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樋田容疑者脱走事件はこの一言で片付く 「大阪府警の失態が全て」 

TABLO / 2018年10月2日 10時0分

 なぜ、樋田容疑者が48日間も逃げられたのか、という問いに、「日本縦断旅の男性と一緒にいたから」「二人旅だと職質にひっかかりにくい」「計画的」「悪賢かった」というコメンテーターが目立ちます。果たして、そうでしょうか。

 大阪府警さん、全部間違っていたのではないですか? まず大阪府民、市民に対して改めて謝罪すべきできないでしょうか。逃亡した樋田容疑者が最も悪いですが、この逃走の原因は大阪府警に全てあると言ってもよいでしょう。

 一連の事件を整理してみましょう。樋田容疑者に富田林署と大阪府警は、やりたい放題されました。警察としての機能が働かなかった事を頭に入れておくべきです。二つの大きな失態が大阪府警にはあります。

 第一に、ご存知の通り富田林署を脱走したのが、大失態。アクリル板が外れるなどあってはならない事です。この対応を具体的にどうするのか、逮捕後、発表しましたか?

 第二点。富田林署と大阪府警は、メディアに樋田容疑者の情報を小出しにします。それがことごとくあいまいで、樋田容疑者が逮捕された現在、その情報は非常に怪しいと言わざるを得ません。

 樋田容疑者らしき男が兵庫県尼崎市のパチンコ屋付近の防犯カメラに写っていました。写っていたのは14日。そこで知り合いへのメモを残していたとされます。

 富田林署の近郊、松原市などで引ったくりを繰り返し、所持金が二万円くらいと報道。大阪府警の見込みは樋田容疑者が大坂府内及び近郊にまだいるのでは、という事で動いていました。

 ここからは樋田容疑者の自供を待たなければいけませんが、14日以降は関西以西を目指していたのだとしたら、とんだ見込み違いです。

 思い出されるのが、今年5月8日に愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場の作業場寮から平尾龍磨容疑者が脱走した事件です。
 約1週間、警察は1000人体制で向島を捜索しました。つまり、平尾脱獄囚は「一週間島に潜伏していた」「泳いで本州に渡ったのではない」という推理・予想を立てていた訳です。22日目に広島市内で確保。的外れな見込みのまま、一週間も1000人の警察官を稼働させていました。

 今回の樋田容疑者脱走も同様でした。見込み違いのまま、3000人とも言われる警察官を動員して府内を捜索。真面目な捜査員には気の毒ですが、無駄という事になります。

 また樋田容疑者の似顔絵を発表しましたが、「坊主に髭」という逮捕時の樋田容疑者の顔に当てはまる似顔絵はその中にはありませんでした。ここにも大阪府警の想像力の欠如が見られます。

 警察は道の駅の女性万引きGメンに感謝をするとともに、なぜこのような事態が起きたのか記者会見を開くべきではないでしょうか。

 ワイドショーも樋田容疑者の足取りばかりを負わず、まず一番の要因である警察がなぜ失敗したのかを検証すべきでしょう。(文・久田将義)

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