「Q:ラブホのコンドームはほとんど1種類しかないですよね? シャンプーや入浴剤のように選べないのはなぜですか?(21歳女性・女子大生)」(ラブホの上野さん)
KOIGAKU / 2017年3月25日 11時0分
ご質問誠に有難うございます。
これは完全にラブホテル業界の怠慢で御座います。誠に申し訳ございません。
ただ、やはりシャンプーや入浴剤と比較すると「このコンドームは嫌!」と仰る方が少ない、というのが最大の理由でしょう。
また薬事法の観点からお話をさせて頂くとシャンプーには「消費期限」に該当するものが原則としては存在しないので、在庫を抱えてもさほど問題にはなりませんが、コンドームには明確に消費期限があるので、在庫リスクが大きいというのも一因で御座います。
さて、以上のような「建前」をお話しさせて頂きましたが、少なくとも今日のラブホテルを取り巻く環境を考えると、もう1つ大きな要素が御座います。そしてその要素がある限り、わざわざ経費をかけてまでコンドームの種類が増やすことはないでしょう。
なぜコンドームの種類は増えないのか
そもそもコンドームに対しての不満を考えると、最も大きな問題は「サイズ」で御座います。
小さすぎて入らない、とか、大きすぎてぶかぶかとか。もう1つの問題は、いわゆるフィット感。
これは薄さによるところが大きく、現状で最薄の0.01などはコスト的に非現実的なのですが、これも問題として挙げられるでしょう。
そしてこの「問題」こそが問題なので御座います。それはつまりどういうことかと言うと「コンドーム」に対しての不満を持つ方というのは、圧倒的に「男性側」なので御座います。
男性は基本的にホテルのコンドームにそこまで文句を仰りません。あるかないか、ということ以外には興味がないとすら言えるでしょう。さらに、コンドームに対して何かしらの思い入れがある男性と言うのは、我々がどれだけ気を使っていても、やはりどこかホテルのコンドームを信用せず、ご自身でコンドームを持ち込まれます。
つまりいずれにしても経費をかけてまでコンドームの種類を増やす理由が御座いません。
またラブホテル業界の状況を考えると「男性のお客様」へのサービスを重視してもそこまで意味がないということが歴史の中で分かっています。男性のお客様へのサービスは「値段を安くする」以外にはほとんど存在しない、というのがこれまでの統計的な実情であると言えるでしょう。
例えば最近のラブホテルで充実しているサービスを考えると、まずシャンプー、化粧品類をものすごい数、用意するというものが御座いますが、これは完全に女性向けのサービスで御座います。
経費的に考えれば、おそらく実現できるであろう「男性用の電動髭剃り」すらほとんどのホテルが採用しておりません。
来店回数ごとにポイントが溜まり、商品と交換するサービスをご覧ください。そのほとんどが「女性向けの商品」で占められております。ブランドバックを用意するホテルはあっても、釣り道具を用意するホテルは御座いません。
お部屋のデザインにしても「女性が喜ぶようなデザイン」ということをPRポイントにするホテルは無数に存在します。しかし「男性が喜ぶようなデザイン」ということをPRしているホテルを私は1軒も知りません。
端的に言ってしまえば、割に合わないのです。
しかし、これは私たちが「男性のお客様」を軽視しているというわけでは決してないことをご理解いただければと思います。
たとえばコンドームの数を0.01から匂い付きまで様々なものを用意したとしましょう。
すると当然ですが経費的に考えて、お部屋の料金は200円くらい上がります。それを負担するのはいったい誰でしょうか?
そう、つまりコンドームを1種類しか用意しない、ということこそが男性のお客様へのサービスとなっているので御座います。
実社会では女性の方が現実的で御座いますが、ラブホテルにのみ関して言えば、圧倒的に男性の方が実利主義であるのは間違いございません。
【休憩】
休憩は原則として「3時間3,000円」というように非常に分かりやすい料金体系になっております。
そのままの意味で3時間以内にチェックアウトをすれば3,000円ということ。これは分かりやすいことと思います。
しかし、そんな休憩にも3つの難しいポイントが御座います。
●ポイント1:原則として休憩2回は不可
例えば3時間3,000円のホテルに6時間滞在したら6,000円になりそうなものですが、これは多くのホテルで違う仕組みを採用しております。
たいていの場合「休憩3時間3,000円 延長30分600円」というように「延長」という仕組みが追加されております。
ですので6時間滞在した場合「休憩3,000円+延長30分600円が6回で3,600円、計6,600円」というようになります。
●ポイント2:休憩できない時間がある
とあるホテルの料金表をご覧くださいませ
【休憩 3時間3,600円~7,200円(6時から21時のチェックイン)】
値段に幅があるのはお部屋ごとに値段が違うからで御座います。それより重要なのがこの(6時から21時のチェックイン)の部分で御座います。これは文字通り朝の6時から21時までにチェックインをしないと「休憩」以外の料金になってしまうということで御座います。つまり「22時から3時間の休憩」は出来ないということになります。
●ポイント3:ショートタイム
これは皆様にとって都合の良い仕組みで御座います。例えば、
【ショートタイム 2時間 2,000円 休憩 3時間3,000円】であれば、2時間以内にチェックアウトすれば2,000円で、3時間以内であれば3,000円ということで御座います。
【サービスタイム・フリータイム(意味合いはほぼ同じ)】
サービスタイムは長時間滞在するお客様に向けたサービスで御座います。
例えば【サービスタイム 6時から20時 4,980円】というホテルがあれば6時から20時までの何時間滞在しても料金は4,980円ということで御座います。
朝の6時から20時まで14時間滞在しても4,980円
逆に16時から20時までの4時間しか滞在しなくても4,980円
フリータイムもサービスタイムと意味合いは同じで御座いますので【サービスタイム 6時から20時 4,980円】と【フリータイム 6時から20時 4,980円】は同じ意味だと思って頂いて問題ございません。
【宿泊】
実は宿泊は「サービスタイム」とほぼ同じ意味で御座います。
ようするに指定された時間の間であれば何時間滞在しても料金は一緒ということで御座います。
つまり「夜のサービスタイム」が「宿泊」であるとお考え頂ければと思います。
【その他】
以上がラブホテルの料金体系の基本で御座います。
他に注意すべき点として「部屋ごとに料金が異なる場合が多い」ということと「金曜日や祝日は料金が高くなる」ということ。また「深夜休憩」とか「ミッドナイトステイ」などの聞きなれない仕組みも御座いますがこのあたりの仕組みは基本的にお客様にとって「料金が安くなる」サービスで御座いますので、そこまで気にされることはないと思います。
さて、以上の点がラブホテルの料金体系の基本になります。誠に申し訳ないのですがおわかりにくい点もあったことと思います。
ですので、1番簡単で確実な方法は「ホテルに電話をして、料金を聞く」ということでしょう。
ラブホテルに電話をすることに抵抗がある方も少なくないかとは思いますが、電話対応を聞けば、そのホテルがまともなホテルかどうかということもそれなりに分かるもので御座います。そういう意味でもご利用前に電話で確認するとよいことでしょう。
Written by ラブホの上野さん
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