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刺さるドキュメンタリー『劇場版センキョナンデス』 プチ鹿島&ダースレイダー主演・監督

TABLO / 2023年1月18日 6時0分

刺さるドキュメンタリー『劇場版センキョナンデス』 プチ鹿島&ダースレイダー主演・監督

秀逸なドキュメント映画が誕生。「劇場版センキョナンデス」。

こういう重箱の隅をつつく作品は大好きです。心に刺さりました。YouTubeから飛び出して、映画化になった『劇場版センキョナンデス』。主演・監督はラッパーのダースレイダーさん、芸人のプチ鹿島さん。

一言で言えば、「秀逸」。このドキュメンタリー作品に対して、それ以外の言葉が思いつきません。
選挙を通して、「生物としての政治家」を観察する。この映画を観た人は、そんな気持ちになるのではないでしょうか。

「選挙はエモい」。画面の中でプチ鹿島さんがつぶやきます。選挙にこそ政治家や応援者の素の部分が出てくるものです。現場に行かないと見られないものがある―ー。

これは取材の鉄則ですが、芸人さんとラッパーの二人が、見事にその役割を果たしています。メディアの末席にいる者として、またそこそこ取材をしてきた者として、素直にお二人に脱帽したいと思います。それほど面白かったです。
去年の2021年衆院選、香川一区での自民党平井卓也初代デジタル担当相と立憲民主党の『なぜ総理大臣になれないのか』で「主演」をこなした小川淳也議員との実質一騎打ち。平井議員は地元四国新聞社主平井卓志元参議院議員の長男であり、弟平井龍司氏は現在、四国新聞の社主を務めています。

この経歴を見れば分かる通り、平井卓也議員を推しまくる四国新聞。小川陣営は二人に取材に対して「ようこそ状態」ですが平井陣営は警戒心丸出し。その模様が動画で我々の目に焼き付けられます。文字よりも映像が強い。そう思う時がありますが、正にこの選挙区では平井陣営・平井卓也議員と小川陣営・小川淳也議員の心根が表れてしまっています。繰り返しますがこの辺りの映像など、秀逸。

そして2022年7月の参院選。ここでは記憶に新しい、安倍元総理銃撃事件が起こりました。二人は辻元清美を取材中、絶句する辻元議員を目撃しています。「あってはならないこと」と辻元議員は目を潤ませ答えるのがやっと。印象的なシーンでした。

その他、日本維新の会高木かおり参議院議員、共産党辰巳幸太郎元参議院議員、自由民主党松川るい参議院議員、立憲民主党福山哲郎参議院議員、立憲民主党泉健太衆議院議員、立憲民主党菅直人元首相らに接近して、声を拾います。

なので、この映画は、自民党支持者であろうが野党支持者であろうが無党派層であろうが、是非見て頂きたいというのが正直な気持ちです。なぜか。二人の視点が「ポジションに立っていないから」です。強制的なメッセージ性もありません。「選挙にいこうぜ」とか「●●党はダメだ」といったような。

どちらかのポジションに立って政治を描く映画を見る時、視聴者はどうしてもシラケてしまいます。どうせプロパガンダだろ、と。しかしこの映画は非常にクールに、もっと言ってしまえが「突き放して」政治家と選挙を冷徹に観察しているように感じます。だからこそ、見る価値があるのです。どう考えるのか映画を見た、我々に委ねる。あえてこの映画からメッセージを見出すなら、そういう事なのかなと感じます。

最後に忘れないように書いておきます。「東中野ポレポレ」「渋谷シネクイント」などで上映されると記載されているのを見て、「東中野ポレポレで『ヤクザと憲法』という傑作を視聴したのを思い出しました。「アレ」以来の印象に残る作品なので是非、AmazonプライムやネNetflix等でも配信して欲しいものです、全国の人に見て欲しいから。

2003年2月18日より渋谷シネクイント、東中野ポレポレほか全国順次ロードショー

(文@久田将義)

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