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震災地置き去りペットの正体は店の売れ残り? 悪質ボランティア集団の裏側

TABLO / 2013年11月27日 19時30分

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 東日本大震災でいまだ多くの被災地は復興の途中にある。この地にはそれをシノギにしている悪質な反社会的集団は数多く存在する。その中でも、被災者の弱み、国民の誠意につけ込んだ者は悪質だ。

 現在、被災地に残されたペットが問題になっている。飼い主を失った犬、猫を保護するボランティアやNPOの活動も報道されている。だが、その一方で、この「被災地の置き去りペット」が裏社会のシノギになっていることはあまり知られていない。

 1年ほど前から、ある被災地近くに生活基盤を移し、本格的に「置き去りペット」をネタに稼いでいるという男性A氏は、想像を越えるシノギの実態を語ってくれた。

「被災地には物資と金と同情が集まるから商売にしただけで、とくに犬猫を狙ってたわけじゃない。被災地の『置き去りペット』が話題になっていることで、ピンときたんだ」

 男性の話はシンプルだった。ペットショップやブリーダーから売れ残ったものや、買い手の付かない成犬や成猫をただ同然で買い叩き、「被災地の置き去りペット」として里親募集に出すのだという。この場合、ペット販売店ではなく、あくまでも善意のボランティア団体を装うのが彼らの特徴だ。しかし、どこで彼らは利益を生んでいるのか。

「十分金は集まる。引き取ってくれた人が活動の足しにしてと賛同金を置いていくことも多い。それだけで十分。その時点では欲をかかない。彼らとはまだまだ長い付き合いになるんだから」

ーー長い付き合いとは?

「引き取ってくれた人には毎月、様子伺いの手紙と『置き去りペット』供養の葉書を出している。たとえば保護していた犬のジョン君が永眠しました、一口千円で火葬代、供養代を受け付けています、というような内容のお知らせを毎月出す。引き取ってくれた人はみんな動物好きだから、千円程度ならとほとんどが振り込んでくれる。一人十口とかも普通にいる」

 引き取った人は、愛するペットの仲介者からの頼みだけに無下にもできないところがミソだ。そして犬猫の里親探しが結果的に、善意あるペット好きオーナーの名簿作りになっているところが抜け目ない。産地偽装の上に、人々の善意に付け込んだ振り込め詐欺まで行っているのだから恐ろしい。

――繁華街の駅前で被災地の置き去りペットのためにカンパを集めているのも関係者なのか。

「あれは関係ない。似たようなNPOもあるけど、ああいうのは興味ない。うちは里親のみなさんがサポーターになってくれている。カンパを振り込んでくれるから」

――どんな環境でペットは飼育されているのか。

「被災地近くの一軒家を安く借りて、そこで放し飼いしている。それとは別に某県に事務所を置いて、世話してる犬猫の写真を飾っている。そこで引き取ってくれる人との対応を行う」

――飼育してる人間はしっかりと面倒を見ているのか。

「所詮、ヤクザだからそれも限界がある。一応、ペット好きな人間を集めて面倒は見ている。でも基本的には放し飼い」

――現在、引き取り手を待っているペットは何匹いるのか。

「犬が20匹前後。猫は数えたことないから、おそらく30匹以上。猫はすぐにどこかへ逃げてしまうので出入りが激しい。猫も放し飼いだから」

 男性によると「善意のボランティア」を名乗ることで、趣旨に賛同したスーパーの余り物やペットフードの寄付が集まるようだ。また、趣旨に賛同した獣医によって皮膚病程度なら治療するとも証言した。

「ただし、どうしようもない病気になった犬猫は安楽死か、そこらに放す。本当に被災地に置き去りする。供養と火葬はって? するわけがないだろう」

 被災地、ペットという二大キーワードで人々の善意に付け込み、毎月数百万円もの利益を上げているというA氏。やっていることは非道そのものだが、彼らを取り締まる法律はないのでしばらくは放置状態が続くと思われる。被災地置き去りペットを引き取ろうと考えている方はくれぐれも注意してほしい。

Written by 西郷正興

Photo by ToleXx

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