K-1格闘家が語る国内ドーピング事情 「アスリートはハイリターンを求める人種」
TABLO / 2013年10月26日 15時0分
2020年のオリンピック開催地が東京に決まりスポーツ界も賑わっていきますね。しかし、オリンピックなどの大舞台になると問題になってくるのがドーピングです。オリンピックやメジャーリーグ、世界最高峰の総合格闘技団体UFCでもドーピングで失格になる選手が後を立ちません。一体どうしてトップ選手はドーピングに手を染めてしまうのでしょうか。
最初に説明しておくとドーピングというのはホルモンを注射や投薬によって体内に投与、それによって身体を変えていくというものです。アスリートの場合は主に男性ホルモンが投与されます。ニューハーフの方などは女性ホルモンを投与してますね。この例からもわかるようにホルモンは体を変えてしまうほどの効果のあるものなんです。
このようにドーピングは効果が高い反面、身体への副作用も大きいのが特徴です。そこでアスリートの身体を守るため、また競技の公平性を守るため、競技団体によって禁止されています。ベン・ジョンソンのようにドーピングが発覚した場合は失格、競技資格やライセンス停止など重い罰が課されます。そのようなハイリスクの中でではなぜアスリートはドーピングに手を染めるのか?
そもそもアスリートという人種がリスクを厭わずハイリターンを求める人種であることもあるでしょう。怪我しても成績を上げるためにトレーニングを休まないというアスリートも多いです。トレーニングを始めると最初の頃は順調に伸びていきますがある程度までいくと頭打ちになります。
この壁を打ち破ることが出来たら......。
そこに、使えば劇的な効果が期待できるドーピングという禁断の果実があったら......。
使ってみたいという心境になるのも理解はできます。 しかも最近ではドーピングを隠す薬物も発達してきてます。もちろん検査法も発達してきているんですが、さらに隠す薬物も発達するというイタチごっこなんですね。いつの世も悪い技術も発達していくものです。
このドーピングですが日本のスポーツ界、格闘技界ではほとんど話題になることがありません。海外ではあれだけドーピングが発覚しているのに変だと思いませんか?
そもそも日本ではドーピングは普及してないというのもあり、「まさかやらないだろう」というのが前提になってるんですね。性善説です。マイナー競技の場合はドーピングに見合っただけの金銭が得られないというのもありますが......。また、ドーピング検査は費用や手間の問題もあり日本ではまだあまり実施しているところがないというのもあります。マイナー競技はほとんど皆無でしょう。
これからオリンピックに向けてスポーツ界のモラルやマナーの向上も大事になってきます。ここはやっぱり安全管理のためにも公的機関が統一コミッションを作って一元管理するべきじゃないでしょうか? いろいろと弊害も有りますが今のように各スポーツの運営団体がバラバラに安全管理をするよりも効果はあると思いますが......。
Written by 大野崇(プロキックボクサー、元K-1 JAPAN選手、トレーナー)
Photo by Brett Jordan
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ノア・齋藤彰俊が現役引退直前に独白「格闘技とプロレスを分けて考えたことはなかった」
エンタメNEXT / 2024年11月15日 18時30分
-
東京五輪銀・競歩のエースに“あり得ない”血液ドーピング…疑惑を晴らすのは陸上界の重要な仕事だ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月9日 9時26分
-
女性アスリートの無月経。生涯に渡って影響も?
パラサポWEB / 2024年11月5日 7時0分
-
競歩・池田向希のドーピング違反疑惑に日本陸連声明 パリ五輪出場の経緯と今後の支援約束
THE ANSWER / 2024年11月3日 12時7分
-
プロボクサーが試合でハイキックの愚行 相手失神で反則負けも反省なし…「永久追放か」と海外報道
THE ANSWER / 2024年10月24日 8時13分
ランキング
-
1【侍ジャパン】ベネズエラに逆転勝利で無傷の7連勝&国際大会26連勝 2大会連続決勝に大きく前進 牧が決勝満塁弾など13安打9得点
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月22日 23時2分
-
2侍ジャパンは2次ラウンド2連勝、決勝進出の条件は…23日昼の試合結果で決定の可能性も
読売新聞 / 2024年11月23日 0時20分
-
3王貞治氏 大谷翔平は「百何十年の歴史の中でただ一人の人」歴史的快挙にこれ以上ない称賛の言葉贈る
スポニチアネックス / 2024年11月22日 23時28分
-
4ベネズエラ・ロペス監督「夢であり、これぞベネズエラだという試合をやろう!」 日本戦敗戦も前を向く
スポニチアネックス / 2024年11月22日 23時44分
-
5【プレミア12】大勢「点を取られて悔しいですね」「ただ僕の力不足、技術力不足で打たれた」
スポニチアネックス / 2024年11月22日 23時48分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください