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マネロン、詐欺、薬物汚染...ペニオク騒動で露呈したIT系詐欺師と旧勢力結託の構図

TABLO / 2013年12月11日 16時0分

マネロン、詐欺、薬物汚染...ペニオク騒動で露呈したIT系詐欺師と旧勢力結託の構図

 11月の中旬に、日刊ナックルズにこのような記事を寄稿した。

 この記事では、とあるニュースサイトの大失敗を指摘し、ペニオク騒動で反省すべきは芸能人だけではなく、それを広告主としていたメディアも同罪だと批判させて頂いた。

 しかし、それだけでは同業者の足を引っ張りたいだけだと思われかねないので、今回は日刊ナックルズらしい着眼点で 「どうして同じような胡散臭い騒動が続出するの?」 という点について解説する。保険を打つ訳ではないが、あくまで「日刊ナックルズならばここを突付くべきだろう」という内容であり、答えの全てではないことを予めお断りしておく。

 さて、初手から話がすっ飛ぶように感じるかもしれないが、昔の芸能界・TV業界・広告業界には、絶対的な価値観として 「格」 という概念があった。 今でも部分的に 「超えられない壁」 が残りはしているが、長く続いた不況のせいで四の五の言っていられなくなり、現在は過去に比べたら 「格より金」 という考え方が浸透している。

 芸能界やTV業界における格について少し補足すると、例えば総勢何百人いるのか解らない "某大人数グループアイドル" の方法論など、一昔前ならヨゴレすれすれの3流タレントの手法であった。日本が裕福だった時代であれば、あんなやり方で活動してしまっては、まともなクライアントが付かず、日の当たる場所には出られなかった可能性もある。ところが、今や誰も彼も金策に苦しんでいる状況のため、あのようなグレーないかがわしい手法でも 「金になるなら」 とまかり通っているのだ。(ちなみに、これは私が勝手に言っている訳ではなく、昭和の芸能界に絡んでいた元総会屋のお爺様の指摘である)

 それが00年代初頭~半ば頃になると、金作りに苦しむ旧勢力を尻目に、全く先達がいない場所で、使い古された取り立てて新しくもない手法を用い、ガリガリと金を作りまくる連中が現れた。それが 「IT系」 の皆さんであり、それと結び付いた 「某不良系」 の皆さんである。(マネロン・IT詐欺・薬物汚染と覚えておこう!)

 TV・芸能といった 「80年代頃は華々しかったのに...」 という業界人達は、モラルもへったくれもないバブリーな生活が忘れられなかったのか、少しずつ彼らに取り込まれていき、数々の 「六本木問題」 を引き起こしていく事となる。

[CM] あまりに長くなるので、この部分はだいぶすっ飛ばしております。詳しくは、久田氏が以前発行した六本木や不良をテーマにした書籍をお読みください。こっそり私が寄稿して解説しています。

 はい、ここまでが大前提の部分。 ここからは現在のTV業界や広告業界のお話に移ります。

 皆さんは、今の地上波深夜番組のCM枠に何が流れているかご存知だろうか? 昔ならば、いくら深夜とはいえ地上波CMのハードルは非常に高かったのだが、今となっては 「枠を買ってくれたら誰でもいいです」 という有り様で、サラ金は元より、以前無修正サイトのお仕事までやってらっしゃった "とある企業" が買収した証券会社や、胡散臭い健康食品の会社など、それはそれは哀愁漂うラインナップになってしまっている。 ナショナルクライアントどころか、マトモな広告が入らないのだ。そんな状況なのだから、TV屋は金を作るためならば恥も外聞もなく何でもやってしまう。

 では次にタレントを見てみよう。ネットを使った広告(ステマ) が問題視される場合、登場人物になぜか同じ匂いを感じないだろうか? ちょっと前までグラビアにたま~に出てたとか、深夜のバラエティ番組にだけ出てたとか、人によって経歴は様々だが、妙な統一感があるのだ。女性タレントに限って言うならば 「お前は誰のカキタレなんだよ」 という安っぽさが漂っているとか、男性タレントならば 「お前ついこの間までホストやスカウトやってなかったか?」 といった風貌だとか。

 全員が全員そうではないが、ここでひとつヒントになる昔話をしよう。数年前に 「この子がブログで宣伝すると何でも大ヒット商品になっちゃう」というカリスマギャル(笑)がいた。 その子が使っているブログは、悪名高い芸能人御用達の某ブログサービスで、その子の宣伝力を "商材" として売り歩いていたのは、久田氏の得意分野である "あの界隈" の広告屋である。となると、数々の安っぽい、胡散臭い、品の無い商売のやり方が、1本の線で繋がらないか?

 タレントの確保から、彼らに宣伝させる商材、そしてそれを露出する媒体と、全てが "あっち系" の人間達で賄えており、言ってみれば自給自足が成立しているのである。

 昔は最低限の格を気にしながら商売していた連中も、貧して鈍し、かの界隈の連中が作る金の流れに魅力を感じ、いっちょ噛みしたいと考えてしまった。 それがいつまで経っても似たような胡散臭い詐欺商売が無くならない理由である。

 問題はペニオク詐欺だけではなく、殺人ユッケの焼肉屋や、グルーポンおせち問題なども、元を辿れば同じような根っこに辿り着く。「出会い系で貯めた金で事業始めましたwwwちーすwww」 みたいなイラっとする商売は、金に苦しむあまり餓鬼と化した旧勢力と、世の中を舐めたガキとが合体して作り出しているのである。

Written by 荒井禎雄

Photo by 小森純のモトカレ・レシピ/講談社

NDO(日本のダメなオトナたち)http://ch.nicovideo.jp/ndo

※様々なジャンルの、何かしらの専門知識を持つ様々な業界の人間(オトナ)「ダメそうなオトナたち」による、マジメなんだかいい加減なんだか解らな い情報バラエティチャンネル。毎週日曜の昼間に、日刊ナックルズの(勝手に)公開編集会議を放送しています。記事に対するご意見ご要望などありましたら、ぜひご参加ください。

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