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パワハラに苦しむ平昌五輪のスター「メガネ先輩」 監督等による虐め・暴言はもはや人権問題

TABLO / 2018年11月16日 11時55分


「メガネ先輩」という愛称で知られた、韓国女子カーリングチームのキャプテン、キム・ウンジョン。日本では「そだねー」が流行語になった日本代表の藤沢五月のライバルとして注目された。

 ガンプラマニアとしても知られたキム・ウンジョンが率いる韓国女子カーリングチームは、昨年の平昌五輪で銀メダルを受賞し、韓国中を盛り上げた。カーリングが流行し、代表チームが大手電化メーカーのCMに出るなど社会現象にもなった。

 それから1年経った今年。キム・ウンジョンらチームメンバー5人が、スポーツ関連団体と所属地域役所に要請文を送り、現在の窮状を訴えた。

 監督や連盟関係者がカーリングチームの運営を私有化し、パワハラに苦しんでいるというのだ。

 パワハラの当事者は、女子カーリングを仕切る、大韓カーリング競技連盟の元副会長キム・キョンドゥとその娘であるチーム監督とその夫。

 要請文によると、唐突に選手のポジション替えをしたり、選手らを仲たがいさせるために合宿所を意図的に離すだけでなく、世界大会などへの出場をも阻んだという。

 選手が抗議すると元監督が「これだから田舎者を育てても意味がない」と言うなど、暴言を吐かれ、各種賞金の使い道も不明になっていると主張する。

 監督である元副会長の娘夫妻が練習場に来ることは稀で、試合のときでさえ競技場に訪れないこともあったという。

 パラリンピックの際にキム・ウンジョンが聖火ランナーに選ばれると、監督が本人にギリギリまで連絡せずに、当日、記者らに「元副会長が苦労して彼女を説得した」と話して自己アピールする一幕もあったという。

 選手らは要請文発表後、記者会見を開き、このままでは引退せざるを得ないとし、指導体制の改善を求めた。

 さらに男子カーリング元代表選手で現在、地域チームのコーチを務めるイ・ドンゴンも、ラジオ番組でキム元副会長一家の横暴について告発した。

「娘、婿、甥など、親戚が10人、知人まで含めると20~30人を地域の体育会に雇用している」「選手が指示通りにしないと暴言を吐かれる。ものすごい勢いで怒るので従うしかなかった」

 カーリング競技場を建設する際、工事現場に選手を動員して、肉体労働させたこともあったという。

 冬季五輪での銀メダルはアジア初のことで、キム・ウンジョンら韓国代表チームは世界中から注目された。監督一家の私利私欲にこのままつぶされてしまうのは、あまりに惜しいことだ。(文◎李ソヨン)


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