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歌舞伎町で今「幽霊が出る!」と話題 コロナで滅多打ちにされた街で風俗嬢たちが感じている「恐怖」とは

TABLO / 2020年12月31日 17時30分

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今、目の前にある漠然とした不安

幽霊が出るのは夏場……というのが相場(?)だろう。それなのに新年を迎えようとしているいま、日本一の歓楽街で幽霊騒動が起きているという。“証言”をしてくれるのは歌舞伎町で働く某風俗嬢だ。

「歌舞伎町区役所通り近くにあるビルの階段付近に、幽霊が出るってみんな話している。私は怖いからもう近づかないようにしているけど、あきらかに気配がおかしいって。仕事仲間では有名だよ」

彼女いわく、その「幽霊」は(男とか女とか)具体的な姿を見せるワケでなく、影や嫌な気配を感じさせて人に恐怖を与えるという。

参考記事:【奇怪な歴史】平安京にも勝る風水思想が…怨霊を封印した超常都市としての新宿 | TABLO

率直に言ってこのテの話はよくある。風評被害になるので場所は述べないが、歌舞伎町二丁目にあるそのビルは筆者も知っている。が、これと言って「気配」や「恐怖」を感じたことは一度もない。

筆者がなぜ、この埒もない噂話を取り上げるかというと、歌舞伎町で従事する風俗嬢たちが日ごろから感じている漠然とした不安のようなものが、このような話を流布させるのではないか?と考えているからだ。

そもそもの話として、歌舞伎町には「怪談」の元となるような出来事が多いのは事実だ。前述の風俗嬢はこの幽霊ビルのほかにも、4年前に火災でひとりの女性が亡くなった某ラブホ跡(現在は廃業)も、“心霊スポット”としてあげていた。そしてその亡くなった女性は高齢ではあるが、彼女たちの同業者というのが定説だ。

驚くのは、古い事件まで彼女たちの間では共有されていて、語り継がれていることである。1981年、歌舞伎町二丁目の3軒のラブホで起きた連続女性絞殺事件がそれだ。これは当時、相当、センセーショナルに取り上げられたが、結果的に今現在も犯人逮捕には至っておらず、いわゆる未解決事件となっている。

これらの事件に共通しているのは、女性が単独でホテルで死亡していることだ。つまり、いまや主流である店舗型風俗に従事する女性たちにとって、過ぎた出来事や他人事ではない、強烈な当事者性がある。それが、冒頭にあげたような、幽霊騒ぎ=漠然とした不安に繋がっているのではないだろうか。

関連記事:【「アランド新宿」の一室で若い女性の遺体が発見】よみがえる「歌舞伎町ラブホテル連続殺人」 | TABLO

彼女たちの話を聞いていると他にも、心霊スポット認定されそうな場所はある。ホスト絡みで、飛び降り自殺(と自殺未遂)が多発したビルなどもそう。歌舞伎町二丁目中心部の某ビルなどは、自殺防止対策まで取ったという。筆者は以前そのビルで、直後の現場で生々しい血痕を目の当たりにし、痛ましい思いをしたことがある。

コロナ禍で客足が悪いと入っても、そこは日本一の歓楽街である。今日も彼女たちはそこはかとない、不安を抱えながら仕事に従事する。季節外れの幽霊騒動は、そのあらわれと思えて仕方ない。(文◎堂本清太)

あわせて読む:2001年9月1日に発生した『歌舞伎町・明星ビル火災』から17年 教訓は活かされているのか? | TABLO

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