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現代の裏仕事師「指名手配犯の匿い屋」儲けのからくりとは!?

TABLO / 2013年10月1日 19時0分

現代の裏仕事師「指名手配犯の匿い屋」儲けのからくりとは!?

 以前から噂を耳にしていたのが、「指名手配犯の匿い屋」である。オウム真理教の逃亡犯も市橋達也も真っ先に潜伏が疑われたのは西成だった。金ですべてを解決してくれる裏仕事師は本当に存在するのか。そんな最中に、ある人物に会うことができた。彼は「今まで数えきれないほど匿ってきた」と語る。証言の内容は驚くほど現実的だった。

「うちの関係が買い取ったドヤ(簡易宿所)が複数あるから、そこに匿うんやな。そこやと管理人がおって、警察が写真持って聞き込みに来ても、全部はねつけることになる。金持ってるやつからは生活費を除いて全て取り上げて、金の無いやつは手配師に頼んで毎日働かせている」

――指名手配犯も毎日仕事で出ているのか。

「重要指名手配犯は別やけどな。それ以外は朝の3時から深夜まで働かせとる。やつらには自由はない。こっちもリスク負ってるから、そんだけ働いても宿代、メシ代、諸々引いて、そいつらに渡るのは月に3万くらい。それ以外はワシらの利益や。ほかにも夜間は外出禁止で酒も厳禁。金の貸し借りも禁止など約束事は多い。ワシやったら懲役を選ぶがな」

――現在はそのドヤに何人匿っているのか。

「詳しくは言えんが二桁はおる。逃げる奴もおるしな。匿っている最中に病気や事故で死ぬこともある。病気になったらここらの闇医者に行かせる。薬はいくらでも手に入るしな。でも死んだ後は知らん。そこらに放るだけや」

――実際に指名手配犯を匿って儲かるのか。

「あいつらは儲かる。捕まりたくないから必死で働く。金の成る木や。1人頭、月に30万(の利益)を目標でやっとるわ」

 指名手配犯とはいえ、ひとりの労働者として扱い、その上前をハネた上で身柄の安全を確保する。これは匿っているようでいて、実際はタコ部屋労働を強いているに過ぎない。「指名手配犯の匿い屋」の手口は恐ろしいほど合理的である。

Written Photo by 西郷正興

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