警察が重要人物の自宅跡を重機で掘り返すも未だ出てこない行方不明の女子高生|八木澤高明
TABLO / 2018年11月19日 15時30分
北海道室蘭市内で当時女子高生の千田麻未さん(16歳)が白昼忽然と消えたのは、今から17年前の2001年3月6日のことだった。
彼女の行方がわからなくなったのは、バイト先である市内のパン屋へと向かっている途中のことだった。彼女は行方不明となる直前に当日付き合っていた男性からかかってきた電話に出ている。
「今は話せないから、あとで電話するね」
そう彼氏に告げたものの、それっきり彼女から電話がかかってくることはなかった。
彼女はその日、バイト先のパン屋でコーヒーの入れ方を教わるためにパン屋のオーナーと会うことになっていた。彼氏と電話で話した時、すでに彼女の身辺には異変が起きていたのだろうか。
警察が疑いの目を向けたのは、麻未さんとその日に会うことになっていたパン屋のオーナーだった。オーナーは千田さんが失踪した時間帯、彼女とは会っておらず母親と一緒にいたとアリバイを主張した。
当時、事件を取材した全国紙記者が言う。
「警察はオーナーを呼んで、三日間にわたって取り調べをして、さらに家の中と所有していた車も徹底的に調べたんですが、麻未さんの髪の毛一本出て来ませんでした。麻未さん失踪に繋がる物証は見つからなかったんです」
その後も警察はしばらくの間、24時間体制で行動確認を行い、常にマークをし続けていた。
パン屋のオーナー以外に重要参考人が浮かんでこなかったこともあるが、事件に何かしら関係があると踏んでいたのだろう。
ちょうど警察が行動確認をしている頃に私は、現地を訪ねパン屋にも足を運んだ。警察車両がパン屋の裏口を見渡せる場所に止っていて、オーナーは気になって仕方なかったのだろう。30分ほどの間隔でせわしなく、裏口に顔を出した。犯人ではないかという不穏な噂が立ったこともあり、店に客の姿はなかった。
この事件では、北朝鮮による拉致説なども取り沙汰されたが、警察が最後まで被疑者と見なしていたのは、パン屋のオーナーであった。事件以降オーナーが犯人として疑われたことも影響したのか店は経営不振に陥り、閉店を余儀なくされた。その際にも警察は執念深く捜査を続けていた。前述の記者が言う。
「パン屋のオーナーは店を閉めて、他の土地に移っていったのですが、その際に住んでいた家を取り壊したんです。警察は、更地になった土地にわざわざ重機を入れて、基礎からすべて掘り起こしているんです。彼女の遺体が埋まっているのではと疑っていたんです。警察からしてみれば、パン屋のオーナーが犯人に間違いないということだったんでしょう。しかし、千田さんに関連するものは何も出てきませんでした」
果たして、オーナーは何も知らないのか。そして千田さんはどこへ消えてしまったのか。その行方は未だに杳として知れない。彼女の情報を求めるポスターだけが、初々しい彼女の姿を今日に伝えている。(写真・文◎八木澤高明)
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