世の中「人事」で成り立っている事に気づきました 「ポスト岸田」と「茂木幹事長」と「創価学会」│プチ鹿島
TABLO / 2022年12月11日 6時0分
自民党内からも「次は誰だ」と言われてしまっているとの声も…。
人間の興味は「人事」しかないのではないか? 最近これを痛感します。あらゆるニュースは”人事への興味”で説明できると気づいたのです。
たとえば「ポスト岸田」。まだ先なのか近いのかわかりませんが「ポスト岸田」はそのまま人事の話だ。そういえば大臣更迭も内閣改造も派閥の争いもすべて人事ネタと言ってよい。そもそも選挙なんて究極の人事。政治記者は人事を追うときは生き生きしているように見える。
スポーツ界を見てみよう。サッカー日本代表の森保監督の契約はどうなる? これも人事だ。プロ野球では常に監督交代、トレード、ドラフト、FAが話題ですがこれらもすべて人事。東京五輪の組織委員会ってなんであんなにデタラメだったの?という疑問も結
局は人事を考えることである。
エンタメでいえば新ドラマのキャスティングや紅白歌合戦は誰が選ばれるのかというのも人事。最近大きな衝撃を与えたジャニーズ事務所からのキンプリ脱退、退所の件を受けての反応は”人の動きの裏を知りたい”という人事案件そのものだった。
そういえばタブロイド紙でたまに見かける人気番組「笑点」の次期メンバーは誰かという記事だって人事ネタです。面白いなと思うのは「落語芸術協会、落語協会、円楽一門会は現在それぞれ笑点に何人いる」という解説から始まることだ。完全に人間関係の解説なのです。あの番組は座布団の上に人事が座っているのかもしれない。
こうしてみると政治、スポーツ、芸能、そして企業情報など「人事」の話で成り立っている新聞やスポーツ紙は人間の欲望に応えているとも言える。私はこれらを「オヤジジャーナル」と呼んでいる。おじさんが書いておじさんが読む媒体。個人的なことを言わせてもらうと子どもの頃からオヤジジャーナルが好きだった私はようやく年齢が追いついた。感無量です。
では最近気になった「人事」ネタを選んでみます。たとえばこれ。
「論破」がカッコイイとされる風潮にそろそろ終結を 「真実とは何か」を追求すべき│プチ鹿島 | TABLO
『茂木幹事長が「被害者救済新法」に前のめり 突然シャシャリ出てきた打算と思惑』(日刊ゲンダイDIGITAL11/18)
今国会では旧統一教会の被害者救済新法が成立できるかどうかが大きな注目点だった。しかし各紙を読み比べるとどうも与党の公明党が慎重らしい。
《新法の焦点は、宗教団体を収入面で支える「寄付」への規制強化だ。公明は宗教団体の創価学会が支持母体で、規制には慎重な立場を貫いてきた。新法作成の議論では、自民内から「公明の姿勢が厳しい」との声が漏れることもあった。》(朝日新聞)
そんなところへ自民党の茂木敏充幹事長が「シャシャリ出てきた」。その狙いは何か?
「内容が骨抜きなら、規制に慎重な公明党に恩を売ることもでき、ポスト岸田を視野に、救済法案を利用して着々と足場を固める狙いがある」という見立てをゲンダイは書いている。やっぱり「人事」の話だ。
旧統一教会報道に疑問 他人事のように鈴木エイト氏らを褒めていた大手メディア│プチ鹿島 | TABLO
こうやって個人の思惑や野心に注目するのも意味がある。法案作りがこんな感じで主導されれば結局「被害者救済新法」って誰のためにやってるの?という疑問点が浮かぶからだ。政治家は野心を抱えてナンボだと思うが、周囲からミエミエに思われたらただのヘタクソであり首相候補としてはどうなのかという大事な点も見えてくる。
「人事」(政局)もいいけど問われるのは「政策」そのもの。これも下世話な視点から逆に得た結論です。(文@プチ鹿島 連載「余計な下世話」)
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