「若い娘が声かけ役でホームレスを集めとる」生活保護を食い物にする『囲い屋』インタビュー

TABLO / 2013年11月7日 20時0分

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 生活保護受給者をマンションに住まわせ、賃貸保証金名目で現金をだまし取ったとして、大阪府警は10月19日、大阪市生野区新今里4丁目、山口組系暴力団組員の伏見泰和容疑者(46)=別の詐欺罪で公判中=ら4人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。

 伏見容疑者は実質管理する大阪市内のマンションやアパート約70棟に受給者を入居させていたといい、「約2000人を囲っていた」と供述しているという。

 捜査4課によると、逮捕容疑は2010年10月から12年3月、大阪市内のマンション3カ所に、生活保護受給者の男性3人を入居させ、保証金名目で計5万円を詐取した疑い。府警は、西成区の路上生活者らを誘って保護費を申請させ、住居をあっせんして住宅扶助費などを吸い上げる「囲い屋」グループとみている。

 今回逮捕された「囲い屋」はあくまで氷山の一角だ。まだまだ同様の連中は存在する。西成のホームレスは少なくなっているというが、現在500人前後の生活保護受給者を囲っている現役の「囲い屋」に接触した。

――どんな仕組みなのですか?

「今回逮捕された人間と俺たちは少し仕組みが違う。あれは保証金の搾取。俺たちは毎月の金を吸い上げている」

――今回の事件も2000人から保証金を1人5万円を取ったとしても、1億円のシノギになる。

「俺たちは敷金、礼金などの保証金は組んでる不動産屋に渡す。俺たちは毎月の家賃から搾取する形やな」

――住居は組んでいる不動産屋が用意するのか。

「他の囲い屋で自分の物件持っとる人間もおるけどな。俺たちは不動産屋と組んで保証金は折半にしとる」 

――家賃、食費はいくらなのか。

「家賃は大阪の生活保護の上限42000円で、実際は32000円で約1万の儲けになる。弁当は1日1500円で25日、実際の原価は500円や。だから一人頭、1000円儲けとる。1日でな」

――となると、生活保護を申請した受給者にはいくら渡るのか。

「月に20000円やな」 

――どのようにしてホームレスを集めるのか。

「ドヤと組んで貼り紙貼ったり、昼間寝てる人間、ブラブラしてる人間に声を掛ける。基本的には地道にコツコツ集める」

――誰が声をかけるのか。

「若い姉ちゃんに決まっとるやろ。最近この地区に若い娘多くいるやろ。あれは介護やNPOといった囲い屋の手先だよ」

――確かに最近、西成に若い女性が目立ってきた。

「NPOも若い姉ちゃん集めて頑張ってるけど、こっちは水商売上がりの娘を集めとるから、ホームレスからの人気が違うわ。それに半年に1回くらいは若い娘にホームレスの部屋に遊びに行かしとる。あいつらも喜ぶんや。アフターケアばっちりや」

――住居は西成に用意しているのか。

「そんなにうまいこと行かへん。西成だと目立つやろ。適当にばらしとる。普通は一般に嫌われている事故物件にまとめて突っ込んだりする。アパート1棟丸々うちが借りる場合もあるけど、ほとんどがアパートの中の2部屋とか借りてるだけ。だから囲ってる地区は広いで」 

 単純計算すると毎月家賃で500万円、食費で1250万円の利益が出る計算になる。これが毎月行政から安定して入ってくるのである。「囲い屋」がなくならないのも不思議ではない。

Written by 西郷正興

Photo by Jim Shots

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