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あなたは大麻取締法「使用罪」に賛成ですか反対ですか そろそろ本気の議論をしよう

TABLO / 2021年2月9日 15時30分

あなたは大麻取締法「使用罪」に賛成ですか反対ですか そろそろ本気の議論をしよう

任意で職質する警察官。腕を見ているので薬物を疑っているのが分かる。(撮影・編集部)

厚生労働省は「大麻等の薬物政策のあり方検討会」を開催すると発表した。厚労省の開催要項をみると、若年層における逮捕者や再犯率の増加、そして、WHOなどが医療大麻の活用にむけた議論がなされていることが理由だという。この発表を受けて、「大麻取締法に使用罪導入を検討」という内容でマスコミ各社が一斉に報道した。

2019年の大麻での検挙者数は過去最多の4570人であり、20代以下は2559人と過半数を占めている。今後、この傾向は強くなっていくだろう。さらに使用罪が導入されると検挙者数も一気に上がることは明白である。

参考記事:高樹沙耶 “ツイッター辞める”宣言に大麻解禁論者から悲しみの声 彼女が残した爪痕とは | TABLO

僕は使用罪導入や厳罰化について反対である。現状の法律のまま使用罪を導入することは、若年層への抑止に対しての根本的な解決にはならないと考えている。

逆に、罰則を軽くする「軽犯罪化」を行うべきであろう。具体的には、違反者には欧米並みの罰則に留めるべきである。一気にそこまでいくのは社会的な混乱が生じるというのであれば、懲役刑の前段に少し高めの金額で過料を設けるのはどうだろうか。

使用罪は、大麻に含まれるTHCという陶酔成分を取り締まるということだ。そうなのであれば、飲酒運転などと同様に、体内から検出された大麻成分が逮捕者の健康をどれくらい害するのかということを基準に制裁のレベルを決めるべきである。

若年層を中心に、大麻についての正確な情報を伝える教育プログラムを確立することも大切だ。現在、厚労省や警察庁は「ダメ。ゼッタイ。」などのスローガンとともに、大麻に対する情報を流しているが、不正確な部分もある。大麻を一度でもやってしまうと身体がボロボロになり、人生も家庭も破壊するとしている。

しかし、世界の様々な論文などを確認してほしい。実際に2018年に大麻を完全合法化したカナダでは、何の問題も起きていない。確かに、発達途中の脳に対して大麻成分が影響を与えるというデータもある。そうなのであれば、酒やタバコ同様に年齢制限をすればよい。科学的事実から目をそらし、ヒステリックに大麻を否定し厳罰化することの方が、社会的な害は大きくなるのではないだろうか。

関連記事:元KAT-TUNの田口淳之介が語る「彼女のうつが回復するなら」 大麻は本当にうつ病に効果があるのか | TABLO

最後になったが、このような問題について掘り下げた話を2月16日に「ROOCK CAFE LOFT」でトーク配信するので、そちらも参考にしていただけると幸いである。

 

2月16日(火)「なぜ大麻で逮捕するのですか?~使用罪について考える~」
【出演】長吉秀夫、亀石倫子、高樹沙耶、吉田智賀
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/rockcafe/168991

 

文◎長吉秀夫
1961年 東京生まれ。大麻関連を中心に執筆と講演活動を行っている。最新作は「なぜ大麻で逮捕するのですか?」主な著書は「大麻入門」(幻冬舎)「健康大麻という考え方」(ヒカルランド)等 最新作は「なぜ大麻で逮捕するのですか?」https://amzn.to/3aFBJcV

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