとはいえ、忘年会、新年会、クリスマス、年末年始という超ドル箱の放棄を求められる事業者たち。進むも引くも地獄……というのが偽らざる心境ではないだろうか。
参考記事:どこも記事にしない「歌舞伎町のたちんぼ」の今 彼女たちから見えてくるコロナ禍の行方 | TABLO
こんな状況下だけに、新都心・新宿、渋谷、六本木、赤坂など繁華街は死屍累々の状況なのだが、実は一箇所だけ復活の様相を呈している繁華街がある。
それは、新宿区・新大久保近辺だ。そう、いわゆる「韓流タウン」である。
筆者はコロナ禍の約1年間、歌舞伎町を中心とした新宿の繁華街の推移を定点観測してきた。新大久保界隈もそのひとつなのだが、緊急事態宣言前後を見る限り、韓流タウンもまた苦難の最中にあった。
特にここ数年の韓流ブームに乗って出店したニューカマー組はその影響をもろに受け、体力がない店から休業に追いやられていった。業種で言えば、街歩きに適したハットグ専門店などは、老舗業者を除いて姿を消しつつあったのだ。
無論、道一本隔てて隣接する歌舞伎町も当時は青息吐息だったワケだから、韓流タウンだけが危機に瀕していたのではない。しかし、その後の街の状況は異なった道のりを歩む。
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歌舞伎町は緊急事態宣言以降、組合や老舗店舗などを中心にして、様々な感染対策を掲げて(まさに、血のにじむような努力をして)生き残りを図った。だが、一方で、一部接客を含む店舗の“通常運行”には手を焼いた……というより、イメージ的に足を引っ張られた。
一方、韓流タウンの方はというと“総じて”静観の構えをとった。具体的に言えば、にぎやかだった呼び込み(客引きではない、為念)が影を潜めた。これは、昨今の日韓関係からデリケートになっているところもあるのかもしれないが、それでもトーンを合わせた(ように思える)静観ぶりは正直なところ、意外なほどだった。
そうしているうちに、新型コロナ感染のリスク……密のほかにアルコール摂取の環境など……が判明するとともに、ランチタイムなどへ多くの韓流ファンが戻ってきたのである。
直近の週末である12月12、13日などは新大久保駅周辺に(かつてのように)人並みを整理する警備員が立つほどの賑わいで、そのほとんどがBTSやNiziUを支持するような若い女性ファン、あるいは「愛の不時着」にハマったであろう中高年女性であった。
もちろん、なかには「混雑は密を生むのではないか?」と懸念を持つムキもあるだろう。しかしながら経済を回せという声も多いのは事実で、現場はその狭間で苦悩している。韓流タウンとて同様だろう。
韓流タウンと歌舞伎町。道一本……距離で言えば数百メートルしか離れていないが、いまは異なる様相を見せるふたつの街。それぞれの生き残り策は、未曽有のコロナ禍をどう突破していくのだろうか。(文◎堂本清太)
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