キムタク安堂ロイドは初回視聴率19.2% 「役者への評価失礼」元ジャニーズ平本淳也

TABLO / 2013年10月15日 18時0分

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「倍返しだ!」からの「勝つまでやる!」という名セリフに期待がかかる日曜劇場「安堂ロイド〜A.I.knows LOVE?〜」(主演:木村拓哉)がスタートした。発表された初回視聴率は19.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と上々の発進だった。しかし、ドラマとしてはどうなんだろう。

 一言で表現すれば予想の範囲にあって残念なドラマになっている。中途半端な設定と背景、なにより無駄が多くついつい早送りしたくなるシーンの連続だった。

 あくまでも僕の感想ではあるが、このようなドラマを期待している視聴者層があるのか、それも疑問だ。木村(キムタク)ドラマでなければ誰の関心も寄せない内容だった。まだ深夜でやっている低予算ドラマのほうが実験的で面白味がある。

 数字はどんなものか。「半沢直樹」のおかげで否応なく大量PRが必然となった。思わぬ話題を提供してスタートできた環境は、数字には大きな味方となった。今クールのドラマでは全体の2位で、奇しくも「半沢直樹」に主演した堺雅人の『リーガルハイ』(※同視聴率21.2%)に次いでの位置というのも皮肉だ。

 しかし連続ドラマというのは「2話目」次第だ。初回は宣伝や話題で実力以上に盛り上げることが可能だが、2話目以降は中身が問われた評価の数値になる。世間の評価は賛否があるところだが、ドラマとしての成功、失敗は数字でしか評価されないところが非情でもある。

 数字とは別にネット上では1話目を観た感想が多く書き込みされている。「つまらない」という評価が多いのは否めないが、その一方で「おもしろい」という評価には共通点が多いことに気がついた。

 おもしろい派は「キャストを褒めている(支持している)」ことが多かった。ドラマそのものやストーリー、構成や背景などに対しては具体性に乏しいが、木村をはじめ出演者に対する評価が高く、やたらと褒めちぎっていたように思える。

 つまり、「好きだからいい!」といったものが目立って多いということだ。要するにドラマは関係なく、木村や柴咲、大島など主要メンバーに対する評価で、彼らが出ていることの表現で終始するところが際立っている。

「やっぱり木村拓哉はカッコイイ」とか「柴咲コウはカワイイ」とか......これらはドラマの評価ではなく、単なるファンの歓声だ。また、これらの意見に付け加えられるのが「演技が上手」という記述だが、これも役者本人に対しては失礼な言葉だ。小学生の学芸会なら褒め言葉にもなるが、プロの役者、それもトップどころに向かって「お上手」はない。ファンも応援も大切だが役者として受けたい評価はそこではない。

 確かに面倒な設定でリアリティはゼロだ。このリアリティは重要で、ドラマの視聴者も「自分なら」と感情移入ができれば感動も倍増する。だが、「安堂ロイド」はただでさえ基本設定が嘘臭いというのに、登場人物の行動心理にも疑問を感じる場面が多かった。

 たとえば、木村が演じる東京帝国大学次元物理学部の教授・沫嶋黎士が殺されてからの展開だ。もし自分の恋人や大切な家族が事故に遭ったら、普通は家でのんびりしていられない。この場面なら普通、関係省庁の誘導があったり、居ても立ってもいられず成田空港に行くとか、なんらかの行動があるはずだ。しかし、ドラマでは、柴咲コウ演じる婚約者の麻陽は「今日は疲れたから寝る」といった謎の行動をとる。えっ? ちょっとそれはないでしょ、と思わず画面前でツッコミを入れたほど。

 さらにいえばそれ以前に「殺人スケジュール」という殺しの予定とリストがネットに出回っていて既に何人も殺されているという設定も無理がある。それを警察も認識しているのに世間もマスコミも騒がず動かずして、当の本人も殺され待ちという。今時そんなネタがあったら誰しも黙っちゃいないし、ワイドショーでも連日の大騒ぎになるはずだ。

 今回の見所はドラマそのものではなく「半沢直樹」との比較が大きくなって関心を呼んでいるのも事実。話題の中心は作品内容よりも視聴率ばかりというのも残念な話だ。

 個人的には木村は当然のこと、キャストに対してはなんの文句もなくむしろ好きな布陣なので褒めたいところだが、ドラマそのものは決して褒められないし、今後に続きを楽しみとも観たいとも思えないのが正直なところ。

 ただひとつ、冒頭に「物理学者の御法川さんが急死」というニュース画面をアップにした場面には驚かされた。すでに御法川(みのもんたさん)はTBS的には死んだも同然だったのか。この場面にはそんなTBS社員の思いが込められたようにも思えた。

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「帰ってきたカルチャースタァ☆平本淳也」

Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以 来、34冊の書籍を発表。http://ameblo.jp/junya-hiramoto/

Written by 平本淳也

Photo by 日曜劇場『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』公式サイト

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