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NTTから『GAFA』へ人材流出 日本式企業の"くだらない"問題点が転職者から赤裸々に

TABLO / 2018年11月29日 16時45分

 有名大学を卒業し、大企業に勤め、定年まで働き退職金をもらう。高度経済成長時代を支えた憧れの社会システムとされたものだが、これらも今となっては本当に才能のある者たちを食いつぶすに過ぎないシステムなのかもしれない。

 日本が誇る大企業NTTの社内で育成された人材が、続々とGAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)に引き抜かれているというのだ。このことからNTT側は体質改善と報酬制度の見直しを発表したが、それでも人材流出の流れは食い止められていない様子。

 これらが話題になる前後、NTTを退職し外資系IT企業へと転職したエンジニアが転職理由として、給与の範囲が年間653万円~800万円程度と狭い点、それ以上に「低レベルのITリテラシーな人間が実権を握り経営判断をしているという状況への絶望」といった点、さらには労働組合にエンジニアの待遇改善を要求したところ「ソフトウェアエンジニアばかりを厚遇するわけには行かない」といった回答が寄せられたという絶望感が語られており、これらが衝撃を持って拡散されることに。

 この内容が話題になると、「この筆者がNTTを辞めた理由が、私が32年前(1986年)にNTTを辞めた理由とあまり変わらないのに、少々驚きました。」と情報を追従する有名エンジニアが登場。彼はNTT退職当時、日本マイクロソフトへと転職しているが、その理由として以下のような言葉がある。

 入社したてながらも画期的なCPUシステムを考案し上司に企画書を提出の上、「特許を取るべきだし、論文も書きたい」と告げると、「まだ早い」と言われ、「特許なんかは新入社員がいきなり申請するものじゃあないし、論文に関しても『順番がある』」と却下されてしまったという。

 さらに入社4年目の社員が作った論文を、無関係の入社7年目上司に発表させるという日本式年功序列に悩まされた点、コードを書く能力があるにもかかわらず「仕様書を書いて、下請けに発注するのが決まり」との理由から書かせてもらえないという理不尽さに耐えかね転職に至ったという。

 これらを目の当たりにしたインターネットユーザーからは失望にも似た声が漏らされることに。


「面白いな。下請け構造の日本企業ではアメリカを超えるのは永遠に無理だろ」
「日本でIT産業が失敗に終わったのはピラミッド型にしちゃったからだろうか」
「きちんと報酬を払うところに行くのは当然だなあ」
「パソコンに触ったこともない人がサイバーセキュリティ大臣だからなあ」
「アメリカなんかと比べると、30年以上遅れてるってことだな。今のペースじゃ確実に人材獲得競争に負ける」
「自分が新しいことわからないからって部下にも古い仕事のさせかたするんだよな。あれほんとなんなの」


 さらにこの失望感は「これはプログラマー以外にも言えることなのかなやっぱ」と他業種の有能スタッフにも同じことが言えるのではといった危機感にも派生している。これらの問題提起から真の意味合いでの体質改善と報酬制度の見直しが各業界で進むこととなれば良いのだが......当分は期待できないかもしれない。(文◎編集部)

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