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亀田大毅、負けても王座防衛...ボクシング競技の信用失墜か?【K-1格闘家コラム】

TABLO / 2013年12月7日 8時0分

亀田大毅、負けても王座防衛...ボクシング競技の信用失墜か?【K-1格闘家コラム】

 12月3日に行われたボクシングトリプル世界戦。亀田和毅、亀田大毅、高山勝成の三人のチャンピオンが揃い立つ豪華な顔ぶれでしたが波乱の結末となりました。

 試合を振り返ってみましょう。まずは高山選手。

 1Rから12Rまで手数、スピードが落ちることなく攻め続け「ライトニングK」のニックネーム通り素早いステップと細かいパンチの連打を決めて大差の判定勝ち。途中に山場も作って素晴らしい試合でした。

 解説者が「高山は100mダッシュのスピードでフルマラソンを走ってるみたい」と言ってましたがまさにそのような試合でした。自分のパンチを出したらすかさず頭を振って小さくポジションチェンジ。高山選手は相当トレーニングしてるんでしょうね。今後も防衛の期待が持てます。

 亀田和毅選手も要所要所で得意の左フックを顔面、ボディへと2発、3発とまとめての大差の判定勝ち。ただ、左フック一辺倒だったのでジャブ、ストレートなどの真っ直ぐの攻撃が欲しかったですね。とは言え「亀田三兄弟の中で一番素質が有る」と言われていたように非凡なセンスを感じさせるボクシングでした。年齢も若いので誰もが認める世界チャンピオン目指して頑張ってもらいたいですね。

 さて、波乱があったのがWBA・IBF団体統一王座戦の亀田大毅選手。前日計量から挑戦者が計量オーバー。計量を諦めて水をがぶ飲みするというハプニング。試合は行われるものの亀田大毅選手が勝てばWBA・IBF2つの王座を獲得。挑戦者が勝てば両王座とも空位。ドローの場合は亀田大毅選手が元々保持していたIBF王座のみ防衛。という特別ルールで行われることとなりました。

 発表によると当日は3.5kgほどの体重差があった為か大毅選手は接近戦で挑戦者に押される苦しい展開が続きます。お互い決定打がないまま試合終了。

 判定が読み上げられますがリングアナが採点が書かれたジャッジペーパーを読み間違え、再度読み直すというトラブル。不穏な空気が漂います。判定を読みなおした結果は大毅選手の判定負け、WBA・IBF王座は空位となるはずでしたが......なんと!翌日にはIBF王座は大毅選手が防衛との発表が!?

 試合後にIBFの立会人が会見を行い、大毅選手の王座防衛を発表したようです。どうやら前日の発表(チャンピオンが計量パス。計量オーバーした挑戦者が勝ったら王座は空位)が間違っていたようです。

 ネットでは「また亀田か......」という声もありますが、今回に関して言えばIBFや主催者サイドの不手際のようです。

 しかし、このような事態が続くと大毅選手は元より、ボクシングという競技自体が怪しい目で見られてしまします。日本のボクシングを管轄するJBCには試合の環境整備を、戦うボクサーには白黒はっきりするように倒して勝つ実力を期待したいですね。

Written by 大野崇(プロキックボクサー・元K-1 JAPAN選手・トレーナー)

Photo by ヒットマン 明日への銃声 [DVD]

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