野球賭博とプロ野球OBの密接な関係 日本の賭博(ギャンブル)基礎知識編:5

TABLO / 2013年11月20日 15時0分

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 つい先日、新宿歌舞伎町の違法賭博屋が摘発を受けたのだが、それを記念(?)して、今回は野球賭博の小ネタをお教えしようと思う。ただし、小ネタと言ってもヤクザが絡む話なだけに、人物名などは伏せ字にさせていただく事を予めお断りしておく。部分的にモヤモヤした書き方になるかもしれないが、こちらも命が惜しいのでご了承いただきたい。

※補足 『歌舞伎町で競馬などのノミ行為 経営者ら10人現行犯逮捕』

(http://www.fnn-news.com より引用)

 東京・新宿歌舞伎町で競馬などのノミ行為をしていた店が警視庁に摘発され、経営者ら10人が現行犯逮捕された。新宿区歌舞伎町の「サテライトWin」経営者の甲原里史容疑者(34)や従業員ら10人は、11月4日、店内に11台のテレビを設置し、全国で行われている競馬や競艇などを映し、客8人から、およそ62万円を集め、ノミ行為をしていたところを、競馬法違反やモーターボート競走法違反などの現行犯で逮捕された。

 さて、ヤクザの領分の違法賭博といえば、昔から根強い人気を持っているのがスポーツ賭博である。特にボクシング・野球・相撲などは三種の神器といえるかもしれない。

 これらが賭博の対象となる場合、様々なやり方があるのだが、メジャーな手法はどちらが勝つか当てるというシンプルなもの。野球賭博などの場合は、当たっても掛け金の2倍が配当の上限となるのだが、寺銭が公営ギャンブルよりも低い(配当の10%程度が相場) ため、昔から廃れる事なく続いている。またチームの戦力差や状態によってハンデが付き、よりゲーム性が高まっているのもポイントだ。

 野球賭博のハンデがいかなるものか具体的に説明すると、例えば巨人vs楽天戦というカードがあったとする。そして楽天にハンデが2付いたとする。 この場合、楽天が最初から2点持ちの状態で試合が始まるという事になる。解りやすく言えば、賭けていた巨人が勝ったとしても、点差が1-0や2-1では楽天のハンデ分が上回ってしまうため、ギャンブル的には負けになってしまうのだ。2-0や3-1でもハンデ分で引き分けになってしまうので、巨人に賭けた場合は3点差以上で勝ってくれる事を祈らねばならない。チームの戦力的に圧倒的な差があったとしても、このクセモノのハンデがあるお陰で、賭け事として成立しているのである。

 こうしたハンデは相撲賭博も同様で、相撲の場合は東西どちらの力士に勝ち星が多いかなどで勝敗が決められるが、この場合も戦力差を考えてハンデが設けられている。

(余談開始)

 ちなみに、ほんの何年か前に相撲の八百長問題で天地をひっくり返す大騒ぎになった一件を覚えていらっしゃる方も多いと思われるが、あれは単に相撲取りが無気力試合をヤラかしたり、星のやり取りをしていたから大問題になったというだけではない。その手の八百長問題が発生した場合に、業界が最も表面化させたくないのは、そして追求する側が最も突っ込みたいのは、このヤクザが主催する相撲賭博との密接な結び付きだと思われ、決して表に出て来ない攻防戦が繰り広げられていた......と推測される。

(命が惜しいので余談終了)

 さて、何事もなかったかのように野球賭博の話に戻そう。先ほどハンデについて説明したが、このハンデを一体どこの誰が決めているかご存知だろうか? 実は胴元がどこかによって方法論はマチマチなのだが、日刊ナックルズ読者的に最も知りたいのは「OB」との関連性ではなかろうか?

 胴元は明らかにヤクザなのだから、当然ハンデもヤクザ界隈の誰かが決めているのだが、組関係者の野球マニアが勝手に決めているだけではない。中にはそうしたいい加減なハンデ師に任せている場合もあるが、それ相応の実績と専門知識を持ち、口うるさいヤクザ屋さん達が納得するような人物がハンデを切っているケースもある。そのようにして胴元が決めたハンデが「その系統の賭博屋さん達」に伝わり、晴れて野球賭博なり○○賭博なりが成立するのだ。

 ではそのハンデ師が誰なのかというと、とある筋では誰もが知っている往年の大投手がやっている......と言われている。 名前を出せば大多数の人に通じる名球会レベルの名選手だ。(実際に名球会入りしているか否かは別として)

 昭和の野球業界には『趣味の悪いスーツ+やたらと先の尖ったエナメルの靴+日焼け+ゴールドチェーン』 といった暴力団員にしか見えない服装センスの選手が大勢いたものだが、なぜそういうセンスになってしまうかといえば、普段付き合っている連中や、洋服をプレセントしてくれるタニマチらが 「そういうセンスだから」 である。朱に交われば赤くなるのが物事の道理というヤツだ。

 ヤクザ主催の野球賭博では、そうしたOBの方々が現役時代に培った人脈と知識を用いて、実にマジメにハンデをお切りあそばせているのである。

 また、上に挙げた相撲賭博についても殆ど実情は同じだった。相撲の方は業界が潰れるのではないかと囁かれるほどの騒動になったため、かなり浄化されたとも聞くが、多くがブラックボックス化してしまっているため、どこまでクリーンになったのか外からは解らない。

 よく 「ボクサーは引退するとヤクザの用心棒として就職する」 などと言われているが、ヤクザ屋さんのシノギは幅広いため、実は他のスポーツでも現役引退後に何かしらの形で 「お仕事」 をする場合がある。ハンデ師というのもそのひとつなのだ。

Written by 荒井禎雄

Photo by Rocpoc

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