ジャニーズから独立したら絶縁なのか？ 田原俊彦がメリー喜多川から受け取った手紙

「お元気ですか？　あなたの歌を後輩の若い子たちが引き継いで歌っています」と直筆で綴られたた手紙を手にしたのはスーパースター、田原俊彦だ。先のツアーで公開された「手紙」の内容だが、送り主はジャニー喜多川さんのお姉さんでジャニーズ事務所の副社長、メリー喜多川さんである。

　随分と長くお会いしてない関係から久しいやりとりであったことも加えているが、トシちゃんからすれば余程嬉しかったのだろう。2000人で埋まった満員の客席を前にメリーさんからの手紙を紹介し、続けて「ジャニーさんが作った最高傑作」と自身を称えていた。

　しかし最後は「一生懸命に返事を書いた」のに、それから「まったく返事も音沙汰もない！」とオチを付けて会場では笑いをとった。しかし、なぜこのタイミングでメリーさんからの手紙だったのだろうか。お年を召してから柔らかくなった女傑からの細やかな労いだったのだろうか。

　なにしろトシちゃんはメリーさんの逆鱗に触れての独立だったので、その後のあらゆる苦労もいわばメリーさんのせいとも言えるが、その相手からの「優しい」手紙は、わだかまりを抑えて癒しともなったことだろう。

　田原俊彦と言えば今でこそゴールデンにレギュラーを持つほど「復活」はしているが、ジャニーズ事務所からの独立時には凄まじい逆風に遭い、芸能界で生き残れないだろうと心配されていた。しかし、熱心なファンからの支持は厚く、当時からいつでもコンサートに数千人を集めることができる状況だった。ジャニーズの後ろ盾がない状況では唯一といっていい、独立を成功させた歌手とも言える。それは本人が持つカリスマ性によるものだろう。

　日頃から『SMAP×SMAP』に出たいとか『マッチに挨拶に行こう』などとメディアに発言するくらい「ジャニーズとの絡み」を熱望するトシちゃんだが、未だに当のジャニーズ事務所はそれを許していない。

　といっても、そもそもＳＭＡＰはあまりに特別な存在で、現役のジャニーズとの絡みすらほとんどない。『ミュージックステーション』でたまに後輩と一緒になるくらいで、ＳＭＡＰとしてはＮＨＫ紅白歌合戦を含めても一部の絡みのみで、コンサートやイベントでも他のジャニーズとはまず絡んでいない。ジャニーズが勢揃いすると言われる最大のイベント「ジャニーズカウントダウン」にもＳＭＡＰの姿は見当たらないのだ。

　ところが、逆に元ジャニーズが司会の番組では堂々と絡んでいる。元シブがき隊の薬丸裕英がＭＣを務める長寿番組『はなまるマーケット』（ＴＢＳ）では、様々な現役ジャニーズが登場していることでも知られている。番組内の『はなまるカフェ』というコーナーには、これまでにＴＯＫＩＯにＫｉｎｋｉＫｉｄｓ、嵐やＶ６に関ジャニ、さらにはジャニーズジュニアまで出演しているほどジャニーズ色が強い。もちろん話題も、薬丸と一緒にジャニーズ話に花が咲かせるといったもので、思う存分、ジャニーズ話を放送する唯一の番組でもあった。

　なかでも少年隊の東山紀之がゲストのときはやりたい放題だった。東山の得意ネタと言えば「植草克秀イジリ」ではあるが、このときは嫌いな同期の話や口パクなどにも言及するなど、過去に類を見ないリップサービスで十分に楽しませてくれた。

　一方、田原俊彦は『はなまる～』のスピンオフ企画『ウラまるカフェ』にゲストとして出演しているが、その時の主な話題は当時のジャニーズ内ではかなり噂になっていた「股間の大きさ」についてだった。トシちゃんと言えば「アレが大きい」ことで有名で、ジャニーズの合宿所にいた人間なら誰もが知っている事実だった。もちろんオレも存じています。

　そんなトシちゃんにメリーさんからの手紙が届いたのは朗報と言えるだろう。今後の良き発展となるのか、そのまま確執は取り除かれるのか。それはメリーさんよりも、ジャニーさん次第といったところかもしれない。

　新旧ジャニーズオールスターと題してＯＢを集めたら、『ジャニーズランド』のような大規模なテーマパークも夢じゃない。実現したら、そこでポップコーン屋でもやらせてもらえないかな。

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「帰ってきたカルチャースタァ☆平本淳也」

Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以 来、34冊の書籍を発表。http://ameblo.jp/junya-hiramoto/

Written by 平本淳也

Photo by I AM ME! (CD+DVD)／田原俊彦