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アダルトグッズ進化論:M化する男たちに人気の「アナニーグッズ」とは?【取材協力:卸大手エーワン】

TABLO / 2013年11月30日 21時0分

アダルトグッズ進化論:M化する男たちに人気の「アナニーグッズ」とは?【取材協力:卸大手エーワン】

 アダルトグッズの進化が止まらない。技術革新もさることながら、カップルで使うものから個人向けへ時代に合わせて用途も中身も変わり、デザイン面でも様変わりしている。また、世界の流行とも無縁なところで独自の市場と商品構成を築いてきた。オタクカルチャーとともに海外からも注目される日本独特の「大人のクール・トイ」の現場を数回に渡ってリポートしたい。

 男女雇用均等法の施行から数年が経ち、最近では日本人男性の「草食化」が進んでいると盛んに報じられるようになった。時代とともに男女のありようも大きく変わろうとしている。そして、人々の性嗜好も時代に影響を受けて様変わりしていく。

 数年前からアダルトグッズ業界にはちょっとした異変が起きているという。男性向けの「アナル専用オナニーグッズ」(通称:アナニーグッズ)が爆発的に売れているというのだ。それもゲイ男性にウケているのではなく、性的にはストレートなノンケ男性から支持を集めているというから驚く。アダルトグッズ卸問屋で業界最大手エーワンの横田さんが証言する。

「5~6年ほど前から急速に、男性用のオナニーグッズとして、アナニー商品のラインアップが増えてきました。たとえば以前では主に女性向けだった肛門用『ディルド』も小さなサイズが主流になり、今では男性客のほうが多いほどです」

 アナルを自ら責めて性的快感に浸るノンケ男性。責めるより責められたいという願望の表れだろうか。日本人男性のM化現象なのか、それとも性の草食化なのか、なんとも奇妙な兆候である。じつは日本も戦後まもなくはS男が多かったという統計がある。昭和のSM雑誌を見ても巻頭グラビアはほぼ間違いなくS男がM女をいたぶる構図だった。しかし、長期にわたる不況が、男性のM化傾向を促進させたというのだ。ドイツの社会心理学者エーリヒ・フロムは、日本社会のM化傾向についてこう語っている。

「M男というのは、自由主義社会においては、孤独感と無力感から個人を逃れさせようとするものである」

 とくに戦後の高度成長期以降は核家族化が進んで伝統宗教も崩壊し、バブル経済以降は終身雇用制度も有名無実化して日本人は身も心も自由になった。だがその一方、自由が当たり前になると孤独感が大きくなり、強く頼もしい服従すべき対象を求めるようになる。そのため、性的従属を求めるM化が進んだと考えることができるのだ。同様のトレンドはSMグッズにもはっきりと表れている。

「たとえばSMグッズや拘束具の売れ方にも変化が起きています。ボンテージ衣装など以前は女性向けサイズがメインでしたが、現在はほとんどが男性向けサイズから売れていくようになりました。マゾ用のグッズは今や多くが男性用になっている状態です」(前出・横田さん)

 いま、アダルトグッズ業界では、M化した男性をメインターゲットとした市場ができつつある。社会の性的傾向を色濃く映し出すのがこの世界の面白いところである。

<次回:アダルトグッズ進化論:女装から「女装子ブーム」へ...に続く>

Written by 北里雅俊

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