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田園調布・女子中学生誘拐事件でクローズアップ...闇の職業安定所「闇サイト」の実態

TABLO / 2013年11月12日 17時0分

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 東京・田園調布の路上で女子中学生(12)が身代金目的で誘拐された事件で闇サイトへの注目が集まっている。闇サイトの名が一躍有名になったのは、2007年に愛知県名古屋市内で発生した愛知女性拉致殺害事件だ。「闇の職業安定所」という名の闇サイトが犯行グループ結成に利用され、関わった3人はそれぞれ死刑、無期懲役などの極刑が下された。

 闇サイトの本家「闇の職業安定所」は非合法な情報交換や求人を行っていることが問われて一度は閉鎖したものの、すぐに同じ名前のサイトが大量に開設された。今ではこれらのサイト上で違法薬物、架空名義の口座売買、携帯の名義売買、振り込め詐欺の出し子募集などの書き込みが確認できる。

「今回の事件でも、ユーザー同士が犯罪グループを結成するために利用したという面が大きく取り上げられますが、闇サイトの実態は裏社会の人間が使い捨ての人材を集めるための草刈り場です。同じ名前でいくつもサイトが立ち上がり、700近くあると言われていますが、実際は7~10前後の裏社会グループが複数サイトを運営しているのが実情。その日の金にも困っている貧困者を集めて、自分たちの犯罪行為に加担させています」(事情に詳しい週刊誌記者)

 このような闇サイトは摘発できないのだろうか。警視庁では3年前から「ネットハンター」と呼ばれる20名の専従サイバーパトロール部隊を設置しているが、壊滅には至っていない。

「闇サイトの書き込みには嘘や騙しも多く、すべてを調べるのは困難を極めます。また、たとえサイトを一つ潰したところで、いたちごっこになるだけで何の意味もない。また、サイト運営者を調べてもドメインの所有やサーバーが海外に置かれている場合はお手上げです。出し子募集の書き込みにしても電話番号はトバシ携帯なので身元は特定できない。闇サイトを舞台にした犯罪を未然に防ぐのは不可能に近いでしょう」(前出・週刊誌記者)

 今回逮捕された容疑者3人は犯行の1時間前に顔を合わせたばかりの赤の他人同士。共通するのはいずれも「カネに困っていた」ということだけだ。そこで彼らはなぜ「闇の職業安定所」をクリックしてしまったのか。あまりに短絡的な犯罪に、言いようのない恐怖を感じてしまう。

Written by 西郷正興

Photo by HawkinsSteven

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