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ジャニー喜多川氏性被害問題は英ジミー・サビル問題と同一ではないのか 70年間も黙殺してきたメディアの今後│プチ鹿島

TABLO / 2023年7月11日 20時55分

ジャニー喜多川氏性被害問題は英ジミー・サビル問題と同一ではないのか 70年間も黙殺してきたメディアの今後│プチ鹿島

写真はイメージです。

トークライブを先週おこないました。ジャーナリストの青木理さん、TABLO編集長の久田将義さん、私プチ鹿島の3人で下世話から大事なニュースまで取り上げるライブです。

トーク内容は、

・文春“木原誠二”氏問題
・いま岩田明子がすごい問題
・キャンドル・ジュンって……問題
・統一教会問題
・どうした石原伸晃

などなど。結局ほぼ下世話でした。でも言うなれば下世話メディアが王道メディアを上回っているという証拠でもある。その象徴がジャニー喜多川氏の性加害問題ではないか。先週も一般紙よりタブロイド紙が大事なことを伝えていた。日刊ゲンダイでは松尾潔氏のコラム《「スマイルカンパニー契約解除の全真相」弁護士を通じて山下達郎・竹内まりや夫妻の“賛成事実”を確認》も話題でしたが、

・国民栄誉賞作曲家の次男がジャニー喜多川氏からの性被害を告白 「8歳の時に自宅部屋で…」(7月5日)

という記事もあった。78歳の服部吉次さん(俳優・音楽家)がジャニー喜多川氏からの性被害を告白していたのだ。8歳の時だから、つまりこの問題は70年前から存在していたことになる。なぜ、今過去の性被害を公表する気になったかという質問に服部さんは、

「ひとつは、カウアン・オカモト氏ら実名で告発した方たちに対する敬意です。」

そして、

「少しずつではあるけれども、勇気ある告発は増え続け、海外からの声も追い風になり『おかしい』という声は大きくなってきた。それだけに行動する人に対するバッシングも大きくなる。今回こそ、真正面からその圧力と向き合おう、この機会を失うと、もう二度と発言の機会は失われてしまうかもしれない。そんなやむにやまれない思いで、今回の告白に踏み切りました」

と語っていた。

これは我々の話でもある。#MeToo運動が起きてから

「ああ、今までいかに鈍感だったか」と思ったおじさんは私だけではないだろう。しかも今もって完璧にアップデートができたわけではない。相変わらず間違いも誤解もあるだろう。でも変わっていくしかないのだ。そんな現在地点。メディアの問題として言えば「なぜ報道しなかったか」だけでなく「これからどう報道するのか」も重要な点ではないだろうか。

さて、私たちのライブでは青木理さんがある見立てを述べた。今回の服部氏の記事を読んでこの件は「芸能」ではなく「性加害先行」だった可能性まで考えなければいけいないのでは?とも言っていた。これも自分たちへの問いでもある。※じっくり聞きたい方はアーカイブでご覧ください。

先ほど「これからどう報道するのか」と書いたが一つの例がある。この問題をずっと取材してきたジャーナリスト中村竜太郎氏のコラムを引用する。

《世界的に未成年への性的虐待は人道に背く最も悪質な犯罪という位置づけで、慈善活動家でナイトの爵位を持つイギリスの人気司会者、ジミー・サヴィル氏は200人に及ぶ児童への強姦などがその死後に発覚し、徹底的に追及され、検証が行われている。》(夕刊フジ5月16日)

このイギリスの国民的司会者の性加害に関してはネットフリックスに「ジミー・サビル/人気司会者の別の顔」というドキュメンタリーがある。私も見たが、状況は日本の「今」と同じだった。では日本の新聞・テレビはこれからどう報道するのか?注目です。

※ライブアーカイブはこちらで視聴できます。【出演】青木理、久田将義、プチ鹿島
https://twitcasting.tv/loft9shibuya/shopcart/242013

(文@プチ鹿島 連載「余計な下世話」)

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