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巧妙化する歌舞伎町の客引き、人気店の系列を自称する「2号店詐欺」の実態

TABLO / 2013年12月20日 11時0分

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 新宿歌舞伎町では、客引き禁止条例後も、客引き行為が行なわれている。ある客引きは「(禁止される)客引きをしなければ、お店が潰れてしまう」と懸念しながら、「逮捕されるのは覚悟でやっているけど、いきなり逮捕ってこともないし、注意されたら、そのときは話を聞きますよ」と述べていた。

 もちろん、自分の店舗、もしくはフリーの客引きであれば契約している店舗ならば、条例とのせめぎ合いは理解できなくもない。特に中小のキャバクラは競争が激しい。しかし、客引きをしていない店舗や実在しない店舗を口に出して、誘い込む詐欺行為が横行している。年末で忘年会や打ち上げの機会が多くなるこの時期は注意をしたい。

 よく耳にするのが、「2号店詐欺」。人気の店舗が満席だったりする。その店舗の近くやその店舗に行こうとする客に声をかけて、「新しく2号店が出来たんですよ」と言って誘い込むパターンだ。私が確認するだけでも、『ギラギラガールズ』や『スーパーエンジェル』といった人気の店舗名を出すのが常套手段だ。

『ギラギラガールズ』は水着を来た女性たちが男性を接待するキャバクラだが、ショータイムにはポールダンスを踊ったり、客席付近でダンスを披露しながら、目でも楽しめるお店になっている。もともとは花道通り(歌舞伎町交差点からコマ劇場の裏付近まで)に店を構えていた。しかし、現在はさくら通りに店を移動した。花道通り時代にも「2号店詐欺」はあったが、現在も堂々と行なわれている。『ギラギラ~』に2号店は過去も今も存在しない。

『スーパーエンジェル』もさくら通りにある。ここはセクシーキャバクラ、いわゆるセクキャバだ。もともと『エンジェルキッス』という店があり、一時期は『ピュアエンジェル』とともに、三つの店舗で展開していた。『エンジェルキッス』を「AK」、『スーパーエンジェル』を「SA」、『ピュアエンジェル』を「PA」と略し、客が3店舗を渡り歩くといった時代もあった。しかし、現在は規模縮小し、『スーパーエンジェル』だけになっている。『スーパーエンジェル』の系列店舗は今はないのだ。

 このほか実在しない「添い寝キャバクラ」へ誘われたこともある。添い寝をしながらのセクキャバは実在するが、その形態のキャバクラは存在しない。しかし、誘われたときに、「本当にあるのなら、試しに行ってみたい」という冒険心をくすぐられて行ってみる。すると、キャバクラではなく、中国人が出て来て、店外に誘い出す「デートクラブ」だった。しかも、誘いにのらないとなれば、こちらへの接待がいなくなってしまった。

 こうした詐欺はキャバクラだけではない。居酒屋にも存在する。もちろん、居酒屋の詐欺の場合は、支払い金額は客引きの言っている額そのままだが、サービス内容は言っている内容よりも劣っているというものだ。店員も無愛想だったりする。金額が多いわけではない。あとで客引きにクレームを言っても知らない顔をされてしまうだけ。時間を無駄にした気分と、騙されたという感情が出て来て、2次会も盛り上がらないといったことも出てくる。

 忘年会が多くなる年末。気分がうかれている中で店選びが適当だと、しらけた結果になりかねないので、気をつけましょう。

Written by 渋井哲也

Photo by 岩井志麻子の歌舞伎町猥談 vol.1 [DVD]

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